一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

甲斐女流五段の電撃引退に思う

2023-03-11 23:36:56 | 将棋雑記
最近ビックリしたのは、7日に公表された、甲斐智美女流五段の現役引退である。
甲斐女流五段は現役バリバリの39歳。先日はマイナビ女子オープンへの五番勝負登場を決め、女流王位戦の挑戦者決定戦にも名乗りを挙げた。その大活躍に感心し、私は5日に当ブログで、彼女を激励したばかりだった。その矢先の引退発表である。私は何がなんだか分からなかった。頭が混乱した。
ありていに言えば、女流棋士の収入は男性棋士に比べれば低い。ただそれは将棋界に限ればの話であって、たとえば一般のOLに比べれば、女流棋士のそれは高給ではないだろうか。
何より、好きな将棋を指しておカネをもらえるのがよい。しかも周りからは「先生」と呼ばれ、チヤホヤされる。これは最高の職務条件であって、私でいえば、好きな旅行をしておカネをもらえるようなものである。これを甲斐女流五段はみすみす放棄したわけだ。橋本崇載八段は相当なアホだが、甲斐女流五段もちょっとそれに近い味がある。
甲斐女流五段は今年の1月に、引退を申し入れていたという。ちょうど調子が上向いていた時期に引退を決めるとは何たる皮肉。いや違うか。引退を決めたからもろもろのしがらみから解放されて、のびのびと将棋が指せたのだろうか。
甲斐女流五段は、ほかにやりたいものができた、という報道もあった。それが何かは別に知りたくもないが、女流棋士と並行してできなかったものだろうか。
実際女流棋士に「二足のわらじ」は多いし、伊奈川愛菓女流二段のように、医者をやりながら女流棋士を継続している例もある。それは不可能だったのだろうか。
でも、私がどうこう言っても意味ないか。甲斐女流五段が熟考して決めたのだから、それが最善手なのだろう。
本人も語っているが、残された対局を精一杯頑張ってもらうしかない。
コメント (2)
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