藤井聡太竜王を倒すのは誰か。ここでいう「倒す」とは、予選やリーグ戦での勝敗ではなく、竜王戦や名人戦などのタイトル戦(番勝負)で、互角以上に渡り合う棋士のことをいう。
と定義すると、現将棋界には該当棋士がひとりもいないことになる。
となれば、打倒藤井の先鋒は、現奨励会員か、これから生まれる赤ちゃん、ということになる。
かつて大山康晴十五世名人は、奨励会員の中原誠君を指し、「私はあの子に名人を取られるような気がします」と言ったという。
また、1982年の小学生名人戦で羽生善治君が優勝した際は、解説の谷川浩司八段を横目に「谷川さんを負かすのは羽生君のような気がします」と語った。
そのいずれもが現実となり、その慧眼に私などは唸ってしまうのだがそれはともかく、現奨励会員にスポットを当てると、なかなか有望な少年がいる。
山下数毅三段は14歳(森信雄七段門下)で、今回三段リーグに初参加した。成績は9勝9敗だったが、前途有望に変わりはない。
二段陣に目を転じると、高坂直矢二段が14歳(木村一基九段門下)。19日の例会で2連勝し、12勝4敗で三段に昇段した。これはとてつもなく大きく、4月からの三段リーグに滑り込みで参加できることになった。
ほかは祝井優希二段も14歳(中座真七段門下)。こちらも前途有望である。どこの世界もそうだと思うが、同じことを成し遂げるなら、年齢が若いほうが断然有利だ。ことに将棋は頭脳ゲームであり、よけいそれを感じる。実際、これまでの中学生棋士は、例外なく竜王か名人を獲っているのだ。
もうひとり、オッと思う若手がいる。15歳の桐山大翔二段だ(宮田利男八段門下)。この桐山二段の、最近の勝ちっぷりが凄い。
まず、昨年の10月16日、8連勝で初段入品。そこから●○●○○○○○○○○、つまり再び8連勝で、1月29日二段昇段。その後も●○○○○○●○○で、いい所取り7勝1敗である。これ、6連勝目の対局に勝っていたら、三段昇段もあり得た。
そこで、桐山二段の入会後の成績も調べてみた。
桐山二段は2018年秋、11歳・6級で奨励会入会。以下、昇級昇段日を記してみる。
2018年12月16日 5級昇級
2019年4月1日 4級昇級
2018年12月1日 3級昇級
2020年7月18日 2級昇級
2020年10月18日 1級昇級
2022年10月16日 初段昇段
2023年1月29日 二段昇段
順調に昇級しているようだが、1級から初段に昇段するのに、2年かかっている。その間、Bに落ちたこともある。
しかしその前後から突然勝ちだし、現在に至る。この間、桐山二段にどんな心境の変化があったのか聞いてみたいものだ。
年齢は15歳でちょっと歳を食っているが、14歳陣に引けを取らないと思う。
どうであろう、4月から桐山二段に注目してみては。
と定義すると、現将棋界には該当棋士がひとりもいないことになる。
となれば、打倒藤井の先鋒は、現奨励会員か、これから生まれる赤ちゃん、ということになる。
かつて大山康晴十五世名人は、奨励会員の中原誠君を指し、「私はあの子に名人を取られるような気がします」と言ったという。
また、1982年の小学生名人戦で羽生善治君が優勝した際は、解説の谷川浩司八段を横目に「谷川さんを負かすのは羽生君のような気がします」と語った。
そのいずれもが現実となり、その慧眼に私などは唸ってしまうのだがそれはともかく、現奨励会員にスポットを当てると、なかなか有望な少年がいる。
山下数毅三段は14歳(森信雄七段門下)で、今回三段リーグに初参加した。成績は9勝9敗だったが、前途有望に変わりはない。
二段陣に目を転じると、高坂直矢二段が14歳(木村一基九段門下)。19日の例会で2連勝し、12勝4敗で三段に昇段した。これはとてつもなく大きく、4月からの三段リーグに滑り込みで参加できることになった。
ほかは祝井優希二段も14歳(中座真七段門下)。こちらも前途有望である。どこの世界もそうだと思うが、同じことを成し遂げるなら、年齢が若いほうが断然有利だ。ことに将棋は頭脳ゲームであり、よけいそれを感じる。実際、これまでの中学生棋士は、例外なく竜王か名人を獲っているのだ。
もうひとり、オッと思う若手がいる。15歳の桐山大翔二段だ(宮田利男八段門下)。この桐山二段の、最近の勝ちっぷりが凄い。
まず、昨年の10月16日、8連勝で初段入品。そこから●○●○○○○○○○○、つまり再び8連勝で、1月29日二段昇段。その後も●○○○○○●○○で、いい所取り7勝1敗である。これ、6連勝目の対局に勝っていたら、三段昇段もあり得た。
そこで、桐山二段の入会後の成績も調べてみた。
桐山二段は2018年秋、11歳・6級で奨励会入会。以下、昇級昇段日を記してみる。
2018年12月16日 5級昇級
2019年4月1日 4級昇級
2018年12月1日 3級昇級
2020年7月18日 2級昇級
2020年10月18日 1級昇級
2022年10月16日 初段昇段
2023年1月29日 二段昇段
順調に昇級しているようだが、1級から初段に昇段するのに、2年かかっている。その間、Bに落ちたこともある。
しかしその前後から突然勝ちだし、現在に至る。この間、桐山二段にどんな心境の変化があったのか聞いてみたいものだ。
年齢は15歳でちょっと歳を食っているが、14歳陣に引けを取らないと思う。
どうであろう、4月から桐山二段に注目してみては。