一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

4月6日のLPSA麹町サロンin DIS(中編)

2023-09-21 01:12:19 | LPSA麹町サロンin DIS

プロ相手にこの駒損では勝てない。もう対局時間が少なくなっていることもあり、ここで私は投了した。
感想戦は二言三言。まだほかも対局中なので、そそくさと失礼した。
次の指導対局までの間、新宿通りをぶらぶらする。だいぶ陽が長くなってきた。見たことのない立ち食いソバ屋が夕日に照らされていた。ちょっと入ってみたいが、予算的に合わず、見送りとする。私はこうして、出会いのチャンスを逃すことがよくある。
歩きながら、中倉宏美女流二段戦の終盤戦を考える。△7四桂に▲同銀△同銀で投了となったのだが、▲同銀が暴発。ここは相手角の生還を抑えるため、▲6六歩(参考A図)はなかったか。

以下△8六桂▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛に▲3八金(参考B図)でどうか。

以下△8九角には▲7七玉と立って、ギリギリ凌いでいる気もする。
LPSA麹町サロンin DISに戻ると、島井咲緒里女流二段が来ていた。指導対局の前に、私はよせばいいのに、さっきの宏美女流二段との将棋(紙片)を見せる。そこで▲6六歩以下の変化を提示し、形勢を問うたりした。
さて、島井女流二段と対局開始である。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲5六歩△4二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5七銀△4三銀▲7七角(第1図)

宏美女流二段戦と同じすべりだしだったが、島井女流二段は、こちらの期待通り?四間飛車できた。
私は珍しく、▲5七銀と早く上がる。続いて▲7七角は、正統居飛車穴熊への手順だ。

第1図以下の指し手。△7四歩▲8八玉△7三桂▲6六歩△5二金左▲5八金右△5四銀▲6七金△9四歩▲9六歩(第2図)

島井女流二段は「どうしようかなー」とつぶやいて△7四歩。▲8八玉に△7三桂と跳ねた。対穴熊を見越しての牽制だが、こちらとしては、島井女流二段の穴熊がなくなったことのほうが大きい。
私も穴熊には固執しないので、銀冠を目指した。

第2図以下の指し手。△8二銀▲7八銀△6四歩▲8六歩△7一金▲8七銀△8一玉▲7八金△6二金左▲2五歩△3三角(第3図)

宏美女流二段が再び現れた。どうも、プライベートレッスンがあったようである。私は例の局面が書かれたメモを、宏美女流二段にも見せる。▲3八金までの局面で、どうかということだ。
これに宏美女流二段が真剣に考え始めてしまったので、「これ以上は時間外手当を払わなければいけなくなります」と、私がご遠慮願った。
さて局面、島井女流二段の△8二銀に驚いた。大橋貴洸七段の輝龍四間飛車にも似ているが、どうなのだろう。さらに△7一金。以前紹介した渡部愛女流三段との将棋で、左右反転でこの手順が出てきた。しかし私が対峙したのは、この島井戦が先。要するに島井女流二段も、よく研究しているということだ。
私は銀冠を完成させた。繰り返すが、私にしては珍しい展開である。

第3図以下の指し手。▲9八玉△6五歩▲6八角△6六歩▲同銀△4五歩▲2四歩△同歩▲5五銀(第4図)

▲9八玉は、将来の角の直射を避け、至当。△6五歩には、気が利かないが▲6八角と引いた。
続く△6六歩▲同銀には△6五歩と押さえられるのがイヤだったが、島井女流二段は△4五歩。これも待望の一手である。
私は▲2四歩と突き捨て、▲5五銀とぶつける。△6五歩と押さえられる前に動いたのだが、これが問題の一手だった。

第4図以下の指し手。△2二飛▲7九角△7二金寄▲6四銀△6五銀▲5三銀成△6六歩▲6八金引△5六銀▲6四歩△6二金上▲5四歩(第5図)

第4図で△5五同銀は▲同歩△同角▲2四飛で、下手が良いように見える。しかし以下△6六歩▲5七金△6七銀▲同金寄△同歩成▲同金△8八金▲9七玉△8七金▲同玉△9九角成は、下手敗勢であろう。
むろん島井女流二段も、公式戦だったらこのくらいは2秒で読む。しかしそこは指導対局であり、島井女流二段も本気で考えてないから、△2二飛と穏やかに指した。
私は▲7九角と引き、今度は8八の地点が強化でき、6八に金を引く余地もできたから、だいぶ事情が違う。
△7二金寄は玉を固めると同時に△6二飛を見た手。そこで、▲6四銀と出てみた。
△6五銀に▲5三銀成はこちらの銀がソッポに行ったが、なんとなく上手の駒の捌きを抑えている感がある。
▲6四歩に△6二歩は二歩で打てないから、島井女流二段は△6二金上とした。さすがに最強の手だ。
これには▲5四歩とつないでおく。
第5図、島井女流二段の手は、攻めか受けか?

(つづく)
コメント (4)
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