一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

12月3日の4時から男(中編)

2017-12-22 00:10:52 | 新・大野教室

第8図以下の指し手。△6六角▲4八金△同角成▲同玉△6六角▲5七銀△3九銀▲5八玉△4七金▲6九玉△7八金▲同玉△7五香(投了図)
まで、S君の勝ち。

第8図で先手玉に詰みなしと見ていたが、S君に△6六角以下、綺麗に詰まされてしまった。
だがOg氏を交えた感想戦では、二度目の△6六角に▲5七銀がわるく、▲5七飛合(参考図)があったという。

いやこの手は見えない。30秒将棋では思いつかない。
軽く検討するとしかし、この順も詰むや詰まざるやのところがある。また1回目の△6六角に安い合駒をする手もあって、時間があればいろいろ検討をしたいところだった。
激闘の末負けると、疲労が倍になる。まだ2局を終えたばかりなのに、私は早くもクタクタになってしまった。
3局目はHon氏と戦う。Hon氏も強豪だが私としては気楽に戦える相手で、オアシス的要素がある。
私の先手で、Hon氏の三間飛車。だが私は前局のS戦を考えていて、盤面が網膜に映っていない。Hon氏が穴熊でなく美濃囲いに囲っていたことさえ、だいぶ後になって気付いた。
「それは相手に失礼ですよ」
とOg氏。確かにそうで、目の前の将棋に集中しなければならない。
将棋は中盤で銀得になった私が、以後もHon氏の攻めを的確に受け、最後はHon玉を寄せて勝ち。お陰さまで癒された。

4局目はKom君と指す。昨日はKom君の右四間飛車に惨敗したが、今日はどうか。
Kom君は帰りの電車の時間があるので、今回は10分切れ負け。これは5分に比べてだいぶ余裕があるので、指し手が荒れることはあるまい。
序盤でいろいろ駆け引きがあったが、私はまたも中飛車に振る。
中盤、Kom君の猛攻が始まったが、私は丁寧に受ける。残り時間は私が6分余、Kom君が5分余。が、まだこれから一勝負というところで、Kom君が投了してしまった。
私はまだ難しいと考えていたのだが、投了後に数手進めると私の必勝形になっていた。
だが私は別の手を読んでいたので、まだ指し継いでいれば、いい勝負になった可能性はある。しかしKom君、投げっぷりがいいのは好感が持てるぞ。

5局目はFuj氏と指す。11月28日に逆転負けした将棋を私がボヤいていたから、W氏が手合いを付けてくれたのだ。
私は2局目の疲労を引きずっているのだが、指す。
私の先手で、▲2六歩△3四歩▲7六歩△4四歩。Fuj氏は居飛車党なので、ここからウソ矢倉になるのだろう。だが実際は、Fuj氏の雁木だった。
▲3五歩にFuj氏が△同歩と取らなかったので、▲3四歩△同銀▲3八飛。ここで△3三歩だったので、私はポイントを挙げたと思った。
しかしFuj氏が△3五銀~△3六銀と突っ込んできたのがいい勝負手で、こちらが劣勢に陥ってしまった。

第1図以下の指し手。▲4八銀△2五桂▲4六歩△3七桂成▲同銀△同桂成▲同桂△4四銀▲4八飛△4六歩▲同角△同角▲同飛△6四角(第2図)

▲4八銀△2五桂の次、私は▲4六歩と突いたが、苦し紛れ。以下△4六同歩▲3六歩△4七歩成▲2五飛△4八と進めば、と金が残ったうえ△1九角成もあり、後手が有利だったと思う。
本譜は△3七桂成だったので、桂得になった私が指しやすくなった。
▲3七同桂には△4六歩と指したかったのだろうが、▲6五桂△6四角▲5三桂成△同角▲4六角で先手有利。よって△4四銀は仕方ないところか。
私は▲4八飛と回り、▲4六同飛まで綺麗に駒が捌け、よくなったと思った。

第2図以下の指し手。▲4四飛△同金(第3図)

ここで▲4九飛と引いては、△3七角成で優位が吹っ飛ぶ。私は「ええぃま、いっちゃえ」と、▲4四飛と切り飛ばした。
△4四同金までの第3図は、先手の駒に角銀銀桂歩とあり、▲3七桂の応援もある。
私は「飛車を切ってから考えてる」と軽口を飛ばしたが、この将棋は勝ったと思った。
ところが…。

(つづく)
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