一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

羽生永世七冠

2017-12-08 00:14:30 | 男性棋士
今月4日・5日に鹿児島県指宿市で行われた第30期竜王戦第5局・渡辺明竜王と羽生善治棋聖の一戦は、羽生棋聖の勝ち。羽生棋聖は4勝1敗で竜王を奪取し、前人未到の「永世七冠」を達成した。
羽生新竜王、「永世七冠」おめでとうございます。
この「永世七冠」、「名人奪取」「公式戦29連勝」などとは違って、一般には少々分かりにくい。
そこで蛇足を承知で、各タイトル戦の永世資格を記しておこう。

竜王=連続5期or通算7期
名人=通算5期
王位=連続5期or通算10期
王座=連続5期or通算10期(名誉王座)
棋王=連続5期
王将=通算10期
棋聖=通算5期

これらを達成すると、引退後に名乗れるわけである(名誉王座は60歳)。
しかし見れば見るほど、気の遠くなるような数字である。だいたいがふつうの棋士は、タイトル戦に7回出場することが夢のまた夢である。7回タイトルを獲れば超一流で、7種類のタイトルを獲ったのも、ほかには中原誠十六世名人、谷川浩司九段(十七世名人)だけである。羽生竜王はその7つすべてで「永世」を獲ってしまったのだから、ケタが違うのだ。
今回は47歳での達成となったが、羽生竜王は2008年の竜王戦でも「永世七冠」を目指して、「あと1勝」まで迫っていた。
そこから悪夢の4連敗を喫して長蛇を逸したのだが、あと1つ勝っていれば、38歳での達成だったのだ。
天才ひしめく世界で、その才能の差はせいぜい紙一重である。それで羽生竜王の突出した成績は、ほかの棋士と何が違うのだろう。もう、天才の中の天才というしかない。
コメント (2)
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