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日本のIT産業の脆弱さなのか?LINEの個人情報、中国流出疑惑

2021-03-17 21:17:43 | ビジネス

今日の朝日新聞の朝刊に、日本でのLINE利用者の個人情報が中国人技術者によって流出しているのでは?という、スクープ記事が掲載されていた。
その後、後追いのようなかたちで日経なども報じるようになった。
日経新聞:LINE、情報保護に穴 ルール整備不可欠

朝日新聞の記事を読んだとき、まさか中国にまで情報が流れているのか?!と、驚いた。
その後、独自の記事として「中国まで流れてはおらず、韓国で保管している、という続報記事が上がった。
朝日新聞:日本のLINE利用者の画像・動画全データ韓国で保管

「何故韓国なのか?」と、疑問を持たれた方もいらっしゃるだろうし、「やはりね」と思われる方もいるだろう。
LINEそのものを運営している企業は、日本企業ではなく韓国の企業なので「さもありなん」ということなのだ。
今現在広く多くの人たちが使っている、SNSのような「ネット産業」という視点で考えた時、日本は随分と遅れを取っているのでは?という気がしてくるのだ。

その現状を示すかの様に、LINEがなぜ中国企業を頼ったのか?という点についても、朝日新聞は報じていて、その見出しを見ただけで日本のIT産業の脆弱さを感じてしまうのだ。
朝日新聞:中国の4人に接続権限 LINE「日本に人材おらず」

例えば、ご存じの方も多いはずの「GAFA」。
この「GAFA」は、「Google・Apple・Facebook・Amazon」の頭文字を指している。
Appleを除けば、すべてSNSを含むネット産業の巨人たちだ。
このような「広く多くの人たちが、便利に使うためのツールづくり」に関しては、日本の企業は手をこまねいていたというよりも、最初から興味も関心も無かったのではないだろうか?

それは産業振興の旗振り役である、経産省も同じだろう。
「日本のものづくり」神話にとらわれ過ぎた結果、ということになるのかもしれないのだが、今回問題になっているLINEそのものを考え創り出したのは、実は日本の若者だったと記憶している。
日本の企業が彼らのアイディアを相手にせず、韓国の企業がそのアイディアを具現化させたという経緯があったはずだ。
「たられば」を言えば、もし日本の企業がLINEの仕組みを考えた若者のアイディアを具現化させ、世界に発信し新しい市場を創り出していたら全く違った状況になったはずだ。

もちろん、日本のIT産業に関わる人達すべてが、世界から遅れをとっている訳ではない。
プログラミング言語の一つ「Ruby」は、まつもとひろゆきさんが創り出したもので、SNSなどで使うための「言語」の一つと言われている。
ただLINE側の「日本に人材がいない」ということが、この問題の出発点だとすれば、それは国益を大きく損なう問題だと業界だけではな、関係各省も受け止める必要があるのではないだろうか?

 



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