日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

プアール茶バブル?-中国の投機熱-

2007-03-18 11:47:47 | アラカルト
昨日のエントリにコメントを下さった「豆」さん、ありがとうございました。
契約切れということだったのですね・・・。
まぁ、私個人の中では十分前に賞味期限が切れた選手であり、タレントでしたので余り関心を持っていなかったということも、あったのかも知れません。

今日の毎日新聞のWEBサイトに、面白い記事が掲載されている。
それが、「中国:茶への投機が過熱 500万円のプーアル茶も」と言う記事だ。
この記事を読んで、思い出したことがある。
それは「チューリップ」だ。
「チューリップ」というのは、これから先、綺麗な花をつける花のチューリップのことである。
この「チューリップ」が次々と品種改良をされた時期(といっても100年以上も前)、ヨーロッパで「チューリップの球根」を対象とした投機がブームになったのだ。
人によっては「チューリップバブル」だとか、「チューリップ投機」などと言われているので、ご存知の方も少なくないだろう。
「どうしてチューリップに投機なんかするの?」と思うのかも知れないが、当時は金銭的に余裕がある人たちが積極的に投資対象とし、場合によっては家一件分の球根もあったようだ。
しかし、「チューリップブーム」はやがて過ぎ去り、投機に失敗をした人たちが次々と現れる。

日本の「バブル期」には、「こんな所の土地を、こんなに高額で買う人がいるの?」と思うような取引がいくつもあった。
崖のような土地でも、値がつき、それが信じられないような高額で、取引をされていたのだ。
その結果は、ご存知のとおりである。

今回の「プアール茶」というのは昔からある中国茶の一種で、20年位前には日本でも「ウーロン茶よりもダイエット効果がある」と話題になったお茶である。
日本茶や紅茶、コーヒーなども「高級品」といわれるモノは、いくつもある。
そしてそれらの価格は、確かに一般庶民には手が届かないことが多い。
特に中国茶は、その傾向があるということを以前聞いたことがあるが、それにしても・・・「プアール茶」を投機対象とするとは・・・中国経済が成長しているからこそ、今の中国を知る必要があるかも知れない。
バブルの行き着く先を知っている、日本人であれば尚のことである。

タレントの賞味期限

2007-03-17 21:34:09 | CMウォッチ
今週に入って、テレビCMが少し変わり始めた。
もちろん、各業界・各社新製品を出す予定があるためなのだが、その中には新製品発売似合わせ、それまで使っていたタレントさんを変更することがある。

特にここ数年使ってきたタレントを変更したのは、キャノンの「IXY」だ。
これまでは、元サッカー日本代表選手で昨年のドイツW杯直後に引退をした、中田英寿さんが出演をしていた。
中田ファンには大変申し訳ないのだが、現役時代、中田さんはサッカー選手としてよりも、CM出演などのタレント活動による収入のほうが多かったと言われていた。 
と言うわけではないが、中田さんの女性ファンは少なからず、テレビCMなどで作られたイメージや、「成コレ」と揶揄されるほど週刊誌を賑わす服装を見て、「カッコイイ」と思っていた傾向があったようだ(実際、サッカーの試合会場で中田ファンと言う女性に出会った事が無かった)。
企業として、海外でプレーする中田選手は「グローバル」というイメージを、生活者に与えやすいキャラクターだっただろう。
しかし、サッカー選手を辞めてしまった今、その商品価値はなくなってしまった、ということなのかも知れない。
それでも、引退から約9ヶ月経っていることを考えれば、タレントとしての賞味期限は9ヶ月以上あった、と言うことなのかも知れないし、今でもトヨタのWISHでは起用されているので、賞味期限はまだまだあるのかも知れない。

もう一つは、商品特性を強く訴えるためにあえて、タレント起用を変更すると言うモノだ。
それがパナソニックのデジタルカメラLUMIXだ。
長い間、浜崎あゆみさんをメインキャラクターとして起用されてきた商品だが、この春の新商品は「中高年を対象」としているためなのだろう、綾小路きみまろさんを起用している。
HPを見る限り、決して浜崎あゆみさんを外したわけではないのだが、テレビCMと言う「短期間で高頻度の露出をさせる」という意味からすると、これまでのように浜崎あゆみさん=パナソニックのLUMIXと言う印象が薄れてしまうのは、十分考えられる。
とすると、浜崎あゆみと言うタレントの賞味期限が少しづつ迫ってきていると言う印象を与えてしまう可能性がある。
この場合、浜崎あゆみと言う歌手の賞味期限ではない。
ただ最近のように、テレビCMと連動で楽曲を出している傾向が強いので、何らかの影響があるかも知れないが・・・。

テレビCMを見ると、その時々の「タレントの賞味期限」のようなモノを感じ、それもまたトレンドなのかも知れないと思うのだ。

サマンサタバサのTOB

2007-03-16 21:15:55 | ビジネス
一昨日のエントリにコメントをしてくださったluipnさん、昨日のエントリにコメントを下さったカミナリ弟さん、ありがとうございました。
お二人のコメントを拝読させて頂いて、プロ野球にしても、百貨店にしても「拡大路線」を突き進むうちに、足元が見えなくなってしまっているのでは無いだろうか?と感じました。
「足元」=お客様・野球ファンと言い換えれば、わかりやすいでしょうか?

今日、ライブドア事件の主役・堀江氏に判決が出た。
2年半の実刑だ。
数多くのブログで指摘されていると思うが、この判決を見て「だったら、日興コーディアルはどうなの?」という疑問だ。
「市場に対して余りにも影響が強すぎる」と言う理由などが、上げられるようだが個人株主の人数で言えばライブドアも相当な人たちが被害にあっているし、ベンチャー企業やIT企業全般に対してのイメージダウンなど、金銭的な問題以外の影響があったはずなのだが・・・。
「金融関係者のためによる金融犯罪」というのは、これまでも「トカゲの尻尾切り」のような決着で終わっているような気がする。
思い出されるのが、一部企業に対する利益供与や、MOF担当と呼ばれる大蔵省への過剰な接待などだ。
結局、金融業界はイロイロなトコロで守られている、と言うことなのだろうか?

今日の朝日新聞のWEBサイトasahi.comにサマンサタバサ、ネット通販のスタイライフにTOBと言う記事が、掲載されている。
「サマンサタバサ」と聞いて、「何する会社?」と思うオジサンもいるかも知れない。
今、10代~20代前半の女性に人気の「カワイイ系バック」の元祖だ。
モデルの蛯原友里さんや米国セレブ・パリス・ヒルトンなど御用達のアクセサリー付きバッグといえば、「アァァ~」と思い浮かべるオジサンもいるかも知れない。
そのサマンサタバサが、バッグデザインとはかけ離れたイメージのTOBをすると言うのだ。
相手は、スタイライフと言うサマンサタバサと同じ年代の女性をターゲットにした、衣料通販の会社である。
恥ずかしながら、スタイライフという企業名を見て「どんなモノを扱っているのか」思い浮かばなかったのだが、書店でよく見かける「Look’s」というファッション雑誌のような通販カタログを販売している会社らしい。

今回のTOBによって、両企業の不足部分を補完し、販路を広げていくことにはプラスになると言う考えがあってのことなのだろう。
最近、様々な企業がTOBを実施している。
経営統合を目的としたモノや投資目的など様々だが、企業のメリットが市場を創っている生活者にとってもメリットがあるということが、大切なのではないだろうか?



選手を自前で育ててみては-プロ野球裏金問題-

2007-03-15 21:57:11 | スポーツ
昨日のエントリにコメントを下さったKeikaさん、ありがとうございました。
お礼が遅くなりましたが、時折トラックバックを下さる「歌は世につれ世は歌につれ」さん、ありがとうございます。

さて、先週末ぐらいから問題になっている「プロ野球・西武球団の裏金問題」。
今日、「栄養費」を貰っていたもう一人の選手の記者会見があった。
先日行われた東京ガスの選手と同い年の選手なのだが、社会人と大学生の違いと言うことで、その対応も遅れたのだろうか?
と言うのも、一部の週刊誌などでは今日記者会見をした早大生の名前が、既に報道されていたからだ。
この学生が貰っていた金額の多さにも驚いたが、野球選手の青田買いにかける「情熱」というか「執念」みたいなモノを感じた。
と言うのも、この学生に対して西武球団が最初のアプローチをかけたのが中学生時代だと言うのだ。
それから、家族構成や家庭の経済的事情などを丹念にリサーチをし、将来有望だと考え「投資」をしているのだ。
東京ガスの選手の記者会見などでも、家庭の経済的事情を調べ上げ、半ば学費的な感覚でお金を渡していたような印象だった。

