一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2022年度下半期・私が勝手に選ぶ驚愕の一手

2023-03-30 22:41:03 | 将棋雑記
私が勝手に選ぶ「2022年度下半期・驚愕の一手」を発表する。
今回選んだのは、2022年11月13日放送・第72回NHK杯将棋トーナメント2回戦・久保利明九段VS豊島将之NHK杯戦である。
先番・久保九段の三間飛車で始まった本局、豊島NHK杯が準急戦に出て、見応えのある中盤戦になった。
第1図は豊島NHK杯が△8六歩と打ったところ。

これを▲同飛だと、△6五歩が銀取りと飛車取りになる仕掛けだ。だから▲同飛と取れないと豊島NHK杯はフンでいたのだが、久保九段は平然と▲同飛! 私は驚愕した(驚愕図)。解説の阿部隆九段も、「ああ取りましたか!?」と驚いた。

これに△6五歩は▲同桂△8六角▲同角で銀取りが残り、先手が指せる、というのが久保九段の読みだ。
豊島NHK杯はとりあえず△6五歩。しかし▲同桂に△8六角は先手の注文通りと見て、△6四銀と我慢した。
しかしこれが疑問だったようで、久保九段は▲8四歩と伸ばして十分。以下は久保九段が会心の捌きを見せ、快勝となった。
相手の読みの上を行く、というのは将棋の快感のひとつであろう。豊島NHK杯がそれにハマってしまったのは、早指し戦ならではか。いずれにしても、それを体現して見せた久保九段が見事だった。
豊島NHK杯には、前回の前期編に続いて2回連続の斬られ役にしてしまい、申し訳なかった。

……と、昨年12月1日の記事とほとんど同じになってしまった。
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