マイナビ女子オープン予選一斉対局公開抽選会＆女流棋士会「駒桜」ファン交流イベント（後編）

串の先には、何も印がなかった。「ハズレ」た…!!
関係者氏が「残念でした」と散文的にいう。私は眩暈を感じ、よろよろと室内に入った。
まさか、この確率で、ハズレるとは思わなかった…!!
ま、まあ、物は考えようである。これから室谷由紀女流初段、山口恵梨子女流初段、相川春香女流２級、和田あき女流３級のペア将棋が始まる。これは彼女らの将棋を観戦しろ、という神の指示だと考えることもできる。それに今月は「節約月間」だ。3,000円を払わなくて済んだと思えば、腹も立つまい。
右を見ると、盤と駒箱が綺麗に並べられていた。ここでまた指導対局が始まるのかと思うと、いささか不愉快である。何だか自分のいる席が、「敗者席」に思えてきた。
やはり、今回のイヴェントには縁がなかったのではないか。いや、逆に縁があると考えるべきなのか。
先の抽選の結果を、どっちに捉えたらいいのだろう。私は悩む。
面倒臭え――。もう、帰ることにした。
告白すれば、朝の時点で、半分テンションが下がっていたのだ。そして今回の抽選で、完全にトドメを刺された。
私は改札を抜け、東西線に乗る。その車中で、あっと気付いた。
「女流棋士名鑑2014」を買うのを、忘れた!!
（おわり）