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政府の発表に疑心暗鬼になってしまう

2021-02-02 21:25:07 | 徒然

今日、菅総理が「11都府県に出している緊急事態宣言を延長する」という記者会見をした。
朝日新聞:緊急事態宣言、3月7日まで延長 首相「はっきり効果」

確かに昨日発表された東京都の「新型コロナウイルス感染陽性者」は、400人を切っていた。
今日は昨日よりも増えたが、1000人を超えるような数字ではない。
このような数字だけを見ていると、「緊急事態宣言」の発令によって効果があった、ということになると思う。
思うのだが、どこか疑心暗鬼なところがある。
というのも、昨年春の長期にわたる「緊急事態宣言」により、相当数の感染陽性者の数が減ったからだ。
感染陽性者が減ったからこそ、「緊急事態宣言」を解き、「Go TOトラベル」を皮切りに「Go Toキャンペーン」を実施したはずだ。
ところが「Go Toキャンペーン」を切っ掛けに、感染陽性者が全国各地に拡大し、それまで感染者数が少なかった地域でも急激な感染陽性者数となってしまった。

このような経過があり「緊急事態宣言」をし、感染陽性者数が減ったのは「自粛生活」を再び開始したため、「濃厚接触などの機会が減った」ということが要因であって、根本的な減少と言えるのか?という、疑問を感じている、ということなのだ。
「緊急事態宣言」を解くと、再び「感染陽性者」が爆発的に、増えてしまうのではないだろうか?
「同じ轍を踏む」という言葉があるが、今の政府の行っていることを見ると、この言葉を思い浮かべてしまうのだ。

というのも、「緊急事態宣言を解く」という基準などが、明快に示されていない、という点がある。
昨日の「東京都の感染陽性者数の減少」に関しても、PCR検査数に対してどれだけの感染陽性者数だったのか?という、数字ではない。
単に「感染陽性者数」だけを発表し続けている現状では、10,000人のPCR検査数に対して、400人の感染陽性者数だったのか?1,000人のPCR検査数に対して400人の感染陽性者数だったのか?とでは、その数字の意味するものが全く違う。
そのような基本的なデータ公開がされず、「緊急事態宣言」の効果があったというのでは、「数字のめくらまし」でしかない。

拙ブログでも再三書いてきていると思うのだが、政府はそろそろ「収束宣言の為のロードマップ」を公開し、感染陽性者数だけではなく、対PCR検査数などを基にしたデータによる「判断基準」を示す時期に来ているのではないだろうか?
「同じような内容を繰り返すだけ」の会見に、そろそろ飽きてきたのが生活者の本音のような気がするのだ。