日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

新しい世界観を見せた紅白

2019-01-02 07:14:42 | 徒然

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

大晦日の大定番番組「NHK 紅白歌合戦」が、例年にないほどの盛り上がりを見せたようだ。
テレビが無い我が家では、見るすべもなく今日のネットニュースなどで、その盛り上がり状態を知ったのだった。
特にHuffpostの記事を読むと、今回の紅白は随分「カオス(混沌とした)」な感じだったようだ。
スポーツ紙などに掲載されているフィナーレの写真などを見ると、「赤組・白組」という垣根などが無く、実力のある人たちが集まりエンターテイメントの真骨頂のようなステージをされたようだ。
何より、出演をされた大ベテランさんたちが、ステージで楽しんでいる雰囲気が、伝わってくる。
もはや「白組が勝つか?紅組が勝つか?」など、どうでもよいという圧巻のステージだったようだ。

今回の紅白ではこの「紅組・白組」などという垣根を超えた演出が、数々されていたようだ。
天童さんの時には、赤いタンクトップの「みんなで筋肉体操」の面々が登場し、星野源演じる「おげんさん」が企画コーナーで登場したり、「赤=女性、白=男性」などという応援の仕方ではなく、「紅白」というステージでエンターテイメントを披露する、ということを考え演出をされたような感じだったようだ。

これまでの「紅白」の構成は、紅組の歌手が登場するときには紅組の出演者が周囲を囲み、応援をするといった「組み分け応援」という構成が当たり前だった。
確かに「歌合戦」という視点で考えれば、このような構成はしっくりする。
しかし今や「紅組・白組」という歌合戦を観たい、という視聴者はどれほどいるのだろうか?
「純烈」の登場では、彼らが主な活動の場としているスーパー銭湯などの舞台を思わせる演出で、彼らの熱心なファンと思しき女性たちが、登場をし会場を盛り上げた。
今は「その年に活躍したエンターテイメントを観たい」という、感覚で紅白を楽しみにしている方のほうが多いのでは?
確かに「歌合戦」という「赤勝て!白勝て!」という演出は、分かりやすく親しみがある。
ただ、今の時代にそのような「応援」や「演出」があっているのか?というと、「どうなのだろう?」という気がしたのだった。

そしてこの「カオス」という雰囲気は、今回の「紅白歌合戦」だけではなく、社会全体の雰囲気なのでは?という気がしている。
「カオス=混沌」というと、「暗中模索」というような印象があるが、「新しい何かが生まれるカオス状態」だと考えれば、どこか明るさを感じるのではないだろうか?

今年は御代替わりがある。
御代替わりは、一つの象徴的切っ掛けかもしれないが、新しい価値観が生まれるはじまりの年となるのでは?という、期待を感じさせた「NHK紅白歌合戦」の世界観を見たような気がした。

1日遅れとなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。