一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

4月21日の4時から男(前編)

2018-05-15 00:13:24 | 新・大野教室
4月21日(土)は、埼玉県川口市の「大野教室」に行った。今日ももちろん「4時から男」である。
4時10分過ぎに教室に入る。土曜日なので人は多く、客は15人近くいた。
しばらく待ったら、Tok氏との対局がついた。Tok氏には前回飛車香落ちで吹っ飛ばされた。今日は雪辱戦である。
まだ大野八一雄七段が指導対局を行っていたが、その脇で対局させてもらう。チェスクロックは使わず対局開始。
Tok氏は定跡どおり▲1八飛から1筋の歩を交換する。そのあと▲2八飛と戻し、▲3七桂と跳び、▲2五歩△同歩。ここでTok氏は長考して▲2五同飛だったが、私は△2四歩と収めてホッとした。
ここは▲2五同桂がイヤで、△2二角に▲1三桂成△同桂▲同香成△同角の局面は上手が相当恐く、当分下手の攻めが続いていた。
私は△5五歩と下手の角道を遮り、Tok氏は▲5八飛と中央に転戦する。

第1図以下の指し手。▲5六歩△同歩▲同銀△3五歩▲4七銀△3六歩▲同銀△3五歩▲4七銀△5四歩(第2図)

Tok氏は5筋の歩を交換し好調。このままでは5筋を突破されてしまうので、私は△3五歩と、戦線を拡大する。
銀を引かせて、△5四歩。ここは△5五歩もあったが、▲同角△同銀▲同飛を気にした。上手の駒得になるが歩切れになり、何となく気持ちがわるい。

第2図以下の指し手。▲4五歩△同歩▲同桂△8八角成▲同銀△2七角(第3図)

Tok氏は▲4五歩から開戦した。が、△同歩に▲同桂が敗着となった。考慮時間は十分取っていたのに、何か読み抜けがあったのだろうか。
私は角を換わって△2七角の両取り。これで将棋が終わってしまった。

第3図以下の指し手。▲3三歩△3一金▲1六角△同角成▲同香△2七角▲3八銀△4五角成▲4七銀△3三桂▲4六歩△3四馬▲1八飛△2五馬▲5八銀△3六歩▲3八歩(第4図)

Tok氏は▲3三歩や▲1六角と抵抗してくるが、△2七角からは逃れられない。
私はジュクジュクと馬を活用し、不敗の態勢。こちらは▲8二角の筋が気になるが、この香はおとりだから構わない。これは大野七段に教わった「上手の秘手」だ。

第4図以下の指し手。△4七歩▲5六角△3四銀▲4七角△3五桂▲7四角△2七桂成▲1九飛△2六馬▲2九飛△1六馬(第5図)

本局はチェスクロックを使っていないこともあるが、Tok氏の長考が目立つ。一手ごとに考えているので、メリハリがない。だから私も相手の考慮中に読みを入れてしまい、いろいろな攻め筋が浮かんでしまう。
私は△4七歩と垂らす。対してA▲同銀は△3七歩成。捨て置けばB△4八歩成▲同金△5六桂。また、指さないだろうがC▲5七銀は、△3七歩成▲同歩△4八歩成(王手)がある。
そこでTok氏はD▲5六角と打ちこの歩を取りにきたが、私は角を手放してくれたのでホッとした。
そして▲4七角だが私には△3五桂があり、△2七桂成から飛車をイジメて香得を果たした。これでほぼ負けはないと思った。

第5図以下の指し手。▲2七飛△同馬▲7五桂△5三金▲8三桂成△8一香(途中図)

▲9五歩△6五桂▲6六歩△7三歩(第6図)

Tok氏の▲2七飛は暴発だが、もはや▲5九金とも指せないだろう。
▲7五桂はTok氏期待の一着だが、これには△5三金がピッタリ。
▲8三桂成には△8一香(途中図)が攻め駒を責める手で、ここ△6五銀の角取りは、▲7三成桂△同玉▲6五角で一杯食わされる。
▲9五歩には△6五桂と跳ねた。Tok氏は力なく▲6六歩だが、これには△7三歩がピッタリ。まさに「一歩千金」だった。

第6図以下の指し手。▲6五歩△7四歩▲6四歩△8三香▲6五桂△6四歩▲7三銀△5二玉▲5三桂成△同玉(投了図)
まで、一公の勝ち。

第6図からは指してみただけであろう。△5三同玉まで、Tok氏は万策尽きて投了した。
本局は▲4五同桂がすべて。先に▲3三角成とし、それでどうかという戦いだった。
感想戦では、私の金銀が3、4筋に集中したので、Tok氏は途中で飛車を振ることも考えたという。でもTok氏がそう指さないのは、今までの将棋を見れば分かる。
Tok氏は残念だったが、第一感の手がすぐ浮かぶようになれば、勝率は上がると思う。

2局目はT君と戦う。大野教室には小学生の強豪が多いが、T君もそのひとりである。
私が後手番になり、私が飛車を振った。

第1図以下の指し手。△3五歩▲4六歩△3六歩▲4五桂△2二角▲3八飛△3五銀▲5九角△4四歩▲1五角(第2図)

桂頭を狙って△3五歩はこう指したくなるところ。▲4五桂には△同銀▲同歩△3七歩成もあるが、穴熊相手には無理筋であろう。
▲5九角には△4四歩と桂を殺して十分と思ったのっだが…。

第2図以下の指し手。△5二飛▲3三桂成△同角▲同角成△同桂▲3四歩△2五桂▲3三歩成△4九角▲6八飛△3七歩成▲6九飛△3八角成▲6八飛△2七馬▲4三と△1二飛(第3図)

右ではWat-Homma戦が行われていて、対抗型のじっくりした将棋になっている。
私は△5二飛と寄ったが、疑問。結果論だが、△6二まで逃げるべきだった。
T君の▲3三桂成を軽視した。以下桂得は果たしたが、と金を作られて、意外に難しい。
T君は私の角(馬)を追いかけ、私は逃げる。しかしもう少し効率的な逃げ方があったように思う。
▲4三と。これが飛車に当たるのが痛く、△1二飛と逃げるようでは一手パスである。最初から△6二飛なら、この手はなかった。

第3図以下指し手。▲7八飛△3六馬▲4一角△4七と▲7五歩△同歩▲同飛△5七と▲同金△7四歩▲6三角成△7五歩▲5三と△6三銀▲同と(第4図)

T君は▲7八飛。先手の飛車を7筋から活用させたのはマズかった。さらに▲4一角。私は▲3一角から▲5三とを読んだが、なるほど▲4一角のほうが鋭い。
以下、T君は穴熊の固さを頼りに猛攻を掛けてくる。
第4図で次の手を誤った。

(つづく)
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