このような事件が後を絶たず、そのたびにアマチュア球界とプロ野球が険悪になっていくのを見ていると、野球ファンでなくとも今後の「野球」というスポーツを憂いてしまう。
野球のコトはまったく知らない私が言うのも変なのだが、プロ野球球団は自前で選手を育てて見てはどうだろう?と考えるのだ。 
Jリーグの下部組織「ユースチーム」と同じような、中高校生を対象とした球団直営の育成組織である。
入団するためには、「セレクション」と呼ばれる選抜テストを受け、その中で将来有望と思われる選手については、球団が奨学金を出し学校に通わせるのである。
もちろん、学校での野球活動は一切禁止。
学生野球・アマチュア野球とは一切関わりを持たない選手として、球団が育成するのである。
そうして育成された選手は「練習生契約」をし、ドラフトだとか「希望枠」などとは最初から関係の無い選手とするのである。
もちろん、その過程で選手がプロ以外の道を選ぶ機会も与えることが、大切だろう。
プロになっても、第一線で活躍できる選手はほんの一握りなのだから。

プロ野球全体が、本気になって「野球振興」ということを考えるのであれば、そのくらいのコトをしなくては、ゴシップばかりが先行する魅力の無いスポーツになってしまうのではないだろうか?

大きくなるだけが企業の生き残りなのか?-松坂屋と大丸、そして伊勢丹-

2007-03-14 21:39:27 | ビジネス
今日、正式に松坂屋と大丸の経営統合が発表された。
名古屋に本店を置く松坂屋は、名古屋では老舗であっても全国的には、2番手3番手の百貨店と考えても良いかも知れない。
大丸は東京八重洲や大阪の心斎橋などの一等地にあることもあり、全国的認知度は松坂屋に比べ高いだろう。
その二つの百貨店の経営統合によって、日本最大の百貨店となると言うのだが・・・。
本当に「大きくなる」コトが企業の生き残りなのだろうか?

そのようにフッと思ったのは、伊勢丹の存在だ。
伊勢丹は東京を中心に展開し、関西では京都駅にターミナル百貨店として出店している。
それをお手本として誘致したのが、名古屋駅高島屋だった(本当は、他の百貨店が出店予定だったのだが、諸般の事情で取りやめとなった)。
だが、伊勢丹は大きくなることよりも「伊勢丹らしさ」にこだわっていることが、「伊勢丹スタイル」と呼ばれ、ビジネス本にもなっている。

百貨店の売上不振は、バブル崩壊後回復の兆しが殆ど見えていない。
「そごう」が無くなり「西武百貨店」は、いまだに厳しい状況が続いている。
三越や高島屋といった「老舗」でも、一部店舗の撤退などで経済紙を賑わしたことを覚えている方も少なくないだろう。
今の百貨店は、生き残りをかけ経営統合をし、時には店舗を縮小・撤退を繰り返している。
それは、経済的視点ではアリなのだと思う。
だが「百貨店本来の姿」とは何んだろうか?と思うのだ。
バブル期~バブル崩壊~今に至るまで、百貨店の多くは次々とルイ・ヴィトンやエルメスなどの海外有名ファッションブランドの店舗を構えるようになった。
その海外有名ファッションブランドは、百貨店の店舗とは別に目抜き通りに単独路面店を持つようになった。
それは、東京でも大阪、名古屋でも同じだ。
とすれば、「百貨店で海外有名ファッションブランド」という目的で、百貨店に集まってきていた人たちは、百貨店に来る目的がなくなってきてしまう。
そのことを考えれば、今の百貨店は大きくなるだけでは本当の生き残りにはならないのではないか?
むしろ「百貨店らしさ」だとか、伊勢丹のように「○○百貨店らしさ」というモノを生活者と一緒に創り出していくことが必要なのではないだろうか?






良くわからないコト

2007-03-12 21:38:19 | アラカルト
だいぶ前から上場廃止といわれていた、「日興コーディアル証券」の上場維持が決まった。
当初、ライブドアなどの粉飾などと比べると、手口などが複雑で「プロのためのプロによる粉飾」とまで言われたような記憶があるのだが・・・。
ライブドアはアウトで、日興コーディアルがOKだった理由が、新聞各紙に掲載されている記事を読んでも良くわからない。
日興が傘下となったシティバンクなどから、何らかの影響(圧力)があったのだろうか?
金融素人だからわからないのかも知れないが、生活者の殆どは「金融の素人」だと考えれば、多くの人に納得・理解させるだけの説明がほしい。

今回の「日興コーディアル」は、とても顕著な例なのかも知れない。
しかし、このような「一部の人にしかわからない」というコトは、案外多いのではないのではないだろうか?
「餅は餅屋」と言う言葉があるが、プロにしかわからないでは企業の社会的責任を果たすと言うことにはならない。
日興と東証、そしてシティバンクと言う3者だけがわかる「けじめ」では、社会は納得しないと思うのだが・・・。

