23日に行われた順位戦B級1組は、菅井竜也七段が斎藤慎太郎七段に勝って10勝1敗とし、ぶっちぎりの成績でA級昇級と八段昇段を決めた。
一方、降級争いのほうは谷川浩司九段が千田翔太七段に敗れ2勝9敗となり、B級2組への降級が決まった。
注目の去就だが、谷川九段から、来年度も現役続行の表明がなされた。まずは一安心というところだが、他者に人一倍気を遣う谷川九段のこと、順位戦が終わるまで周りを落ち着かせ、年度末にドカンと爆弾表明があるかもしれない。
しかしそれをやったら相当ヒトが悪い。とりあえず来年度も谷川九段の将棋が見られると考えていいだろう。
さてB級2組だが、ここが谷川九段にとって安住の地になっては困るわけで、すぐに昇級してもらわなければならない。
そこで、過去にB級2組に降級した棋士がB級1組に復帰した例を調べてみた。なお、赤字は1期での復帰、青字は2期での復帰を示す。見落としはあるかもしれないが、ご容赦ください。
(第31期~第35期は名人戦と期数を同一にしたため、なし)
山田道美七段 第14期降級→第15期復帰
長谷部久雄七段 第17期降級→第18期復帰
大友昇七段 第17期降級→第19期復帰
内藤國雄七段 第18期降級→第20期復帰
原田泰夫八段 第19期降級→第22期復帰
広津久雄八段 第20期降級→第21期復帰
長谷部久雄七段② 第20期降級→第25期復帰
本間爽悦七段 第21期降級→第22期復帰
宮坂幸雄七段 第23期降級→第29期復帰
松田茂行八段 第24期降級→第29期復帰
木村義徳七段 第25期降級→第37期復帰
西村一義七段 第29期降級→第36期復帰
佐藤大五郎八段 第30期降級→第37期復帰
田中魁秀八段 第30期降級→第44期復帰
宮坂幸雄八段② 第41期降級→第42期復帰
板谷進八段 第41期降級→第42期復帰
西村一義八段② 第43期降級→第44期復帰
大内延介九段 第43期降級→第45期復帰
福崎文吾七段 第45期降級→第46期復帰
森安秀光九段 第45期降級→第47期復帰
田丸昇七段 第46期降級→第47期復帰
森安秀光九段② 第48期降級→第49期復帰
桐山清澄九段 第51期降級→第52期復帰
中村修八段 第54期降級→第55期復帰
内藤國雄九段② 第56期降級→第57期復帰
森雞二九段 第59期降級→第64期復帰
中村修九段② 第63期降級→第68期復帰
先崎学九段 第64期降級→第73期復帰
藤井猛九段 第70期降級→第71期復帰
畠山鎮七段 第75期降級→第76期復帰
丸山忠久九段 第76期降級→第78期復帰
過去、延べ131名のB級1組昇級者のうち、第78期の丸山九段まで、復帰者は25名。そのうちタイトル経験者は10名。また、2度の復帰が6名いる。つまり復帰は延べ31名である。この数字は多いのか少ないのか。
降級後1期で即復帰は15名。そのうち7名がタイトル経験者である。2期で復帰は7名。最高齢の復帰は第57期の内藤九段で、当時59歳だった。
以上の調べから、B級1組に復帰するには早ければ早いほどいいということが分かる。そして現在57歳・永世名人の谷川九段が復帰する可能性も十分ある。
谷川九段の将棋は、勝つ時も負ける時も格調が高い。これは天性のもので、ほかの棋士が真似しようにもできないことである。
幸いB級1組は、来期から昇級枠がひとり増える。順位もいい来期が最大のチャンスだ。
令和の時代になって、谷川将棋を鑑賞できることが奇跡である。最近は谷川九段も、AIを用いて将棋の研究を始めたという。来期からの、新生谷川将棋に期待したい。
一方、降級争いのほうは谷川浩司九段が千田翔太七段に敗れ2勝9敗となり、B級2組への降級が決まった。
注目の去就だが、谷川九段から、来年度も現役続行の表明がなされた。まずは一安心というところだが、他者に人一倍気を遣う谷川九段のこと、順位戦が終わるまで周りを落ち着かせ、年度末にドカンと爆弾表明があるかもしれない。
しかしそれをやったら相当ヒトが悪い。とりあえず来年度も谷川九段の将棋が見られると考えていいだろう。
さてB級2組だが、ここが谷川九段にとって安住の地になっては困るわけで、すぐに昇級してもらわなければならない。
そこで、過去にB級2組に降級した棋士がB級1組に復帰した例を調べてみた。なお、赤字は1期での復帰、青字は2期での復帰を示す。見落としはあるかもしれないが、ご容赦ください。
(第31期~第35期は名人戦と期数を同一にしたため、なし)
山田道美七段 第14期降級→第15期復帰
長谷部久雄七段 第17期降級→第18期復帰
大友昇七段 第17期降級→第19期復帰
内藤國雄七段 第18期降級→第20期復帰
原田泰夫八段 第19期降級→第22期復帰
広津久雄八段 第20期降級→第21期復帰
長谷部久雄七段② 第20期降級→第25期復帰
本間爽悦七段 第21期降級→第22期復帰
宮坂幸雄七段 第23期降級→第29期復帰
松田茂行八段 第24期降級→第29期復帰
木村義徳七段 第25期降級→第37期復帰
西村一義七段 第29期降級→第36期復帰
佐藤大五郎八段 第30期降級→第37期復帰
田中魁秀八段 第30期降級→第44期復帰
宮坂幸雄八段② 第41期降級→第42期復帰
板谷進八段 第41期降級→第42期復帰
西村一義八段② 第43期降級→第44期復帰
大内延介九段 第43期降級→第45期復帰
福崎文吾七段 第45期降級→第46期復帰
森安秀光九段 第45期降級→第47期復帰
田丸昇七段 第46期降級→第47期復帰
森安秀光九段② 第48期降級→第49期復帰
桐山清澄九段 第51期降級→第52期復帰
中村修八段 第54期降級→第55期復帰
内藤國雄九段② 第56期降級→第57期復帰
森雞二九段 第59期降級→第64期復帰
中村修九段② 第63期降級→第68期復帰
先崎学九段 第64期降級→第73期復帰
藤井猛九段 第70期降級→第71期復帰
畠山鎮七段 第75期降級→第76期復帰
丸山忠久九段 第76期降級→第78期復帰
過去、延べ131名のB級1組昇級者のうち、第78期の丸山九段まで、復帰者は25名。そのうちタイトル経験者は10名。また、2度の復帰が6名いる。つまり復帰は延べ31名である。この数字は多いのか少ないのか。
降級後1期で即復帰は15名。そのうち7名がタイトル経験者である。2期で復帰は7名。最高齢の復帰は第57期の内藤九段で、当時59歳だった。
以上の調べから、B級1組に復帰するには早ければ早いほどいいということが分かる。そして現在57歳・永世名人の谷川九段が復帰する可能性も十分ある。
谷川九段の将棋は、勝つ時も負ける時も格調が高い。これは天性のもので、ほかの棋士が真似しようにもできないことである。
幸いB級1組は、来期から昇級枠がひとり増える。順位もいい来期が最大のチャンスだ。
令和の時代になって、谷川将棋を鑑賞できることが奇跡である。最近は谷川九段も、AIを用いて将棋の研究を始めたという。来期からの、新生谷川将棋に期待したい。