この時点で2人帰宅し、飲み会は11人の参加となった。今回は3つのテーブルを使う。角のテーブルは形が三角形になっていて、隅に木村晋介会長が座る。向かってその右に渡部愛女流二段。さらにその右にさっきの青年氏。木村会長の左にも1人男性が座った。渡部女流二段の向かいの位置に、さっきの男性が座る。このテーブルは渡部女流二段がいるから「当たり」だ。
その左のテーブルには星野氏、In氏、Koba氏、紳士氏の4人が座った。
私はこちら側のテーブルに、A氏と向かい合わせで座った。A氏とこのポジションはかなり久しぶり。6年前に神田で飲んだ時以来ではなかろうか。
A氏とはよく会っている気がするのだが、実は関東交流会で顔を合わす程度である。だがそう錯覚するのは、A氏が当ブログの愛読者だからだろうか。
生ビールやソフトドリンクで乾杯。私は何に乾杯していいのか分からないが、女流棋士ファンランキング第1位と同席できたことをよろこぼうか。
さてA氏と話すことといえば文章談義である。私が求職中で、昼間からブログを書いていることを嘆くと、「それがいいんです」とA氏は言った。
「でも1円も入らないんだよ。自分で何をやってるのかと思うよ」
「そうやって苦しんで書くのがいいんですよ」
と、A氏は慰めているのか蔑んでいるのか分からない持論を展開する。「大沢さんも小説を書いてくださいよ」
「無理だね」
私は「文章はリズムだ」、A氏は「文章はスピードだ」を標榜しているが、根っこの主張は同じ。だからウマが合い、また話が弾む。
料理が運ばれてくるが、1テーブル4人前なので、私たちは量が多い。適当に食べて、食べきれなければ隣の5人席に渡すという按配だ。
ブログの話に戻って、A氏はアフィリエイトとか何とかいうシステムに登録して、先月は216円の収入があったという。
「これって励みになりますよ」
私はカネのためにブログを書くわけではないから微妙だが、少しでも収入があれば、力の入り方も変わってくるだろう。「だけど大沢さんの『夢』の記事、あれは止めてもらいたいな」
「どうして。ネタがないのよ。おもしろい夢を見ると、ああ、これで1日分の記事を稼げたな、と思っちゃう」
「あれで1日終わっちゃうのはツマラナイですよ。マクラ程度にして、本文は別のを書いてください」
読者の要望は厳しいのである。こっちは1円の稼ぎにもならないのに。
ところで私が最初に指した紳士氏の棋力だが、Aさんが「Kunさんと同じくらいかな」と言ったのでビックリした。Kun氏は四段の棋力はあるから「同程度」は話半分だが、紳士氏が有段者なのは確かだ。
そんな人に私が二枚を落としたのもどうかと思うが、紳士氏の「(二枚落としてもらっても)いい勝負になるもんだなあ」の意味がこれで分かった。しかし改めて、1局目の将棋は私が勝たねばならなかった。
左の男性氏は造り酒屋の息子さんだそうで、今日も何本か酒を持参していた。よく分からないが、地方で醸造している気がする。今日の参加は大変だったのではないか。
「日本酒は太る、といわれますけど、あれは安い酒に砂糖を混ぜているからで、良質のお酒にはそんなことはありません」
男性氏の酒はもちろん後者ということだ。
その男性氏がノートPCを取り出し、木村会長らと見始めた。将棋イベントがネット中継されているらしい。
これが将棋バカ(褒めてます)のわるい癖で、目の前に美人若手女流棋士がいたら、ふつうは会話にいそしむ。ところが将棋一番の彼らは、そうはいかないのである。まあもっとも、将棋番組を観る渡部女流二段の横顔を鑑賞する、という愉しみ方はあるかもしれない。
星野氏が私の右の席に座り、「私も元気なうちに、何か投稿しようかな」と言う。星野氏だったら職業柄、いくらでもネタはあるだろう。ペンクラブ会報も書き手が固定化しているので、ご新規が現れればうれしい。
そのご新規さんもいろいろなキャラクターがいるようで、A氏による会報および関東交流会裏話も相当おもしろい。幹事連中もいろいろ苦労があるようだ。
何だか話が過激になってきたが、
「大沢さんの話していること、聞いてますよ」
と、渡部女流二段がにっこり。暴走話にクギを刺したのか、「私もそちらの会話に加わっているつもりです」の意だったのか。
再び私の求職の話になり、A氏が「フリーライターの世話をしましょうか」と申し出てくれたが、丁重にお断りした。ありがたいことだが、ペンクラブ会員に借りを作るわけにはいかない。
飲み会も最終盤になり、男性氏が持参した酒を、お店の好意で飲ませてもらうことにした。お店の人にもご相伴願い、みなでおちょこ1杯分を飲む。私は日本酒の味が分からないが、左党には堪らない味なのだろう。
渡部女流二段の右の青年は、渡部女流二段との会話を楽しんでいる。聞けば東大出身だそうで、そんな鬼才がなんでペンクラブにいるのか。
悔しいが、渡部女流二段とはいいカップルに見えた。でも、私と渡部女流二段のペアのほうが、絵的にはおもしろそうだけどね。
