まずは上の画像をご覧いただきたい。ちょっと分かりづらいが、画面左側に、先月14日に折れた桃の木の根株がある。その手前に横たわっている倒木は、ここから折れたものである。
注目すべきは画面右側の根株で、これはいまから約40年前、台風で折れたときのものである。
その直後に周りから萌芽が始まり、新たな桃の木が育ったわけだが、それも約25年前、根が腐り、枯れてしまった。
そこで私は山梨県の種苗業者に出向き桃の苗木を買い、もとあった木の近辺に植えたのだった。
このとき私は、前の桃の木の根はすべて抜けたと思っていた。二代目の根が腐ったわけだから、初代の根もろとも抜けたと思っていたのだ。
ところが、根は抜けていなかった。私はいまのいまままで、まったく気づかなかった。
ということは、右の根株は、60年以上は前のものである。けっこうな「歴史」であって、この家の生き証人?でもあるのだ。
もはや私にとっては相当な貴重品なのだが、そう感じているのは私だけだろう。
話を戻すが、やがて3代目の桃の木が大きく太くなり、初代の根に近づいて行った。
まさかとは思うが、これで両者の根が干渉し合い、3代目の根が圧迫され、本体が枯れてしまったということはないのだろうか。
だとしたら、相当な悲劇ではないだろうか。私は3代目が枯れた原因は病気だと思っていたが、実は2代目が枯れた要因と、ほぼ同じだった可能性もあるのだ。
私は25年目の真実を知り、おのがバカさ加減に、目の前が暗くなったのだった。
ネットなどを見ると、根株を根本から抜くことは、相当面倒らしい。
しかしこの2本とも抜かないと、新たな桃の木を植えることはできない。
もっとも、当時の種苗業者はまったく分からないし、仮に分かったところで、この時季に桃の苗木が手に入るかどうか。それに、25年前と同様、1本だけ頒けてくれるかどうかも分からない。
あああぁ、25年前にもっと注意深く根を除去すべきだった。