9日は、第35期竜王戦(読売新聞社、日本将棋連盟主催)挑戦者決定戦第1局・広瀬章人八段VS山崎隆之八段戦が行われた。
広瀬八段はタイトル経験者で、竜王は第31期に獲得している。今期は2組からの出場だったが優勝し、決勝トーナメントを勝ち上がってきた。九段でないのが不思議な実力者だ。
対する山崎八段は王座戦に登場の実績があるが、これは2009年のことである。また非公式戦(当時)ではあるが、第1期叡王でもある。今回竜王戦の挑戦者になれば、それだけで上記2つに並ぶ勲章となる。
対局者のどちらが勝っても私の生活が潤うわけではないからどっちでもいいが、どうせなら藤井聡太竜王VS山崎八段のタイトル戦を見たいと思った。
さて挑戦者決定戦第1局は山崎八段の先手。将棋は相掛かりとなり、私がABEMAを見た時は広瀬八段が勝勢で、もはやどう山崎玉を寄せるか、が主題となっていた。
ところが広瀬八段が王手銀取りを掛け、△4五飛成としたのが問題だった。「終盤は駒の損得よりスピード」とはよくいったもので、終盤の忙しいときに、駒得に走っている場合ではなかったのだ。それまで形勢バーが89%あったのに、途端に35%まで減ってしまった。勝勢でも一手の緩手が命取りになる。将棋は本当に恐ろしいと思った。
山崎八段は当然▲6三馬。これは竜金両取りだが、真の狙いは△4二玉へ王手の▲4一飛だ。
ここで広瀬八段は誤算に気付き、考え込んでしまった。山崎八段も、急に面白い形勢になり、面食らっただろう。
ところが数手後、山崎八段が▲7四馬と金を取ったのが疑問手だったというから、将棋は本当に難しい。やはり駒得はダメなのだ。正着は▲4五飛と後手竜を消しに行く手で、これで先手が相当に優勢だったらしい。
どうも優勢を自認してから山崎八段は微妙にふるえたようで、私が「将棋世界」を読んでいる間に、山崎八段のバーが35%になっていたので驚いた。
▲6三飛△5三金▲6二飛成の進行がダサく、プロの指し手っぽくないと思った。果たして、これがよくなかったようである。
これで再び逆転し、126手まで広瀬八段の勝ちとなった。投了の局面は簡単な即詰みなのに、山崎八段は投了まで40秒以上かかった。そしてうなだれる山崎八段。一度は逆転して勝勢になっただけに、その落胆は痛いほど分かる。いや本当に、この負けは痛かった。
残り2局を広瀬八段が連敗するとは思えず、相当に広瀬八段の挑戦が濃厚になった。第2局は23日。
広瀬八段はタイトル経験者で、竜王は第31期に獲得している。今期は2組からの出場だったが優勝し、決勝トーナメントを勝ち上がってきた。九段でないのが不思議な実力者だ。
対する山崎八段は王座戦に登場の実績があるが、これは2009年のことである。また非公式戦(当時)ではあるが、第1期叡王でもある。今回竜王戦の挑戦者になれば、それだけで上記2つに並ぶ勲章となる。
対局者のどちらが勝っても私の生活が潤うわけではないからどっちでもいいが、どうせなら藤井聡太竜王VS山崎八段のタイトル戦を見たいと思った。
さて挑戦者決定戦第1局は山崎八段の先手。将棋は相掛かりとなり、私がABEMAを見た時は広瀬八段が勝勢で、もはやどう山崎玉を寄せるか、が主題となっていた。
ところが広瀬八段が王手銀取りを掛け、△4五飛成としたのが問題だった。「終盤は駒の損得よりスピード」とはよくいったもので、終盤の忙しいときに、駒得に走っている場合ではなかったのだ。それまで形勢バーが89%あったのに、途端に35%まで減ってしまった。勝勢でも一手の緩手が命取りになる。将棋は本当に恐ろしいと思った。
山崎八段は当然▲6三馬。これは竜金両取りだが、真の狙いは△4二玉へ王手の▲4一飛だ。
ここで広瀬八段は誤算に気付き、考え込んでしまった。山崎八段も、急に面白い形勢になり、面食らっただろう。
ところが数手後、山崎八段が▲7四馬と金を取ったのが疑問手だったというから、将棋は本当に難しい。やはり駒得はダメなのだ。正着は▲4五飛と後手竜を消しに行く手で、これで先手が相当に優勢だったらしい。
どうも優勢を自認してから山崎八段は微妙にふるえたようで、私が「将棋世界」を読んでいる間に、山崎八段のバーが35%になっていたので驚いた。
▲6三飛△5三金▲6二飛成の進行がダサく、プロの指し手っぽくないと思った。果たして、これがよくなかったようである。
これで再び逆転し、126手まで広瀬八段の勝ちとなった。投了の局面は簡単な即詰みなのに、山崎八段は投了まで40秒以上かかった。そしてうなだれる山崎八段。一度は逆転して勝勢になっただけに、その落胆は痛いほど分かる。いや本当に、この負けは痛かった。
残り2局を広瀬八段が連敗するとは思えず、相当に広瀬八段の挑戦が濃厚になった。第2局は23日。