休むことも大切な仕事

2007-03-11 23:14:45 | 徒然
皇后様が体調を崩されてから、数日がたった。
それでも、先週は既に予定されていた「ご公務」のため、静養されずにいた。
宮内庁などの発表によれば、ここしばらく続いていた週刊誌などの皇室記事に心を痛めていらしたコトも一因とされている。
しかし、皇后様といっても70歳を超えられる「高齢者」なのだ。
その彼女を「ご公務」といわれる、様々な行事に引っ張りだすのはどうなのだろう?
その「ご公務」の中には、華道の展覧会などがあり、欠席されてもさほど支障が無いように思われるものもある。

世間で言う70歳と言えば、おばあさんである。
いくら皇后様と言えども、その肉体は70歳のおばあさんだと考えるほうが、自然なのではないだろうか?
まして、天皇家と言うのは「24時間営業」のような仕事である。
そのことを忘れてはいないだろうか?
「ご公務」と称する、仕事を多く詰め込むことが70歳を超える皇后様にとってプラスだとは思えないのだ。

それだけではなく、メディアを含め「天皇家=日本の理想家族・家庭」という役目まで、背負わせてはいないだろうか?
皇太子妃雅子さまにしても、病気について逐一メディアで報道されなくても良いのではないだろうか?
むしろ、語学が堪能で国連大学などのご講義などを積極的に受けられることによって、病気の完治に努めていらっしゃるのであれば、その成果として国賓との食事会や談話などの「ご公務」をセッティングし、皇后様の休養とされるという考えもあるのではないだろうか?

今回の皇后様とは違う話だが、昨年暮れから年明けに話題になった「ホワイトカラーエブゼンプション」。
いわゆる「残業代0法案」にしても、仕事に追いまくられるのが「仕事」だという企業風土が強く残っている日本の多くの企業に導入しても、それは過労死を生むだけで、本来の「短時間で最大の成果を発揮できるための評価制度」では無い。
クリエイティブな仕事と言われても「1時間にいくつアイディアを出せるのか?」と競争をさせられ、アイディアが出ないから成果が上がらないと言う評価では、時代を変えるような仕事などできはしないはずなのだが・・・。
もちろん、「昼間働かず、5時以降やおら仕事に取り掛かる」とか、「会議のための長時間の打ち合わせ+資料作り」などは論外だが。

「休むことも大事な仕事」という発想が無ければ、豊かでユニークな発想も生まれて無いのではないか?
皇后様の静養は、仕事に追いまくられるのが仕事だと考えている人たちへの、警告でもあるような気がする。


スポーツ振興とお金-プロ野球-

2007-03-10 22:26:09 | スポーツ
今週に入ってから、プロ野球の西武ライオンズがアマチュア選手にお金を渡していた、とニュースになっている。
野球そのものに興味が余り無いのだが、以前からプロ野球(球団)と社会人・高校・大学などのアマチュアの関係が、シックリいっていないことは知っていた。
そして、数年前まではドラフト会議の季節になると「話題となる選手に『栄養費』という名目で金品が渡っている」ということが、毎回話題になっていたことも知っている。
それだけ有望選手を獲得せんが為に、事前にお金を渡すと言うことが慣例化されていたのだろう。
それを、アマチュアサイドは嫌っているのだが、半ば暗黙の了解のように行われていたと言うことだと理解している(詳しい事情をご存知の方は、ご指摘ください)。

これまでのプロ野球とアマチュア野球の関係が、上述のようなモノであったとすれば、元西武ライオンズの選手だった石毛氏が立ち上げた「四国アイランドリーグ」は、ドラフトなどの対象とはならなかった選手であっても、プロ野球選手になる可能性を広げるチャンスを与えるためのリーグだと記憶している。
ところが、その「四国アイランドリーグ」の社長を務めていた石毛氏が、退任すると言うニュースが出ている。
「独立リーグ」は、プロリーグなのだろうけどスポーツ新聞の一面を常に飾るようなリーグではない。
スポーツ新聞だけではなく一般紙でも「独立リーグ」が、スポーツ紙面の中心になることは、地元以外ではまず無いだろう。
もちろん、そのようなリーグに所属している選手の多くは「プロ」といいながら、アルバイトなどをしながら生計を立てているのでは?と考える。
一方、新聞紙面を賑わすセパ両リーグのチームは、親会社からの潤沢な資金を背景に、有望選手の青田買いに走っている。
このような姿は、本当に野球と言うスポーツ振興のために、プラスとなっているのだろうか?



中国経済は本物?

