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ジビエは、地域活性化につながるのか?

2016-11-30 19:30:56 | ビジネス

週明けには、名古屋へ戻っていたのですが・・・体調不良でお休みをしていました。

名古屋に戻るために、高速バスをよく利用する。
米子から大阪までの距離移動なのだが、その途中休憩となるのが兵庫県の上月Pだ。
上月Pの名物となっているのが、「シカコロッケ」で、遅い時間に到着すると完売している。
その意味では、「(私にとっての)幻のコロッケ」なのだが、今上月Pがある佐用町では「ビジエ料理」で、地域の活性化を目指しているようだ。
佐用ジビエグルメ:佐用町のジビエ料理店紹介

ここ数年、地方では「獣害」と呼ばれる猪やシカなどによる「食害」が、問題となっている。
そこで、地元猟友会と協力し合い、ある程度個体を減らそう、という動きが出ている。
問題は、殺した猪やシカの処分だ。
そこに目を付けたのが「ジビエ料理」だ。
欧州では、一般的(?)な「ジビエ料理」だと言われているが、日本では「牡丹鍋」程度の認知しかなかったと思う。
その「牡丹鍋」も、食べられる場所が限られていたり、「独特の臭みがあるので食べにくい」という話もあり、一般的な「鍋料理」とは、言えない(と感じている)。
本当は、新鮮な猪肉であれば、臭みもなく低カロリー・高たんぱくな食材らしいのだが、やはり「流通」という点や調理方法などが、紹介されていないため一般的とは言えない存在だ。

他にある日本的な「ビジエ料理」となると、佐用町のジビエ料理店のような「コロッケ」や「カツ」といった、メニューになってしまうのは、仕方ないのかもしれないのだが、せっかく「ジビエ料理」で町おこしをしよう!というのであれば、もっと積極的な提案があっても良いのでは?という、気がしている。

例えば、山形の庄内地方の素材を使ったイタリア料理店「アルケッチャーノ」のような、「わざわざその地域に行かなくては食べられない」というような、メニューやお店作りなどが必要のような気がする。
実際、島根県の邑南町では「A級グルメ」として、地域の酪農を活用したイタリアンレストランを作っていたり、通信販売を行っている。
素材香房ajikuea:里山イタリアンAJIKURAセレクト A級グルメ

アルケッチャーノや里山イタリアン「AJIKURA」は、ジビエ料理を提供しているわけではないのだが、コロッケやカツといったメニューだけでは、本格的な「ジビエ料理」を紹介するには力不足という気がするのだ。
地域内で、本格的な「ジビエ料理」を提供することが難しいのであれば、同じ兵庫県内である神戸の飲食店と協力をしあう、という方法もあるだろう。

「地域に人を呼ぶ」仕掛けとしての「ジビエ料理」なら、地元の料理店が作れる料理+αの魅力が必要だと思う。
その+αの部分が「本格的ジビエ料理」という、気がする。
「ジビエ料理」を通して、神戸の飲食店(の顧客)と佐用町の交流が、生まれればより魅力的な地域の活性化につながるような気がするのだ。