きのう、日本将棋連盟のHPを見ていたら、「将棋世界」価格変更のお知らせ、が目に入った。
昨今は食品関連の値上げが激しいが、出版業界も厳しい。みんなが本を読まなくなってきているからで、「将棋世界」も例外ではないだろう。
私も大昔なら値上げ反対を唱えるところだが、今回はしょうがない。値上げを受け容れるしかない。
その「将棋世界」、私は定期購読しているのだが、今年の3月号からこっち、まったく封を開けていない。つまり、1ページも読んでいない。毎日毎日クタクタで、とても将棋世界を読む余裕がないのだ。
まあ販売元の日本将棋連盟、マイナビとしては、購読を続けてくれれば、読んでくれなくてもいいですよ……とはならず、心を込めて編集したのだから、読んでくださいよ、というところだろう。
そこで、7ヶ月ぶりに「富士山」の封を開け、読んでみた。
表紙は当然、藤井聡太竜王。今回は棋聖3連覇時のものだ。この7ヶ月間、ほとんど藤井竜王が表紙を飾ったのではないだろうか。
「特集インタビュー」は、このたび十七世名人を襲位した谷川浩司十七世名人と、初代永世女王となった西山朋佳女流二冠。
谷川十七世名人は別冊付録とも連動していて、「十七世名人谷川浩司の歩み」と題した実戦次の一手だ。
谷川十七世名人が2002年に公式戦1000勝を達成した際、将棋世界の別冊付録で「千里飛翔 谷川浩司九段1000勝までの歩み」が2号続けて付いたが、それから比べると、今回はスケールダウンだ。よく見たら、順位戦と名人戦に絞っていたのだ。ただ、この1冊を読み込むだけで、相当勉強になる。
インタビューは、谷川十七世名人が、いつもの控えめな姿勢で語っていた。
第93期棋聖戦第3局は、大川慎太郎氏の観戦記。題して「どこまで研究しなきゃいけないのか」。このタイトルだけで中を読みたくなるし、実際面白かった。来年の将棋ペンクラブ大賞の入賞候補のような気もする。
「藤井将棋観戦ツアー」は、第21回。これは相当面白い読み物だと思うのだが、活字がほかのページより小さく、読む気がしない。
高座は、勝又清和教授が復活。テーマは「相掛かり」で、今回が第2回。かつて谷川十七世名人が指した「塚田スペシャル粉砕の決め手」がそうでもなかったことが判明するなど、読み応えがあった。
読み物は、泉正樹八段の「野獣流・灰色の昔話」が始まっていた。泉八段といえば「戦国順位戦」というレポートが面白かったが、新企画ということか。
今回は第3回で、武者野勝巳七段の巻。武者野七段は湯川博士氏、恵子さんと親しく、私はその絡みで、何度か武者野七段とお話をさせていただいたことがある。物静かな先生、という印象だった。
本文は、私たちの知らない武者野像が語られ、興味深かった。
昨今はタイトル戦が即日将棋ファンの前に提示され、将棋専門誌はスタンスの変更を余儀なくされている。そこで、ネットでは絶対に読めない読み物、講座がむかし以上に重要になってくると思う。「将棋世界」の発展を祈ってやまない。
昨今は食品関連の値上げが激しいが、出版業界も厳しい。みんなが本を読まなくなってきているからで、「将棋世界」も例外ではないだろう。
私も大昔なら値上げ反対を唱えるところだが、今回はしょうがない。値上げを受け容れるしかない。
その「将棋世界」、私は定期購読しているのだが、今年の3月号からこっち、まったく封を開けていない。つまり、1ページも読んでいない。毎日毎日クタクタで、とても将棋世界を読む余裕がないのだ。
まあ販売元の日本将棋連盟、マイナビとしては、購読を続けてくれれば、読んでくれなくてもいいですよ……とはならず、心を込めて編集したのだから、読んでくださいよ、というところだろう。
そこで、7ヶ月ぶりに「富士山」の封を開け、読んでみた。
表紙は当然、藤井聡太竜王。今回は棋聖3連覇時のものだ。この7ヶ月間、ほとんど藤井竜王が表紙を飾ったのではないだろうか。
「特集インタビュー」は、このたび十七世名人を襲位した谷川浩司十七世名人と、初代永世女王となった西山朋佳女流二冠。
谷川十七世名人は別冊付録とも連動していて、「十七世名人谷川浩司の歩み」と題した実戦次の一手だ。
谷川十七世名人が2002年に公式戦1000勝を達成した際、将棋世界の別冊付録で「千里飛翔 谷川浩司九段1000勝までの歩み」が2号続けて付いたが、それから比べると、今回はスケールダウンだ。よく見たら、順位戦と名人戦に絞っていたのだ。ただ、この1冊を読み込むだけで、相当勉強になる。
インタビューは、谷川十七世名人が、いつもの控えめな姿勢で語っていた。
第93期棋聖戦第3局は、大川慎太郎氏の観戦記。題して「どこまで研究しなきゃいけないのか」。このタイトルだけで中を読みたくなるし、実際面白かった。来年の将棋ペンクラブ大賞の入賞候補のような気もする。
「藤井将棋観戦ツアー」は、第21回。これは相当面白い読み物だと思うのだが、活字がほかのページより小さく、読む気がしない。
高座は、勝又清和教授が復活。テーマは「相掛かり」で、今回が第2回。かつて谷川十七世名人が指した「塚田スペシャル粉砕の決め手」がそうでもなかったことが判明するなど、読み応えがあった。
読み物は、泉正樹八段の「野獣流・灰色の昔話」が始まっていた。泉八段といえば「戦国順位戦」というレポートが面白かったが、新企画ということか。
今回は第3回で、武者野勝巳七段の巻。武者野七段は湯川博士氏、恵子さんと親しく、私はその絡みで、何度か武者野七段とお話をさせていただいたことがある。物静かな先生、という印象だった。
本文は、私たちの知らない武者野像が語られ、興味深かった。
昨今はタイトル戦が即日将棋ファンの前に提示され、将棋専門誌はスタンスの変更を余儀なくされている。そこで、ネットでは絶対に読めない読み物、講座がむかし以上に重要になってくると思う。「将棋世界」の発展を祈ってやまない。