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「プレミアム商品券」は、地域経済の活性化につながるのか?

2015-08-03 20:53:59 | ビジネス

先週の土曜日、名古屋でも「プレミアム商品券」が発売された。
10,000円で12,000円分の買い物ができる、ということで売り出し直後に完売する取扱店が、続出したようだ。
既に、他の自治体では「プレミアム商品券」を販売し、ほとんどの自治体では即日完売、という状態だったようだ。
確かに、(名古屋では)10,000円で12,000円分の買い物ができる、というのはお得感がある。

ところでこの自治体や商工会議所が発行する「プレミアム商品券」、目的は何んだろう?と考えたコトがあるだろうか?
多くの自治体が、購入額に対して10%~30%分の利用金額を設定していることを考えると、消費税値上がりで落ち込んだ分の補てんという見方もできる。
もう一つは、事前に利用できる参加店を募集していることを考えると、発行自治体内でお金を使ってもらおう、という「地域経済の活性化」という目的もあるのだろう。

名古屋や他の大都市部であれば、使えるお店も多く利用する側も便利な点が多いと思う。
ただ、過疎化が進むような地域では、どうなのだろう?
というのも、実家がある米子などでは、昔からある商店街は「シャッター街」となり、小売り店そのものも後継者問題なので、お店を辞められるケースも多い。
帰省するたびに、街中が寂しくなっているのを実感している。
残るは、イオンなどの大型スーパーか百貨店。駐車スペースが広い地元系スーパー位なのだ。
利用できるというよりも、日ごろ買い物に行く先がほぼ決まっているような状態で「地域経済の活性化」というのは、どれほど期待できるのだろう?

これが、「地域住民向けプレミアム商品券」と「観光向けプレミアム商品券」などに分かれていれば、観光客誘致などにも結び付けることができるのではないだろうか?
「観光向けプレミアム商品券」の発売そのものは、インターネットや新聞などのメディアを通して告知する必要はあると思う。
それだけではなく、「わが町の観光資源は何か?」というところから、自治体や商工会議所が考え、それらの情報とともに情報発信する必要がある。
むしろ「わが町の観光資源は何か?」と、自治体や商工会議所に登録している企業が集まって、考え・計画をし・広告する、という事が「地域経済の活性化」には、必要なことの様に思えるのだ。

一つの地域の中で、右から左へお金が移動するだけでは「経済の活性化」は難しい部分が多いと思う。
「地域経済の活性化」に必要なことは、「如何に外からお金を使ってもらうのか」という事だと思うのだが・・・。