![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/26/2b2c4241a8308c3db07c926104057671.png)
私は▲5六歩と咎めにいく。以下△5三銀▲5五歩△4四銀▲6八銀△5五銀▲5七銀右(第2図)と進んだ。
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ここでKuri君は△5六歩と打ったが、私は▲6六銀。これは大山康晴名人著「快勝シリーズ3・将棋の受け方」(池田書店)35頁の一局面にほぼ合流した。
以下△6六同銀▲同歩△5七銀▲6七金△6八銀成▲同金上△7二玉▲5八歩(第3図)と進み先手有利となった。
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ちなみに同書では▲7七角型で、△7二玉で△5七銀▲5八歩△6八銀成▲同角と進み、先手有利。ただし先手が▲8八角型で最終手が▲6八同玉となっていると、ここで△6四歩があり、意外に難しい。むかし升田幸三実力制第四第名人は第3図の類似形から△6四歩(▲4六歩)と突き、勝ってしまったこともある。
本譜は第3図以下△8二玉▲4五銀△5五銀▲3四銀△7二銀▲2三銀不成△4四角▲3四銀成△2二角▲2五歩△6四歩▲2四歩に△6六銀▲同金△6五歩(第4図)がすごい勝負手で、一遍に勝負形になってしまった。
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私の2筋を伸ばした手が、あまりにも悠長だった。
その後も難しい戦いが続いたが、最後は美濃崩れの△7一玉に対して、▲5一飛△6一金▲6二金△同玉▲5三金という筋で、即詰みに討ち取った。
まったく、塚田正夫名誉十段ではないが、勝つことはえらいことだ。とにかく大野教室のチャイルドブランドに勝ったのだから、私もまだまだ指せるようだ。
最後に佐藤氏に教えていただく。なぜか振り駒になり、私の先手。相矢倉になった。これも難しい戦いになったのだが、第1図の▲7五歩から、△6五歩▲7四歩△6六歩▲同金に△7五銀(第2図)。
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ここから私は▲3四歩△同銀▲6八飛としたが、△6六銀▲同飛に、△7六歩(第3図)が痛打。▲同銀は△3三角なので▲同飛だが、△7五金で飛車を詰まされては、先手の非勢が確定となった。以下、私の負け。
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局後の検討によると、私の▲3四歩が、後の△3三角を生じさせた疑問手。ここは黙って▲6八飛なら、本譜よりははるかによかった。
私は▲3四歩に△4四銀の一手と思い込み、△3四同銀が読みに入っていなかった。
「(▲3四歩に)△4四銀は指しません」
と佐藤氏。この「常識」が読めないところに、おのが未熟を思う。
なお、前日の室谷由紀女流二段VS一公戦の終了局面から、室谷女流二段がもし△7一金と受けたら、の話だが、大野八一雄七段と佐藤氏に聞いたらすぐに結論が出た。
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参考1図から▲6二金と打つ。これに△8二玉なら▲7一金で下手が勝つので、△6二同金と取る。以下▲同金△同玉▲3二飛△5二香に、やはり▲5四桂が好手。△5四同歩に▲5三銀(参考2図)。
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以下A△7一玉は▲7二金△同玉▲5二飛成。
B△5三同玉は▲5四歩△6二玉▲4四角△7二玉▲5二飛成(参考3図)まで。なお△5二香が△5二銀だった場合、▲5四歩で▲5四銀△6二玉▲5二飛成△同玉▲5三銀打△6一玉▲6二金、という詰まし方もある。
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以上、明快に上手玉が寄ったが、私はこの手順に気付かなかったから、僥倖の勝利だったことに変わりはない。
これにて今夜の金曜教室は終了。軽食である。参加者は大野七段、W氏、佐藤氏、Shin氏、私。道すがら大野七段が
「そうだ、今日大沢さんを誘えばよかったな」
と言う。「大沢さんが心の師匠だって言うから」
「? 何ですか」
「今日真部さんのお墓参りに行ったんだよ。祥月命日だったから」
「あっ、今日、そうでしたか」
真部一男九段は2007年の今日、亡くなった。何と、もう10年が経つのだ。月日が経つのは早いものである。
川口駅東口の日高屋に入った。私は野菜たっぷりタンメンの麺大盛りを頼み、舌鼓を打つ。Shin氏は生ビールを頼み、いい顔だ。1週間働いた者のご褒美である。
食後も指導対局会などの件で話が弾んだが、今夜は近場やクルマの人が多く、電車利用は私のみ。名残惜しいが私が強制終了し、金曜ナイトは幕を閉じた。