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2016-11-21 16:38:08 | 徒然

土曜日の早朝、寝ぼけた状態でボンヤリと聞くFM番組がある(名古屋地区の放送が土曜日の早朝なだけで、局によって放送日・時間が違う)。
その番組を何気なく聞いていて、思い出したコトがあった。

今回の番組の内容は、現在東京上野にある国立科学博物館で開催されている「ラスコー展」を監修された、海部陽介さんのインタビュー。
TFM いのちの森:ラスコー展 海部陽介さんインタビュー(3)

ご存じの方も多いと思うのだが、ラスコーの壁画はクロマニオン人が洞窟に描いたと言われている。
躍動する牛などの絵が有名だが、そのクロマニオン人については、私の勉強不足なのか?あまり知らない。
海部さんは、洞窟の絵から「クロマニオン人の暮らし」が、ある程度見えてくるという。
登場する動物たちは、クロマニオン人にとって近しい動物たちであり、狩猟の対象であったという推察だ。

この話で思い出したのは、日清のカップヌードル「hungry?」のCMだ。
カップヌードル:hungry?
随分古いCMなので、ご存じのない方もいらっしゃるかもしれないのだが、このCMは「原始人が集団になって獲物であるマンモスなどの巨大な獣を狩る」という内容のCMだ。
残念ながら、このCMの原始人たちは獲物を狩ることができず、逆に巨大な獣にあしらわれてしまう。
一枚も二枚も、巨大な獣のほうが上手だった・・・という、オチがある。
だからだろう、見ている側はなんとなく、ほのぼのとしてしまう。

しかし、現実にこのような状況で巨大な獣たちが狩られ、絶滅してしまっているとしたら、どう感じるだろうか?
この「ラスコー展」からは、そのようなクロマニオン人たちの「暮らし」が見えてくる、という。
海部さんは、当時は「定住生活をしてない」ため、獲物を求めて移動する生活であっただろう、と推測している。
マンモスなどの大型動物の多くは、地球の気候変動によって絶滅した、と言われているがそれだけが、絶滅をした理由にはならないのでは?という、ことのようだ。

その一方、現在の私たちが目にすることができるアフリカなどの野生動物は、実は「人の暮らしと共に変化することができた動物である」という。
確かに「ホモサピエンスの始まりは、アフリカ大陸にある(「ミトコンドリア・イブ」と呼ばれる女性)」と、言われている。
だからこそ、アフリカの動物たちは道具を使い始めた、人と共存するために進化することができた、という発想だ。
原人からホモサピエンスへと進化していく過程で、ヒトはアフリカ大陸を出、ユーラシア大陸やヨーロッパへ、ベーリング海を渡り北米大陸や南米大陸へと移動していった。
その当時は、「狩りをしながら移動する生活」であったため、ヨーロッパ・ユーラシアなどの大陸にいた動物たちが狩られ、絶滅に至った・・・というのが、海部さんの説だ。

そう考えると、人の暮らしは移動から「(農作物や畜産をする)生産をする」ことを身につけた定住へと変化し、家族と生活をする、という「暮らし」を作り出したのだとすると、「(様々なものを)奪い合う」発想は、原始人からの名残なのかもしれない。
hungry?の原始人たちは、分け合うということを知っていただろうか?
そしてどんな社会だったのだろう?
そんなCMを見たくなった。