一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第78期A級順位戦8回戦

2020-01-30 11:59:22 | 男性棋戦
月刊誌「将棋世界」では毎年、2月号(1月売)で「A級順位戦予想クイズ」を行っている。私は応募したことはほとんどないのだが、今年は運だめしで送ってみる気になった。
といっても挑戦者は渡辺明三冠に決まってしまったので、あとは残り10局の勝敗予想のみとなる。
ちなみに私の8回戦の予想は以下だった(左側が先手、○数字は順位)。

○渡辺明三冠⑨(7勝0敗)VS●糸谷哲郎八段④(3勝4敗)
○広瀬章人八段③(4勝3敗)VS●佐藤天彦九段①(3勝4敗)
○羽生善治九段②(3勝4敗)VS●木村一基王位⑩(3勝4敗)
○稲葉陽八段⑧(3勝4敗)VS●佐藤康光九段⑤(4勝3敗)
○久保利明九段⑥(1勝6敗)VS●三浦弘行九段⑦(4勝3敗)

渡辺三冠は消化試合なので、気楽に指せる。勝敗に拘らない分のびのび指せるわけで、それがいい方向に行くと思った。
広瀬八段は現在王将戦挑戦手合い中ということもあり、充実している。不調気味の佐藤九段に勝つと思った。
羽生九段-木村王位戦は、木村王位が羽生九段に3連勝中だが、やはり羽生ブランドは絶大で、羽生九段の勝ちとした。
稲葉八段-佐藤九段戦も難しいが、稲葉八段が最近復調気味なのと、佐藤九段は前局に勝ってほぼ残留を決めたので、本局はやや緩むと思った。
久保九段は7回戦を終わって1勝6敗と信じられない成績である。さらに負けることが想像できなかったので、久保九段の勝ちとした。すなわち、この将棋だけ願望を入れた。
以上の予想で、当日消印有効の28日に投函した。そして29日(水)に8回戦が行われたのである。

当日はAbemaTVで渡辺三冠-糸谷八段戦の中継があった。私は将棋連盟ライブ中継アプリに契約していないので、情報源はこれと大型掲示板のコメントのみである。
渡辺三冠-糸谷八段戦は、糸谷八段の阪田流向かい飛車となった。これは難しい戦いだったが、夜に渡辺三冠が勝ち、1番手の勝ち名乗り。
さらに稲葉八段、広瀬八段も勝ったようだ。
羽生九段-木村王位戦はじっくりした戦いらしく、決着は深夜に及びそうだが、やや羽生九段の模様がいいらしい。
久保九段-三浦九段戦は、久保九段がよかったらしいがいまは逆転して、三浦九段が勝勢らしい。掲示板では気の早い人が「三浦○」で書き込みをしていた。お前はいっちーか。
それで私は風呂に入ったのだが、出てきたら、羽生九段、久保九段が勝ったようだった。久保九段は必敗のところを、大逆転のトン死で勝ったらしい。掲示板でも「クソ粘りしてみるものだ」「コンピューター同士の対局ではあり得ない終局」と大絶賛だった。いやホントに素晴らしい。
久保九段には「捌きのアーティスト」の異名があるが、私には「A級順位戦最終局のクソ粘り」のイメージのほうが強い。本局は8回戦だったが、こんな将棋を集めた実戦集を刊行してくれたら、私は買うような気がする。
というわけで結果的に、予想5局はすべて当たった。勝敗予想なんて運が8割だから、これは運がよかったと言うよりない。

①佐藤天彦九段 3勝5敗
②羽生善治九段 4勝4敗→残留
③広瀬章人八段 5勝3敗→残留
④糸谷哲郎八段 3勝5敗
⑤佐藤康光九段 4勝4敗→残留
⑥久保利明九段 2勝6敗→降級
⑦三浦弘行九段 4勝4敗→残留
⑧稲葉陽八段 4勝4敗→残留
⑨渡辺明三冠 8勝0敗→挑戦
⑩木村一基王位 3勝5敗

そして久保九段の降級が決まってしまった。だが本局の1勝は無駄ではない。最終局の結果如何で、来期B級1組の順位が1枚変わるからだ。
降級のもうひとりは3勝の3名で、危ない順に木村王位、糸谷八段、佐藤天九段となる。それぞれ別の棋士との対局なので、木村王位のみ残留は他力だ。
A級最終局は2月27日(木)に、静岡市「浮月楼」で行われる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする