日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

寄せて上げる・・・はもう古い?

2016-11-14 20:38:43 | ライフスタイル

体調不良で、お休みをしていました。
とはいうものの、どうしても出かける必要があったので、出かけたりはしていたのですが・・・その反動が、来てしまったようです。

先日、FMを聞いていたら「寄せて上げるは、もう古い」という話があった。
拙ブログに来てくださるのが、男性諸氏が多い(ようです)ので「何の話?」と、思われるのでは。
女性のブラジャーの話だ。

ここ20年以上、ブラジャーの主流は「寄せて上げる」だった。
最近では、「寄せて上げる+盛る」とも言われてきた。
女性にとって、キレイなバストラインはいつの時代でも、どの世代でも憧れであり、一つの目標?のようなところがあった。
そのために、多くのブラジャーにはパットが内蔵され、バストトップの位置を少しでも高く、左右をシンメトリーにし、ふくよかなバストラインになるように工夫されてきたのだ。

その流れが変わり始めたのが、ユニクロの「ブラトップ」と海外で話題になったストレッチ素材の余分なパットなどが入っていない、ノンワイヤーの被りタイプのブラジャーだ。
ユニクロの「ブラトップ」は、一般的なブラジャーとは違い「締め付け感」が少ない。
それよりももっと「締め付け感」がないのが、海外で話題になったストレッチ素材の被りタイプのノンワイヤーブラジャーだ。
人気になった理由は、「締め付け感」がないだけではなく、それなりのバストラインになる、という点だ。
それだけではなく、「寝る時も着けることができる」という、メリットがある。
最近では「睡眠用」と呼ばれる、「お休みブラ」という商品まで、一般化してきている。

理由を上げれば、そのようなところになるのだと思うのだが、それだけなのか?と、言う気がしている。
「締め付け感がない=楽」ということは、よく理解できる。
もしかしたら、女性の意識の変化が大きいのでは?ということなのだ。
「ブラトップ」の愛用者(というべきか?)は、20代~30代だと言われている。
彼女たちは「ブラジャー+下着」という感覚で、「ブラトップ」を付けているとも言われているのだ。
ブラジャー+下着を着る時間を節約できる、という点も魅力だろうが、彼女たち自身が「寄せて上げる(+盛る)」という、不自然さに気づき始めたのでは?という、気がしている。

一方「ノンワイヤーの被りタイプ」は、中年と呼ばれる年齢に差し掛かった女性たちが、主なユーザーのようだ。
この世代になると、体形変化が目立つようになり、それまで着けていた「寄せて上げる」ためのワイヤーなどに不快を感じるようになってくる、と言われている。
ブラジャーだけではないのだが、皮膚感覚というか肌感覚を優先しながら、ある程度のバストラインが作れる、という点でこのようなタイプのブラジャーは人気になっているようだ。

「寄せて上げる(+盛る)」が、男性の目を意識していたブラジャーだとすれば、「ブラトップ」や「ノンワイヤーの被りタイプ」は、自分が疲れないブラジャーだといえる。
どうやら多くの女性のファッションの意識は「対男性」から「対女性・対自分」へと変わってきているように感じる。