一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第4期マイナビ女子オープン・一斉予選対局の見どころ

2010-07-16 01:45:16 | 女流棋戦
「将棋ペン倶楽部」の原稿を書かなければいけないのだが、まあ書く義務はないのだが、どうにも筆が進まない。頭の中には最後の1文字まで完結しているのに、ワープロに起こす気分にならないのだ。
宿題を早く済ませなければならないのに、ついほかのことに時間を費やしてしまう中学生のように、今日も私はブログを書く。バカだ。

さて、あす17日(土)は、第4期マイナビ女子オープンの一斉予選対局が行われる。きょうはその見どころを、思いつくまま書いてみる。

①LPSAは、今期もおそろいのジャケットを着用するのか
LPSAは設立以来、マイナビ予選にはおそろいのジャケットを着用している。第1期は観戦に行かなかったが、恐らくそうだったろう。第2期は妊娠中の中倉彰子女流初段、第3期は島井咲緒里女流初段が私服で対局したが、原則的には、ジャケット着用であった。
私は「私服も戦闘服である」という観点から、この慣習に以前から異を唱え、廃止を訴えてきた。
初めにジャケットありき、という条件からコーディネートする船戸陽子女流二段のような「プロ」もいるが、多くの女流棋士は私服の上にジャケットを羽織っただけで、上下がうまく合っていない。しかも色が紺だから、暗い感じがする。華やかさに欠ける。これでは持てる力も十分に発揮できない。
昨年島井女流初段が、初夏を思わせる装いで予選を通過し、記念写真に収まったときの艶姿をご覧になった読者は多いと思う。もしあの服装がLPSAジャケットだったら、島井女流初段があれだけまばゆいオーラを放ったかどうか。
まあいろいろ書いたが、つまるところ私は、LPSA女流棋士の、気合の入った私服を見たいのである。男性棋士の対局姿がスーツか羽織袴だけなのに比べ、女流棋士にはさまざまなファッションを着こなす楽しみがある。それを行使しない手はない。17日は、ぜひとも、ジャケットを脱ぎ捨ててもらいたい。

②現役女子高生の制服姿
今期の予選に、現役の女子高生は何人参戦するのだろう。これも以前書いたことだが、「女子高生は世界最高のブランド」である。とくに夏用の制服は、「世界最高の制服」といってよい。対局者はたぶん5~6人と思われるが、そんな彼女らの制服姿を見比べるのが、楽しみである。
しかし…と思う。時の移ろいゆえ仕方ないこととはいえ、里見香奈女流名人・倉敷藤花、山口恵梨子女流初段の「高校生引退」は、じつに残念だった。さらに言えば、4月に高校生になった成田弥穂アマのチャレンジカップ不参加も、参加すれば予選通過は固かっただけに、やはり残念だった。
まあよい。先月の1dayトーナメントでは、ちょっとオトナびた服装だった渡部愛アマも、今回はさすがに制服着用であろう。高校生諸君はどうかガンバって、周りのオバサ   …お姉さん棋士を蹴散らしてもらいたい。

③中井広恵女流六段の連勝記録なるか
前日も記したとおり、中井女流六段は現在公式戦15連勝中。もし今回2連勝すれば、予選通過に加えて、「連勝タイ記録」という嬉しいオマケがつく。
同じ枠の選手を見ると、実力は中井女流六段が頭ひとつ抜きん出ている。
しかし将棋に油断は禁物である。同じ枠の中村桃子女流1級は、私が予選トーナメントの色紙を引いた関係から、とくに応援する。もし予選決勝が中井-中村の組み合わせになったら、私は躊躇なく中村女流1級のほうを応援する。これは当然である。
中井女流六段は、どの対局も厳しい戦いなると心得て、フンドシを引き締めなければならない。

④LPSA女流棋士は何名予選を通過できるか
LPSA女流棋士の、マイナビでの成績は悲惨を極め、昨年は2名、一昨年は1名が予選通過という惨状だった。
なかんずく、毎年引退者は出るわ退会者は出るわ、さらに今期はチャレンジカップが新設されて2名の女流棋士が脱落するわで、今期の予選参加選手は、渡部アマを加えても、わずか9名になってしまった。
しかしチャレンジカップを勝ち抜いたLPSA女流棋士が、渡部アマを含めて4名に上ったことは、明るい材料である。今期は期待できそうではないか。最低でも3名は予選を通過してほしい。決して無理な数字ではないと思う。

⑤対局時のマナーはどうか
これも以前書いたことだが、女流棋士の手さばきは、全員がよいというわけではない。相手の駒を取ったとき、その駒を握ったまま自分の駒を進め、そのままチャスクロックのボタンを押す、という女流棋士が何人もいる。これはあまりいい仕種とはいえない。
相手の駒を取ったら、まずはそれを自分の駒台に乗せ、それから自分の駒を着手し、チェスクロックのボタンを押す。これが正しい手順である。秒読みになってあせり、つい動作の省略をしてしまう気持ちは分かるが、そこを落ち着いて指すのが、プロというものである。
そのほかにも、足をぶらぶらさせながら指している人、投了の意思表示をせず、いきなり感想戦に入ってしまう人など、私たちのほうがよっぽど礼儀正しいんじゃないか? と思う女流棋士がいた。
当日は観戦者も多い。そのほとんどはアマチュアである。いい将棋を指すのはもちろんだが、対局姿勢の模範を示すのも、公開対局の重要事項であろう。

⑥懸賞金スポンサーは100口を越えるか?
確かな記憶ではないが、昨年の懸賞金スポンサーは、のべ50本を越えたと思う。今期の一斉対局も話題満載で、観戦者も多くなることは間違いない。懸賞金制度も全国的に浸透したし、観戦者に比例する形で、今期もかなりの懸賞金が集まると予想する。もちろん私も何本か懸けるつもりだが、当日になってバックレるかもしれないし、そこのところは分からない。
まあそれでも、今期は3ケタの大台に乗りそうである。懸賞金はたぶん1口1万円だと思うが、これは庶民にとって大金である。懸賞金の有無はともかく、参戦する選手はそのあたりのことも考えて、全力を出して戦ってもらいたい。

…というようなことを、また長い時間を使って書いてしまった。この時間を「ペン倶楽部」の執筆に充てていれば…。やっぱりバカだ。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする