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「獣医」は、足りているのだろうか?

2018-04-13 23:15:35 | 徒然

安倍首相のお友達絡みで「獣医学部」創設が決まったとされる、「加計学園問題」。
その経緯については、様々なところから情報が出てきているようだ。
「加計学園問題」の前に、一つ気になることがある。
それは「獣医」が、足りているのか?という問題だ。

随分前、がん治療の中でも「放射線治療」についての講演を聞いたとき、「日本で一番良いCTを使っているのは、どこの病院か知っていますか?」と、登壇された現役の放射線科医が質問をされたコトがあった。
正解は「ペット専門病院」。

ご存じのように、ペットには公的医療保険制度はない。
そのためいわゆる「自由診療」ということになる。
犬や猫を飼っている方なら、ペット専門の病院での治療費が、高額であるということを実感されていると思う。
最近では「ペット専用保険」なるモノまで、登場している。
それほど「ペット専門病院」には、費用が掛かる。
言い換えれば、決まった「治療点数」があるわけではないので、半ば病院の言い値のようなところもあるのでは?と、勘繰っている。

反面、動物園や酪農などに従事する獣医の数というのは、限られているということもあるかもしれないが、ペット専門病院を開業する獣医よりも、遥かに少ないのではないだろうか?
いうなれば「獣医の勤務先偏重」があるのでは?という、事なのだ。
「ペット専門病院」であっても、扱う(?)ペットの種類は犬や猫だけではないとは思う。
特に最近では、爬虫類をペットとして飼われる方も少なくないと聞く。
「当病院では、爬虫類は診ません」というわけにもいかないだろうから、それはそれで大変だとは思うのだが、ただ「ペット専門病院」が、増えすぎているのでは?という気もしているのだ。
というのも、最近「ペット専門病院」をよく見かけるようになってきたからだ。
それを言ったら「自由診療」がしやすい「皮膚科」や「歯科」も、同じ傾向にあるように感じてはいるが・・・。

犬や猫の寿命も延び、人間と同じように「認知症(というのだろうか?)」とか「がん」になるペットも多いという社会的変化が起きているのは、知っているのだがペットの数が増えるのと同じように「ペット専門病院」も増えているように感じるのだ。
それが悪いとは言わないが「自由診療」の「ペット専門病院」と、傍で見ていて大変そうだな~と感じる動物園や酪農などとでは上述したように、従事している獣医数のバランスがとれていないのでは?という気がしてならないのだ。

獣医学部の新設の前に、獣医になるためのプロセスとして、ある一定期間動物園や酪農など、獣医が不足していると思われる分野への勤務を義務付けるなどがされているのだろうか?
そのうえで、本当に獣医が不足している、という結論だったのだろうか?
「加計学園問題」の報道を見るたびに、そんな疑問がわいてくるのだ。