というところで時刻は9時を過ぎ、お開き。私は久々の魚百将棋会だったが、楽しかった。
またタイミングよく誘われることを、楽しみにしています。
その左のテーブルには星野氏、In氏、Koba氏、紳士氏の4人が座った。
私はこちら側のテーブルに、A氏と向かい合わせで座った。A氏とこのポジションはかなり久しぶり。6年前に神田で飲んだ時以来ではなかろうか。
A氏とはよく会っている気がするのだが、実は関東交流会で顔を合わす程度である。だがそう錯覚するのは、A氏が当ブログの愛読者だからだろうか。
生ビールやソフトドリンクで乾杯。私は何に乾杯していいのか分からないが、女流棋士ファンランキング第1位と同席できたことをよろこぼうか。
さてA氏と話すことといえば文章談義である。私が求職中で、昼間からブログを書いていることを嘆くと、「それがいいんです」とA氏は言った。
「でも1円も入らないんだよ。自分で何をやってるのかと思うよ」
「そうやって苦しんで書くのがいいんですよ」
と、A氏は慰めているのか蔑んでいるのか分からない持論を展開する。「大沢さんも小説を書いてくださいよ」
「無理だね」
私は「文章はリズムだ」、A氏は「文章はスピードだ」を標榜しているが、根っこの主張は同じ。だからウマが合い、また話が弾む。
料理が運ばれてくるが、1テーブル4人前なので、私たちは量が多い。適当に食べて、食べきれなければ隣の5人席に渡すという按配だ。
ブログの話に戻って、A氏はアフィリエイトとか何とかいうシステムに登録して、先月は216円の収入があったという。
「これって励みになりますよ」
私はカネのためにブログを書くわけではないから微妙だが、少しでも収入があれば、力の入り方も変わってくるだろう。「だけど大沢さんの『夢』の記事、あれは止めてもらいたいな」
「どうして。ネタがないのよ。おもしろい夢を見ると、ああ、これで1日分の記事を稼げたな、と思っちゃう」
「あれで1日終わっちゃうのはツマラナイですよ。マクラ程度にして、本文は別のを書いてください」
読者の要望は厳しいのである。こっちは1円の稼ぎにもならないのに。
ところで私が最初に指した紳士氏の棋力だが、Aさんが「Kunさんと同じくらいかな」と言ったのでビックリした。Kun氏は四段の棋力はあるから「同程度」は話半分だが、紳士氏が有段者なのは確かだ。
そんな人に私が二枚を落としたのもどうかと思うが、紳士氏の「(二枚落としてもらっても)いい勝負になるもんだなあ」の意味がこれで分かった。しかし改めて、1局目の将棋は私が勝たねばならなかった。
左の男性氏は造り酒屋の息子さんだそうで、今日も何本か酒を持参していた。よく分からないが、地方で醸造している気がする。今日の参加は大変だったのではないか。
「日本酒は太る、といわれますけど、あれは安い酒に砂糖を混ぜているからで、良質のお酒にはそんなことはありません」
男性氏の酒はもちろん後者ということだ。
その男性氏がノートPCを取り出し、木村会長らと見始めた。将棋イベントがネット中継されているらしい。
これが将棋バカ(褒めてます)のわるい癖で、目の前に美人若手女流棋士がいたら、ふつうは会話にいそしむ。ところが将棋一番の彼らは、そうはいかないのである。まあもっとも、将棋番組を観る渡部女流二段の横顔を鑑賞する、という愉しみ方はあるかもしれない。
星野氏が私の右の席に座り、「私も元気なうちに、何か投稿しようかな」と言う。星野氏だったら職業柄、いくらでもネタはあるだろう。ペンクラブ会報も書き手が固定化しているので、ご新規が現れればうれしい。
そのご新規さんもいろいろなキャラクターがいるようで、A氏による会報および関東交流会裏話も相当おもしろい。幹事連中もいろいろ苦労があるようだ。
何だか話が過激になってきたが、
「大沢さんの話していること、聞いてますよ」
と、渡部女流二段がにっこり。暴走話にクギを刺したのか、「私もそちらの会話に加わっているつもりです」の意だったのか。
再び私の求職の話になり、A氏が「フリーライターの世話をしましょうか」と申し出てくれたが、丁重にお断りした。ありがたいことだが、ペンクラブ会員に借りを作るわけにはいかない。
飲み会も最終盤になり、男性氏が持参した酒を、お店の好意で飲ませてもらうことにした。お店の人にもご相伴願い、みなでおちょこ1杯分を飲む。私は日本酒の味が分からないが、左党には堪らない味なのだろう。
渡部女流二段の右の青年は、渡部女流二段との会話を楽しんでいる。聞けば東大出身だそうで、そんな鬼才がなんでペンクラブにいるのか。
悔しいが、渡部女流二段とはいいカップルに見えた。でも、私と渡部女流二段のペアのほうが、絵的にはおもしろそうだけどね。
というところで時刻は9時を過ぎ、お開き。私は久々の魚百将棋会だったが、楽しかった。
またタイミングよく誘われることを、楽しみにしています。