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ジェンダーギャップを埋めるためには、女性の意識改革も必要

2021-02-25 19:43:56 | ビジネス

今日、経団連の副会長にDeNAの南場さんが選ばれたという経済ニュースがあった。
Huffpost:経団連の副会長のDeNAの南場智子会長 女性の就任は初

このニュースを聞いた時、どのような感想を持たれただろうか?
東京オリンピックの前森会長の騒動以降、日本のジェンダーギャップが世界から注目されるようになった結果として、DeNAの南場さんが選ばれた、という印象を持たれた方もいらっしゃるのではないだろうか?

確かに、東京オリンピックの前森会長の発言は問題だったと思うし、その後のゴタゴタを見る限り、橋本聖子さんを会長に選び、オリンピック担当大臣として丸川珠代さんをあたて、というのは対外的な「ジェンダーギャップ解消」というイメージ戦略のように感じられた方も多いのではないだろうか?

実はこの人事をニュースで知った時、「お飾り会長に、お飾り大臣」という印象を持った。
このような表現をすると「女が女の足を引っ張り合っている」と、思われる方も多いと思う。
だが、彼女たちの足を引っ張るつもりなどサラサラない。
ないのだが「お飾り」と表現したのには、理由がある。

それは、彼女たちが「政治家として過去どのようなビジョンを持ち、実績を積んできたのか?」という点が、全く見えなかったからである。
元々何故国会議員になろうと思ったのか?という、動機すら見えてこないのだ(選挙区が違う、という理由も大きいかもしれない)。
名前が売れたスポーツ選手と元人気アナウンサーを、自民党が票稼ぎのために引っ張りだしてきた、そして全森会長が「女性」に対する差別的発言をしたため、女性を会長や担当大臣にあてた、という認識しか持てなかった、というのが「お飾り」と感じた要因でもある。

そして今回のDeNAの南場さんだが、彼女はビジネスパーソンとしての実績も十分にあり、その実績を評価されての経団連副会長なのだ、という気がしている。
ただ残念ながら、女性の起業家は数々誕生しているのだが、南場さんほどの成功を収める人物はほぼ皆無だ。
元々女性のビジネスが、スモールビジネスであるということにも関係しているとは思うのだが、女性自身がそれほど企業を大きくしたい、という気持ちが無い、ということもあるのでは?という気がしている。

それどころか、名古屋の場合「女性が起業する」という発想すら、ほとんどないのでは?という気がしている。
一つは保守的な地域である、ということもあるのだが、女性自身が「医者・トヨタ自動車勤務の男性と結婚するのが、幸せ」という刷り込みを持っている、という傾向が強いのがここ名古屋でもあるのだ。
「ビジネスパーソンとして、ステップアップをしていきたい」という意欲そのものが、低い傾向がみられるのだ。
都市部の中でも、名古屋はそのような傾向が強いと言われているが、大なり小なりそのような「安定志向」の女性は多いのでは?と、感じているし、地域社会もそのような認識になっているのでは?という、気がしている。

「女性の活躍」ということを言われた時、「人財不足」という指摘がされるのは、女性がキャリアを積むコト自体難しいということだけではなく、女性側の意識もキャリアを積むコトよりも、「夫という人」に養われることを望んでいるのではないだろうか?
もちろん「出産・子育て・老親介護」という場面では、男性の主体的行動が求められると同時に、女性側も「ライフビジョン」の中に「仕事とスキルアップ」を組み込むような意識改革が必要のような気がしている。