先日、当ブログの読者から、村田智弘七段、藤原直哉七段にフリークラス脱出の目が出てきた、との情報をいただいた。
さっそく、詳細を調べてみよう。
まず、村田智弘七段である。「村田」といえば、今期王座戦で活躍した村田顕弘六段が浮かぶが、ここではもうひとりのほうだ。
村田七段は2001年10月、四段デビュー。その後竜王戦では着実に昇級し、第21期竜王戦(2008年)では3組まで上りつめた。
しかし順位戦のほうは、最終局で昇級の目があった年もあったが、C級2組どまり。それどころか、2010年度の第69期では、3勝7敗で降級点を取ってしまった。
3年後の第72期では8勝2敗の好成績を収めたが順位が悪く、昇級できなかった。そればかりか1回目の降級点も消えず。ここがC級2組におけるイレギュラーなルールで、かつて川上猛七段もこの「イレズミ」がたたり、フリークラスに降級してしまった。
そして村田七段も第77期に1勝9敗で2回目の降級点、第79期(2020年度)に2勝8敗で3回目の降級点を取り、39歳の若さでフリークラスに降級したのだった。
だが村田七段には、ほかのフリークラス棋士にはない、「順位戦に復帰しそうな雰囲気」がある。やはり竜王戦での昇級のイメージが大きい。
そして村田七段は、2022年度中途から、勝ち星を集め出した。その戦績を見てみよう。
2022年度 ……○○○○●○○○●●●○○●○○●○●(12勝7敗)
2023年度 ○●●○●○○●(4勝4敗)
合計 16勝11敗
このブログではおなじみの「いい所取り30局以上で勝率.650」に、「あと5勝0敗」となっている。
きょうは第9期叡王戦段位別予選で、安用寺孝功七段との対局があった。勝てば戸辺誠七段と。
ここで2連勝していれば、あと3連勝で順位戦復帰だ。5連勝だと道のりは長いが、3連勝となれば、一気である。
仮に負けていたとしても、村田七段にはまだ時間がたっぷりある。いつか順位戦復帰を果たしそうな気がする。
藤原直哉七段については、いつぞやも特集を組んだ。
藤原七段は1989年4月、四段デビュー。総合的な成績は悪くなかったが、順位戦では突出した活躍ができなかった。第75期(2016年度)C級2組順位戦で3回目の降級点となり、フリークラスに降級した。ただし、「28期連続C級2組」も、隠れた大記録?である。
しかし藤原七段は、降級直後に頑張った。2017年度は中途まで好調で、17勝9敗。順位戦復帰のもうひとつの柱「年度18勝以上で勝率6割」に、「あと1勝3敗」にこぎつけたのだ。
ところがそこから藤原七段は4連敗。その中には竜王戦でかつての弟子に敗れた局もあり、他人事ながらやりきれなかった。
その後の藤原七段はパッとしない成績だったが、上述のとおり、昇級の目が出てきたとのことだった。
2022年度 ……○○○●○○(5勝1敗)
2023年度 ●○●○○○○●○●●●○(7勝6敗)
合計 12勝7敗
いい所取りで、残り8勝3敗が一例。いまさらだが、直近4局を1勝3敗が痛かった。
そして藤原七段にはもうひとつの敵がある。「60歳定年」だ。フリークラスの現状では、60歳の誕生日を迎えた年度をもって定年となる。1965年5月27日生まれの藤原七段は、2026年3月31日がその日となる。
藤原七段は現在、竜王戦で5組昇級まであと2勝に迫っている。これだけでも結果を出しておきたい。
さっそく、詳細を調べてみよう。
まず、村田智弘七段である。「村田」といえば、今期王座戦で活躍した村田顕弘六段が浮かぶが、ここではもうひとりのほうだ。
村田七段は2001年10月、四段デビュー。その後竜王戦では着実に昇級し、第21期竜王戦(2008年)では3組まで上りつめた。
しかし順位戦のほうは、最終局で昇級の目があった年もあったが、C級2組どまり。それどころか、2010年度の第69期では、3勝7敗で降級点を取ってしまった。
3年後の第72期では8勝2敗の好成績を収めたが順位が悪く、昇級できなかった。そればかりか1回目の降級点も消えず。ここがC級2組におけるイレギュラーなルールで、かつて川上猛七段もこの「イレズミ」がたたり、フリークラスに降級してしまった。
そして村田七段も第77期に1勝9敗で2回目の降級点、第79期(2020年度)に2勝8敗で3回目の降級点を取り、39歳の若さでフリークラスに降級したのだった。
だが村田七段には、ほかのフリークラス棋士にはない、「順位戦に復帰しそうな雰囲気」がある。やはり竜王戦での昇級のイメージが大きい。
そして村田七段は、2022年度中途から、勝ち星を集め出した。その戦績を見てみよう。
2022年度 ……○○○○●○○○●●●○○●○○●○●(12勝7敗)
2023年度 ○●●○●○○●(4勝4敗)
合計 16勝11敗
このブログではおなじみの「いい所取り30局以上で勝率.650」に、「あと5勝0敗」となっている。
きょうは第9期叡王戦段位別予選で、安用寺孝功七段との対局があった。勝てば戸辺誠七段と。
ここで2連勝していれば、あと3連勝で順位戦復帰だ。5連勝だと道のりは長いが、3連勝となれば、一気である。
仮に負けていたとしても、村田七段にはまだ時間がたっぷりある。いつか順位戦復帰を果たしそうな気がする。
藤原直哉七段については、いつぞやも特集を組んだ。
藤原七段は1989年4月、四段デビュー。総合的な成績は悪くなかったが、順位戦では突出した活躍ができなかった。第75期(2016年度)C級2組順位戦で3回目の降級点となり、フリークラスに降級した。ただし、「28期連続C級2組」も、隠れた大記録?である。
しかし藤原七段は、降級直後に頑張った。2017年度は中途まで好調で、17勝9敗。順位戦復帰のもうひとつの柱「年度18勝以上で勝率6割」に、「あと1勝3敗」にこぎつけたのだ。
ところがそこから藤原七段は4連敗。その中には竜王戦でかつての弟子に敗れた局もあり、他人事ながらやりきれなかった。
その後の藤原七段はパッとしない成績だったが、上述のとおり、昇級の目が出てきたとのことだった。
2022年度 ……○○○●○○(5勝1敗)
2023年度 ●○●○○○○●○●●●○(7勝6敗)
合計 12勝7敗
いい所取りで、残り8勝3敗が一例。いまさらだが、直近4局を1勝3敗が痛かった。
そして藤原七段にはもうひとつの敵がある。「60歳定年」だ。フリークラスの現状では、60歳の誕生日を迎えた年度をもって定年となる。1965年5月27日生まれの藤原七段は、2026年3月31日がその日となる。
藤原七段は現在、竜王戦で5組昇級まであと2勝に迫っている。これだけでも結果を出しておきたい。