一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

藤田綾女流二段は、歌手の鈴木亜美に似ている。

2018-03-26 12:18:57 | 似ている
2日遅れになったが、3月24日は藤田綾女流二段のお誕生日。おめでとうございます!!
その藤田女流二段は、歌手の鈴木亜美に、わずかに似ていると思う。

鈴木亜美は1982年2月9日、神奈川県生まれの36歳。
1998年、テレビ東京「ASAYAN」のオーディションコーナーで優秀な成績を取り、同年歌手デビュー。以後、小室哲哉のプロデュースにより、多くのヒット曲を飛ばした。中でも1999年発売の「BE TOGETHER」は、サビの部分を誰もが口ずさめる、最大のヒットとなった。
その後、事務所のトラブルなどで活動休止の期間もあったがめでたく復帰し、紅白歌合戦にも出場した。
その後はミュージカルに出演、女優業もこなすなど、活躍の場を拡げた。

藤田女流二段と鈴木亜美は、笑った時の感じが似ていると思う。
「藤田女流二段≒鈴木亜美」は以前から用意していたネタだったのだが、今一つ自信が持てず、藤田女流二段の誕生日に発表しなかった。
しかし今、冷静に比較してみると、そこそこ相似形だと思う。
藤田女流二段は2月に結婚し、今がいちばん幸せな時であろう。私もあやかりたいものである。
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第47回支部対抗戦・埼玉県予選(後編)

2018-03-26 00:20:24 | 将棋イベント

第4図以下の指し手。▲7八金△6七銀▲5五角△9二玉▲7三角打△7八銀成▲同玉△8二金▲同角成△同飛▲7三金(第5図)

第4図で目につくのは▲5五角の王手だが、△6四銀打で却って忙しくなると思った。
そこでじっと▲7八金と引いた。3日前の渡部愛女流二段との指導対局で、金取りの▲4七金をじっと5七に寄ったが、それと同じ意味だ。
対して後手君は△4四飛と指し掛けたが、それは▲5五角がある。もっともあえて△4四飛と銀を補充し、王手飛車を掛けさせる手もあったと思う。
改めて後手君は△6七銀と打ったが、後手の持駒がなくなった瞬間に▲5五角が好打。
△9二玉には▲7三角打とし、以下▲7三金とした局面は勝ちになったと思った。

第5図以下の指し手。△6四角▲6三金△5五角▲同銀△6七角▲6九玉△5七桂成(第6図)

△6四角には▲6三金と駒得する。ここはスピード第一で寄せるべきかと思ったが、仕留め損ねたら大変だ。駒を得て悪いはずがないと思った。
が、△6七角も相当な迫力だ。玉頭に敵駒が2つ迫って、楽観気分が吹き飛んだ。

第6図以下の指し手。▲6四角△7一金▲7三金打△7六角成▲8二金△同金▲同角成△同玉▲7三銀(投了図)
まで、一公の勝ち。

私は▲6四角。ここで後手君は△7一金と寄ったが、私は強く△7二金と上がる手を恐れていた。
これに▲同金△同飛は先手玉が相当寒い。持駒は金銀が5枚あるから▲8二金から詰んでいると思うが、秒読みでは何が起こるか分からない。△7二金なら、私も相当イヤな汗をかいたと思う。
本譜に戻り、私は▲7三金打。ここは「打つ」のがよく、8二での清算後に、6三の金があったほうがよい。このあたり、我ながら冷静だったと思う。
△7六角成で上部が拓けたようだが、私は8二の地点でバラし、最終▲7三銀が好手。これで後手君の投了となった。

ほかの2局はまだ続いている。周りを見ると、大野教室の女性生徒(既婚)も応援に来ていた。
結局Hat氏、Kaz氏とも勝ち、最終戦は望外の3連勝。回を追うごとに個人成績がよくなり、チーム3勝1敗はよく頑張った。中でもKaz氏は4戦全勝で、躍進の立役者となった。居飛車でも振り飛車でも、強い人は何を指しても勝つんだと思った。
お互いの健闘を讃え、勝利の余韻に浸っていると、小島一宏氏から、「5位」と書かれた封書をもらった。
何と私たちは入賞したのだ。中は500円の商品券が3枚入っていた。
なお、ほかのチームは勝ったり負けたりというところ。Hon氏は名人戦に出場したが、2回戦で敗退した、とのことだった。
これで今年の、私たちの支部対抗戦は終わりである。名人戦の決勝戦を横目に、私たちは打ち上げに向かう。私は先週のタクシーの「無駄遣い」があるから散財は控えたかったのだが、Hon氏に「まあまあ行きましょうよ」と誘われると、つい乗ってしまう。ここが私の忍耐力のなさだ。
会場は北浦和駅近くの海鮮居酒屋だった。参加者はHon氏以下、応援の女性も含めて9人。
ではここで、席の配置を記しておこう。

女性 Kaz Hat Tod Shin
 □  □□   □
Hon Taga Hos 一公

一応2時間のコースにする。飲み代は別料金のようだったが、よく分からない。多くが生ビールを注文し、まずは乾杯。
Hon氏の進行により、最も誕生日に近いTaga氏から、今日の成績発表と、今年の抱負を述べることになった。
私は社団戦に出場する予定はないので、適当なことを言ってお茶を濁した。もう将棋より、就職のほうが急務だ。
ここから雑談である。将棋を肴に、みなとワイワイやる時間は楽しい。
しばらく経つと、Shin氏がソワソワする。みなと将棋を指したくて堪らないのだ。しかもそれは彼だけではない。気が付くと複数の布版が出ていて、あっちこっちで将棋を指し始めた。本当にバカだと思う。
私はShin氏と対局する。私の居飛車に、Shin氏の菅井流三間飛車。Shin氏は毎回工夫を凝らし、戦型の予想がつかない。それだけに指していておもしろい。
将棋は中盤で大捌きの激戦となり、いい勝負となった。終盤、Shin氏は苦慮の末「△6七歩」。お互いワハハハと笑った。△6七歩の局面は先手玉が「ゼ」で、寄せられたら仕方ない、というShin氏妥協の手だったのだが、そこまでの苦渋がしのばれて、私たちは大笑いしたのだ。

実戦は▲6一竜△同金▲8三桂成△同銀▲同香成△同玉▲8四銀、と後手玉を詰ましにいったのだが、わずかに詰まず、投げた。
だが感想戦ではShin氏の主張で、最後は後手玉を深追いせず、必至を掛ければ先手が勝ち、との結論が出た。そうか、自玉が「ゼ」であることを、もっと深く考えるべきだった。まあ、負けるべくして負けたということだ。
続いてHon氏とも指す。Hon氏とは気楽に指せるので楽しい。本局はHon氏の三間飛車だったが囲いは美濃だった。
私は急戦を目論んだがうまくいかず、Hon氏の捌きが冴えて先手(私)の敗勢。
しかしそこからHon氏が再三寄せをぐずり、最後は私が玉を上部に脱出し、最後は後手玉を即詰みに討ち取って、勝ち。こういう展開になるから、Hon氏との対局は楽しいのだ。

その後もみなは席を替えて将棋を指す。心配なのは女性さんで、彼女はヒトの対局を見るばかり。若干取り残されている感もあったが、男性が話し相手になる時もあり、彼女もそこそこ楽しそうだった。
2時間はあっと云う間に過ぎ、ここから延長戦である。ドリンク等は自由に頼めるが、今後は自己申告で、勘定を払わなければならない。

私はHos氏と戦う。私の四間飛車に、Hos氏は引き角左美濃。Hos氏も強いとは思うのだが、いつもため息をついているのがよくない。これでは相手に自信を持たれてしまう。

第1図でHos氏は▲5六歩と打ったが、ここで▲6四銀△同金▲5三角成はなかったか。次に▲6四馬と▲4三馬を見て、私は後手を持って勝つ気がしない。
傍らではKaz―Todの二枚落ち戦が行われている。今△3五桂、と両取りを掛けたらしいのだが、よく見ると4七にいるのは角である。二枚落ち戦の終盤で角が筋違いになることはめったにないが果たしてそうで、この少し前、▲2四角が終われた時、Tod氏が5七に引くべきところを、4七に引いてしまったのだ。
それを指す方もどうかしているが、分からずに両取りを掛けるKaz氏もどうかしている。
まあ、昼にいっぱい勝ってくれたからいいのだが。
私とHos氏の将棋は、私の勝ち。Hat氏を交えて感想戦を行ったが、私推奨の「▲6四銀△同金▲5三角成」は、後手も先に銀得するので、それはそれでむずかしそう、がHat氏の見解だった。
だいぶ夜も更けて、お開きである。会費は3,500円。私は2時間経過後にウーロン茶(298円+税?)を1杯注文したから、この分を別に払わなければならない。
しかしこんな時に小銭がなく、五千円札しかない。面倒なのでHon氏から千円だけおつりをもらったのだが、こういう時だけ大雑把になる自分がうらめしかった。
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第47回支部対抗戦・埼玉県予選(中編)

2018-03-25 01:12:44 | 将棋イベント

第3図以下の指し手。△4八香▲1七桂△4九香成▲2九玉△3九成香▲1九玉△3八成香▲2九香△1五歩(第4図)

第3図から私は△4八香。これに▲5九金と我慢されてもイヤだったが、先手氏は▲1七桂と逃げ道を開ける。これも好手で、俄かに形勢が混沌としてきた。
私は血圧を上げつつ△3八成香まで追ったが、▲2九香で詰めろがかからない。まったく、△6七馬と早まったために、こんな苦労をする羽目になってしまった。
次に▲1六飛が実現しては私が負ける。そこで△1五歩と我慢したが、これが混乱しつつもギリギリ冷静な手だった。

以下先手氏も反撃したが、時間がなかったこともあり、的確な攻めではなかった。私が受けに回り、制勝した。
感想戦。「(第3図の▲2八香は)受けになってなかった…」と相手がつぶやくのでそのココロを聞くと、△4八香の手で「△4八金▲同金△同と▲同玉△5八金(参考図)」を示す。

「これで詰みます?」
「(▲3九玉に)△5七馬で」
「あっ!!」
……。こんな簡単な詰みが読めないようでは、私もオワリである。
2回戦はHat氏が負け、Kaz氏が勝ち、2勝1敗で勝利となった。この数字の勝ちがいちばんよい。
昼食の時間である。室内にはU君の美人ママが来ており、おしゃべりをする。
部屋の隅にはOk氏の姿もあった。今日は参戦しないが、応援に来てくれたのだ。
廊下でU君に会ったので戦績を聞くと、1勝1敗、とのことだった。大野教室で三指に入る強豪のU君が、この有様である。支部対抗戦はレヴェルが高い。
昼食後、トイレに行ったら遅くなった。戻ってきたらみなの駒がすでに並べられ、すこぶるバツがわるかった。3回戦は年配チームで、副将はHas氏だった。
べテランHas氏は四間飛車一本槍の実戦派で、大野教室でバリバリ棋力を上げた。現在アマ五段(免状なし)で、中年になっても棋力は上がる、を証明した。
3局目でやっと先手番になった。Has氏の四間飛車は当然として、私はどうするか。天守閣美濃は玉頭攻撃が恐いし、穴熊は指しなれていない。結局、急戦にした。

第1図以下の指し手。▲6八金上△5四歩▲1六歩△1四歩▲3五歩△3二飛▲3四歩△同銀▲2四歩△同歩▲3八飛△4五歩▲3三角成△同飛▲8八角△4六歩▲3三角成△同桂▲3四飛△4三金
▲2四飛△4七歩成▲同銀(第2図)

私はすぐにでも仕掛けたいが、△6四角の筋があるので、△6四歩と突かせたい。よって▲6八金上~▲1六歩と待ったが、Has氏は△6四歩と突いてくれない。シビレを切らした私は、▲3五歩と仕掛けた。以下はほぼ一本道だが、2度目の▲3三角成の時、すぐ△同桂と取らず、△3七歩と叩く手がある。以下▲3七同飛△3六歩▲同飛△4五銀▲3五飛△3三桂▲同飛成△5六銀(参考図)は後手が指せる。

しかしHas氏はたんに△3三同桂だったので、私は▲2四飛までよくなった…と思いきや、イヤな手に気付いた。

第2図以下の指し手。△4六歩▲3八銀△4四角▲7七銀△4七銀▲2一飛成△5八銀成▲同金△2五角(途中図)

▲6八金△5八金(第3図)
以下、Has氏の勝ち。

一本△4六歩が痛打だった。これ、手待ちの▲1六歩△1四歩の交換を経たために生じた筋である。
こんな歩は▲4六同銀と取りたいが、△1三角で負け。私は辛抱の▲3八銀だが、Has氏は△4七銀と打ち、ますます好調。
これに付き合っていたらたどんどん守り駒を削られるので、私は勝手にせい、の▲2一飛成。だがHas氏は△3八銀成では満足でなかったようで、△5八銀成~△2五角ときた。なるほど、4三金にヒモを付けての▲5八金取りで、これも厳しいか。
私は力なく▲6八金と寄ったが、△5八金がまた厳しい。

これで大勢決すで投了したいのだが、お互い早指しだったので進行が早い。ほかの2人を見るとまだ中盤戦で、とても投げられる雰囲気ではない。
しょうがないから指し継いだが、指せば指すほど形勢が悪化し、もういけない。最後はボロボロになって投了した。
感想戦。Has氏の△2五角には、▲3六歩と中合いするのがよかった。以下△同角▲4七歩△同歩成▲同銀は角取りの先手を取って、私も十分戦える。
大駒を近付けて受ける▲3六歩は習いある手筋で私も浮かんだのに、結局指せなかった。淡白な自分が呪わしかった。
ほかの2人の形勢は、Hat氏が優勢、Kaz氏が劣勢。もし形勢通りに終わると、私はまた責任を感じてしまう。
結局Hat氏は勝ち。Kaz氏も必敗の将棋を最終盤、相手のココセでひっくり返して勝利した。これは素晴らしい!! 私は2人に感謝、感謝だった。

最終4局目は、中学生チームと対戦。私の先手で、▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩。昨今は後手がここから雁木に来るから私は困惑したが、後手君はふつうに三間飛車に振ったのでズッコケた。
私は急戦を目指したが仕掛け切れず、▲6六歩から二枚銀に組む。しかしダサイ形にしてしまった。
さらに手に詰まって▲2九飛~▲5九飛としたのが疑問手。後手君は四間に飛車を寄ったあと△4五歩▲同歩△同銀。これをA▲4五同桂は△同飛で、▲4七銀取りと△2五飛がある。
よって私は泣く泣くB▲4六歩だが、後手君に△5四銀と引き揚げられ、1歩を持たれたうえに角道が通ってしまった。

第1図以下の指し手。△6五歩▲同歩△8八角成▲同玉△3三角▲6六角△同角▲同金△3三角▲7七桂(第2図)

後手君は△6五歩。こんな歩は取るしかないが、角を換わって△3三角が厳しい。
私は▲6六角と合わせたが、再度△3三角。
私は▲7七桂と角を二重に遮断したが、どうも形勢を悪くした。

第2図以下の指し手。△6五桂▲同桂△同銀▲5五桂△6六銀▲同銀△5四桂▲7七銀△6六歩(第3図)

第2図では△6五桂や△6五銀、△6四歩などさまざまな手がある。本譜△6五桂も厳しそうだが、私は▲5五桂と角道を止めつつ金取り。悪いなりに最善は尽くしていると思った。
後手君は△6六歩だが、厳しいのかぬるいのか、私には分からなかった。

第3図以下の指し手。▲4五桂△4四角▲6三桂成△同銀▲5五銀△6七金▲4四銀△7七金▲同金△6五桂(第4図)

第3図では先手陣に怖いところがいっぱいあるが、ビビっていてもしょうがないので、▲4五桂と思い切って跳んだ。
対して後手君は△4四角と上がったが、この利かしが入ったのは大きい気がした。
▲5五銀はダサイ角取りで若干気が利かないが、こんなところか。
後手君は△6五桂と金取りに打つ。これも厳しい。

(つづく)
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第47回支部対抗戦・埼玉県予選(前編)

2018-03-24 02:22:37 | 将棋イベント
2月18日(日)は第47回支部対抗戦・名人戦の埼玉県大会があった。私も「大野教室」から団体戦で出場する。
18日朝、例によって北浦和駅前で出場選手と待ち合わせ。大野八一雄七段を筆頭に、10数名が集合した。そのまま北浦和ターミナルビルに赴く。対局場は3階の「カルタスホール」である。
今年の団体戦は5チームの参加。私はKaz氏、Hat氏と組む。Hat氏が大将、私が副将、Kaz氏が三将である。全4回戦で、全勝すれば後日行われる全国大会に出場できる。
対局前に事務局・小島一宏氏の大会説明があり、いやが上にもテンションが上がる。もう、緊張で吐きそうである。
1回戦は小学生高学年か中学生のチームと。私は後手番で対局開始となった。
先手君は角道を止め、私は居飛車の明示。先手君は矢倉に構え、必然的に相居飛車となった。私はやや不慣れながら、流行の左美濃を採った。
中盤でゴチャゴチャあったが、私は互角以上に戦っていると思った。
大将とは同じテーブルなので、盤面がよく見える。そちらは角換わりの力戦形だが、Hat氏に力が入りすぎていると思った。
三将のKaz氏は飛車を振っている。彼は長年居飛車党だったが、昨年何を思ったか振り飛車党に転身した。棋風的には居飛車が合っていると思うのだが、こればかりは当人の意思だからしょうがない。

第1図以下の指し手。△5五歩▲6七金右△7三角▲6六角△6五歩▲5五角△同角▲同歩△4九飛(第2図)

私の局面は第1図。先手君が▲7七角と引いたところである。次に▲6七金右とされると△同歩成とはできないので△5五歩と遮ったが、これが錯覚の大悪手。何はともあれ△5八銀成と金を剥がすべきだった。
しかも私は二重の錯覚を犯していた。先手君の▲6七金右に私は△7三角と成銀を取ったが、これも疑問手。当然△6七同歩成とすべきだった。
いやこれだと▲5五角と出られて後手玉がトン死すると錯覚したからだが、▲5五角には△3三銀と立って、即詰みはなかったのだ。
先手君に▲6六角と出られては先手陣への嫌味がなくなり、後手がつまらない展開になってしまった。
私は△4九飛に期待したのだが…。

第2図以下の指し手。▲5九銀△3六角▲6八玉△2九飛成▲4四角△3三銀▲3四桂△3二玉▲2二飛△4三玉▲5二飛成△4四玉▲5四竜△3五玉▲3七銀(第3図)

隣はHat氏が投了したようだ。相手の少年が「ありがとうございました!」と言ってすぐに席を立つ。おいおい、勝ったのに感想戦はナシかよ。この溌剌さが私は受け容れられない。
とにかくHat氏はこの時間に敗れるようなタマではない。実力の半分も出なかった感じだ。
△4九飛の王手に先手君は節約して▲5九銀。持駒を温存して後手玉を仕留める腹づもりで、私は唸った。
△3六角にも▲6八玉。私は△2九飛成ぐらいしかないが、これでは苦しい。
先手君は持ち時間を投入し、▲4四角。即詰みはないはずだが、詰まされてもしょうがないと思った。
実際即詰みはなかったが、後手玉が追われていることに変わりはない。▲5二飛成△4四玉には▲4一竜でも自信はなかったが、先手君は▲5四竜。これには△3五玉で逃げのびたと思ったが、先手君は深追いせず、落ち着いて▲3七銀。これが受けにくい詰めろで、私は先手玉を詰ますしかなくなった。

第3図以下の指し手。△5九飛成▲同玉△5八銀▲6八玉△5九角▲7九玉△3七角成▲2五飛△同角▲4五竜△2六竜▲1七金△1五玉▲1六金(投了図)
まで、先手君の勝ち。

大将戦は少年が感想戦をほとんどしなかったので、Hat氏がこちらの盤をうつろな目で見ている。
私は△5九飛成から追ったが、詰みそうにない。よって△5九角から自玉を安全にしたが、それでも▲2五飛から後手玉は怪しいと思っていた。
果たして先手君に綺麗に詰まされ、私は無念の投了。少年たちがよろこぶ。
と、Hat氏が「詰んでたでしょ」と言う。本譜△5九角で△6七銀成とし、▲同金△5九角(参考図)▲7八玉に△6六桂で詰み、の指摘だ。いやその順は私も読んだが、詰まない気がしたのだ。

先手君は△5九角に▲7九玉と落ちる予定で、確かにそれで先手玉が逃れている。
いずれにしても終盤は後手が負けだったが、そもそも中盤での錯覚が痛すぎた。
これで本戦の夢はついえ、私は放心状態だ。3人の団体戦は個人の責任の割合が大きくなる。これでKaz氏も負けなら恨みっこナシだが、何とKaz氏が勝ってしまい、味が悪いことになった。
こうなると、完敗したHat氏より、逆転負けした私のほうがつらい。A級戦犯になってしまった。

これで本戦進出はついえたが、団体戦は4局指す。
2局目は中年の男性氏と。またもや私の後手で、先手氏の四間飛車に、私は角道を止める。しかしすぐに△4五歩と位を張り、先手の美濃囲いの発展を防いだ。先手氏は三間飛車から石田流に組み、私は金銀を広く配し、全力で受ける構えだ。

第1図から▲6六歩△同歩▲同銀△6五歩▲7五銀と進んだが、△8八角成として有利になった。
先手の▲7五銀では▲6五同銀がイヤだった。これなら△8八角成の時、飛車にヒモがつくし、▲6四歩の叩きも入る。
本譜△8八角成に▲7七角は△8七馬が飛車取りになるのが強味だ。
実戦も私が有利に運び、先手氏も端攻めの反撃に来たが私は丁寧に対処し、9八で取った香を△1一香と据える。これで私が受け切り勝ちの様相を呈し、第2図となった。

第2図以下の指し手。△6七馬▲1一角成△1八香成▲1九銀△5七歩成▲1八銀△1九銀▲2八香(第3図)

第2図では△5五銀打で私が勝ちだろう。しかし震えてはならぬと△6七馬と引いたのがやや危険だった。
先手氏の▲1九銀がハッとさせる犠打で、やや混乱した私は、それでも△1九銀と再び縛る。でも局面をややこしくした感じで、全然手が見えなくなった。

(つづく)
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中尾五段の順位戦復帰の目を考える・8

2018-03-23 00:14:43 | 目を考える
22日の第44期棋王戦予選3回戦、日浦市郎八段と中尾敏之五段の一戦は、中尾五段の勝ち!!
中尾五段はこれでフリークラス脱出と思いきや、携帯中継には「次の対局が勝負」という意味の文言があったという。ということは、今回の勝利で「17勝10敗」。あと1勝が必要だったのだ。つまりNHK杯の予選では、1勝もできずに敗れていたのだ!!

5月9日 第30期竜王ランキング戦6組昇級者決定戦1回戦 ○木下浩一七段
6月1日 第30期竜王ランキング戦6組昇級者決定戦2回戦 ○堀口弘治七段
6月8日 第89期棋聖戦一次予選1回戦 ●小林宏七段
6月14日 第3期叡王戦五段戦1回戦 ○金沢孝史五段
7月24日 第30期竜王ランキング戦6組昇級者決定戦3回戦 ●牧野光則五段
7月30日 第26回銀河戦予選1回戦 ○室岡克彦七段
7月30日 第26回銀河戦予選決勝 ●村山慈明七段
8月1日 第3期叡王戦五段戦2回戦 ●高見泰地五段
8月9日 第59期王位戦予選1回戦 ○室岡克彦七段
8月31日 第11回朝日杯将棋オープン戦一次予選1回戦 ○上田初美女流三段
8月31日 第11回朝日杯将棋オープン戦一次予選2回戦 ○野月浩貴八段
9月5日 第59期王位戦予選2回戦 ●佐々木勇気六段
9月11日 第66期王座戦一次予選1回戦 ○木下浩一七段
10月3日 第66期王座戦一次予選2回戦 ●高野秀行六段
10月19日 第11回朝日杯将棋オープン戦一次予選3回戦 ○門倉啓太五段
11月14日 第11回朝日杯将棋オープン戦一次予選決勝 ○高橋道雄九段
12月14日 第31期竜王ランキング戦6組1回戦 ○香川愛生女流三段
12月21日 第11回朝日杯将棋オープン戦二次予選1回戦 ○佐藤康光九段
12月21日 第11回朝日杯将棋オープン戦二次予選決勝 ●高見泰地五段
12月25日 第44期棋王戦予選1回戦 ○川上猛七段
1月11日 第68期王将戦一次予選1回戦 ○中座真七段
1月23日 第44期棋王戦予選2回戦 ○飯塚祐紀七段
2月3日 第31期竜王ランキング戦6組2回戦 ○所司和晴七段
2月8日 第68期王将戦一次予選2回戦 ●宮田敦史六段
2月19日or23日 第68回NHK杯テレビ将棋トーナメント予選1回戦 ●
2月27日 第31期竜王ランキング戦6組3回戦 持●牧野光則五段
3月22日 第44期棋王戦予選3回戦 ○日浦市郎八段

そして棋王戦予選4回戦は、早くも27日(火)に組まれた。3月中に4回戦が組まれるのは異例だが、日本将棋連盟も配慮はしてくれたのだ。
相手は青嶋未来五段。若手の俊英で、中尾五段にとっては厳しい相手だ。
しかし負けたらすべてが終わるのだから、どうこう言ってはいられない。
27日は何がなんでも勝つ!! 勝つ!! 勝つ!!
これしかない。
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