一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

4月6日のLPSA麹町サロンin DIS(後編)

2023-09-22 23:04:52 | LPSA麹町サロンin DIS

第5図以下の指し手。△9五歩▲同歩△9六歩▲同銀△9七歩▲同角△6七歩成▲同金直△同銀成▲同金△9五香▲同銀△9六金(第6図)

第5図で受けるなら△5二歩であろう。以下▲6二成銀△同金▲6三金で、これは千日手もあり得る。しかし「攻めの島井」が受けの手を選択するはずもなく、島井咲緒里女流二段は△9五歩から端攻めに出た。
たしかに「シマイ攻め」は怖い。しかし大山康晴十五世名人ではないが、受けているほうは気が楽でもある。実際、そんなに悪い手は指さなかったと思う。
島井女流二段は金を入手し、△9六金。カナケが入れば、8七に打って詰みだ。そしてその駒は5三に落ちている。

第6図以下の指し手。▲4三成銀△9七金▲同桂△9六歩▲3三成銀△同桂▲4四角△6九角▲7八銀△4七角成▲5三歩成(第7図)

私は▲4三成銀と逃げた。これが角取りと▲5三歩成も見た、一石三鳥の手だった。
ここで島井女流二段は△9七金と角を取ったが、どうだったか。こちらは角金交換の駒損でも、金が入るのが大きい。しかもその前には香もいただいているから、実質二枚換えだ。のちの感想戦で出たが、ここは黙って△9五金と銀を取り、次の△9六歩や△9六銀に期待する手もあったかもしれない(参考図)。

本譜▲9七同桂にも△9六歩があるが、ここで▲3三成銀が間に合い、やや良くなったと思った。
△6九角には手堅く▲7八銀と打つ。島井女流二段は「成ってるようじゃダメです」と、△4七角成とした。島井女流二段は三味線を弾かない。ということは、私が相当いいのだろうか?
私は▲5三歩成。第5図の▲5四歩が、24手後にと金に昇格した。

第7図以下の指し手。△6六歩▲同金△5七馬▲9四香△7九馬▲9二金△7一玉▲6二と△同金(第8図)

第7図から△6六歩▲同金△5七馬。この手も怖いが、この金には▲4四角のヒモが付いているので大丈夫。
ここで▲9四香が期待の一手だ。これは、△9五金と銀を取られていたら、生じなかった。
▲6二とで金得したが、自玉は詰めろ。次の受けは、まあ当然であろう。

第8図以下の指し手。▲8七玉△9七歩成▲同香△4二飛▲3三角成△5二飛▲6三桂△6一玉▲5一金△7二玉▲5二金△同金▲8二金△6二玉▲7二飛(投了図)
まで、105手で一公の勝ち。

▲8七玉が好手で、だいぶ良くなったと思った。
▲6三桂に△6一玉は、わざと王手飛車(▲5一金)にかかりに行っているようだが、ここ△7二玉は、▲8二金以下詰むから仕方なかった。
以下、▲7二飛まで私の勝ち。

私の飛車は一手も動かなかった。ちなみに、3月16日に教えていただいたときも、私の飛車は、島井女流二段に取られるまで、一手も動かなかった。五段時代の谷川浩司十七世名人が、広津久雄九段とのC級1組順位戦で、飛車を一手も動かさず勝ったのだが、「近代将棋」の自戦記では「飛車の使い方が下手なのかなァ」と記していたのを思い出した。
感想戦は軽くやる。その最中、島井女流二段が△9七金と角を取るところで、△9五金が発見された。
その局面もむずかしいが、こう指されたら私は、銀をボロッと取られたショックで、負けていたと思う。勝敗はいつも紙一重なのだ。
コメント (2)
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