2007-03-08 22:05:56 | ビジネス
先週から始まった、株安は今日になって下げ止まったようだ。
そして、今年になってから毎日のように報道されている「金属物盗難事件」。
このどちらも、北京オリンピックや上海万博などを控えた中国が、舞台の中心となっているようだ。
先週の世界株安の発端は、インドという話もあるようだが、下げ幅が大きく世界に影響を与えたのはやはり中国と言うことになるらしい。

中国の経済発展は、目覚しいモノがある。
それは「世界の資源を飲み込む」と、懸念するほどの勢いだ。
その発展速度などは、かつての日本の高度経済成長の比ではないように感じる。
ただ、その経済発展は本物なのだろうか?と思ってしまうのである。
これまで幾度となく言われてきた「中国国内での経済格差」という問題もあるが、どことなく「張りぼて経済」という気がしてならないのだ。
もちろん、このような指摘をされる方は数多くいる。
「北京オリンピック、上海万博」などが終わった時、今の中国経済を支えている建設関係事業が無くなるコトをきっかけとして、成長経済が止まってしまうのではないか?と言う「イベント型経済」のコトである。
ソウルオリンピック景気で沸いていた韓国だったが、その後オリンピック建設ラッシュ時に建てられたビルが些細なことで次々と崩壊した事件と、韓国経済が落ち込んでいった頃のイメージが今の中国と重なりあってしまうのだ。

確かに戦後の日本経済も「イベント型経済」によって、経済復興をしてきた過去がある。
その悪しき名残?として、道路整備や建設事業などによる景気対策への期待がいまだにあることだろう。
日本の場合、「(生活者に主眼を置いた)モノづくり」や、マンガやジャパニメーションなどの「コンテンツ文化」というモノが今の日本を支えている。
だが、今の中国にそのような姿が見えないのだ。
私がそのような情報を持ちえていないだけなのかも知れないのだが、経済を動かしているはずの人の姿がなかなか見えてこないような気がするのである。
もちろん、上海の若い億万長者といわれ、テレビなどに登場する人たちはいる。
そのような人たちの多くが、今の中国経済を動かしているといっても、過言ではないのかも知れない。
でもそれは、中国と言う巨大な国の一部でしかないはずだし、その一部の人たちだけに頼っている経済とは、なんとも心細い。
未来永劫「右肩上がりの経済」などありえない、と言うことは何よりも私たちが知っているはずなのだから。

そうやって考えると、今の中国経済と言うのは本来あるべき姿なのだろうか?と考えてしまうのである。




著作権と「おふくろさん」

2007-03-07 20:02:20 | アラカルト
今日の新聞各紙に、紅白バージョンの「おふくろさん」、JASRAC認めずと言う内容の記事が掲載されている。
今回出されたこの使用差し止め?は、著作権と言う視点から言えば当然の判断だと思う。
自分の作った楽曲・歌詞を勝手に作り変えられて、オリジナルとされては作り手としては怒り心頭というのは、当たり前だろう。

私はカラオケボックスに殆ど足を踏み入れたことが無いので、良くわからないのだがカラオケで使われている「おふくろさん」は、この紅白バージョンが使われているのだろうか?
と言うのも、JASRAC(=日本著作権協会)の主な仕事が、歌謡曲(J-POPを含む)著作権の保護とカラオケなどで使用される楽曲から「使用料」を徴収することだからだ。
この「使用料」をめぐっては、時には繁華街での流しのギター伴奏やスナックなどでのピアノ伴奏などで揉めることがあるので、ご存知の方も多いだろう。
そして、JASRACの主な収入源がこの「使用料」なのだ。

基本的には、カラオケ1曲に対していくらかの使用料がかかっている。
今のように通信式のカラオケであれば、楽曲の使用管理などは簡単にできるはずだ。
当然、利用=人気楽曲からの使用収入が多くなり、利用率の低い楽曲はカラオケ楽曲リストから外されていくはずだ。
もちろん、演歌ファンも根強くいるしカラオケがあるのは、カラオケボックスだけではない。
これからの歓送迎会の季節、カラオケボックスで2次会と言うこともあるだろう。
だが、私の数少ないカラオケ経験では「おふくろさん紅白バージョン」というモノを聞いたことが無いのだ。
もし、「おふくろさん紅白バージョン」を通常歌っている人がいたら、是非とも通常カラオケとして使用されているのか?教えてほしいものだ。

しかし、これよりも重大な問題を抱えているのは「海賊版」と呼ばれる、韓国、中国を含む東アジアで出回っているCDなどではないだろうか?
J-POP系アーティストなどは、こちらの取り締まりにもっと力をいれてほしいと思っているのでは?
これも、立派な著作権の侵害だと思うのだが・・・。
そして、CDなどからネット配信へと音楽視聴スタイルが変化している今、著作権が知らない間に侵害される可能性があると言うこともあるのだが・・・。