一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

夢の実現に向けて

2022-10-26 23:45:51 | 将棋雑記
今年の文化功労者に、加藤一二三九段(82歳)が選ばれた。1990年受賞の大山康晴十五世名人に次ぐ2人目の快挙である。
加藤九段はタイトル8期で、これは立派な勲章だが、群を抜いて多いというわけではない。
しかし14歳でプロデビュー、20歳で名人挑戦は、現在でも光輝く記録である。そして名人1期。この実績がとてつもなく大きく、これが文化功労者の決め手になった気がする。
というか、この間にひとりも受賞者がいなかったのか。中原誠十六世名人が受賞してもおかしくなかったと思うがそこはそれ、いろいろ事情があったのだろう。
さて加藤九段は記者会見で大変よろこび、藤井聡太竜王との対局を所望したという。
なんでも、対藤井用の「秘策」があるそうで、もし対局が実現したら、まず振り飛車を指すという。そこで藤井竜王は腰掛け銀でくる。そこで秘策があるという。
加藤九段の秘策は見たいが、それ以前に加藤九段の振り飛車を見たい。
むかし河口俊彦八段の「対局日誌」に記されていたが、控室にいた加藤九段が振り飛車の手をビシバシ当て、河口八段に「振り飛車もうまいじゃないですか」と言ったら、まんざらでもない顔をした、ということがあった。
実際加藤九段はひねり飛車を一時期得意にしていた。ひねり飛車は石田流の親戚みたいなものだから、振り飛車がまったく不案内というわけではないのだ。
そこで、だ。どこかのスポンサーが、加藤九段VS藤井竜王のお好み対局を企画してくれまいか。
「将棋世界」がいちばんいいのだろうが、接戦ではなく、拙戦になる可能性もある。でも優秀な観戦記者を付ければ、うまく料理してくれるのではないか。
まあふつうに考えれば、リアルタイムで放送ができる、ABEMAが妥当であろう。
藤井竜王が多忙を極めているのは分かるが、藤井竜王だって加藤九段との再戦が叶うなら、よろこんで時間を捻出するだろう。
どなたか企画書を書いてくれませんか。
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「将棋世界」2022年11月号を読む

2022-10-25 23:54:56 | 将棋雑記
「将棋世界」11月号を読んだ感想を記す。
まず、今号から値段が変わり、本体791円となった。私もむかしは現金で1冊ごとに購入していたから値上げには敏感だったが、最近は電子マネー決済が多いううえ、「将棋世界」は定期購読している。よって、それほど値上げに抵抗はなかった。私と同じ心境の読者も多いのではなかろうか。
表紙は当然、藤井聡太竜王。マスクなしで映っているが、やはりその方がよい。
インタビューが2本立てで、広瀬章人八段と徳田拳士四段。
広瀬八段は実直に答えている。自分の立ち位置をよく把握し、気負ったところがない。むしろそのほうが、凄味を感じる。今期の竜王戦は、ホントにフルセットまで行くかもしれない。
徳田四段は、凄まじい美男子だ。真部一男、飯野健二を越えたかもしれない。
今年度の成績は23勝1敗だそうで、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。これで女性にモテないわけがなく、意外に早く、身を固めちゃいそうな気がする。
第63期王位戦第5局は、大川慎太郎氏の観戦記。大川氏は、毎回何がしかのテーマを持って書いているのがよい。今回のタイトルは、「これが最高峰の棋譜だ」。もう、中を読まなくても、面白いのが分かる。
第70期王座戦第2局は、相崎修司氏の観戦記。相崎氏もベテランの味で、安心して読める。
第2期白玲戦七番勝負は、村山慈明七段と戸辺誠七段によるZOOM対談。かつての「タイトル戦を斬る!」に似た雰囲気で、面白く読めた。
今月の特集は、「一手損角換わり」。なぜいまごろこのテーマ? と思うし、1回の講座じゃ書き切れないだろうと思うが、講師が所司和晴七段とあれば、久々の所司節を楽しまないわけには行かない。
講座は、見たことのない手が頻出して、最新定跡の一端を知ることができた。
泉正樹八段の「灰色の昔話」は、小野修一八段の巻。意外な棋士から小野八段の話が出たものだ。当然私たちが知らないエピソードばかりで、小野八段の人柄が伝わる、いい文章だった。
別冊付録は、武市三郎七段の「初段のしのぎⅡ」。よく、詰将棋を逆さにすると、別の読みが鍛えられるというが、この付録にも同じことがいえる。
中盤までは二択なので、初心者も取り組みやすい。これ1冊でけっこうな価値がある。小冊子の特性を活かし、つねに携行したい。
これだけ読めて本体791円は、安いと思う。
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最近見た夢(2022-09-27、10-14、23)

2022-10-24 22:57:56 | 
最近見た夢を記しておこう。
まず9月27日に見た夢。
私はどこかで立ち小便を2回した。それはいけないことだけど、石原さとみはOKだと言った。
今度は小学校の校庭に、1m四方の紙が10数枚立てられており、そのうちの1枚に、私がうっかり立ち小便をしてしまった。石原さとみは相変わらず黙認してくれたが、地元の人にはいい顔をされなかった。そこで、やはり立ち小便はいけないことだと思った。
そのあたりで、小便がしたくて目が覚めた。

続いて10月14日に見た夢。
将棋の棋王戦で大山康晴十五世名人が本田奎五段に勝ち、勝者組の最終勝ち抜き者になった。さすがは大山十五世名人である。
だけどあれ? 大山十五世名人って、まだ生きてる? なんで本田五段と指せる? と思ったらこれが夢だと分かり、目が覚めてしまった。

続いて23日に見た夢。
私はどこかから帰ってきた。足を見るとサンダルばきだった。愛用のスニーカーは、宮崎県あたりの家庭的なゲームセンターに行ったとき履き替えて、そのまま置いてきてしまった。
これは現実の世界であったことだが、四国だか九州を旅行中のとき、横断歩道にボールペンのキャップを落としてきたことに気付いた。
それで私は特急電車に乗り、心当たりのところに戻り、無事取り戻した。このロス、数時間である。当時は周遊券があり、旅行中は交通費がかからなかったこともある。しかし、こんなバカなことをやっていたのだ。
夢に戻り、その後私はショックで、風呂にまったく入らなかった。でも、体が臭くなってないのが意外だった。
場面変わって、私は都内の銭湯の前にいた。近くにオヤジがいた気もする。そこは風格があったが近く閉店予定で、扉には「今後の予定」という貼り紙が貼ってあり、「2週間は遊ぶ」「1週間は……」と箇条書きにしてあった。
というところで、何となく目が覚めた。

このあたりで上げてしまおう。
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第35期竜王戦第2局は藤井竜王が勝つ

2022-10-23 20:15:20 | 男性棋戦
第35期竜王戦第2局が21日、22日に行われ、藤井聡太竜王が広瀬章人八段に勝ち、1勝1敗とした。
この将棋、藤井竜王の先手で、角換わりの出だしとなった。しかし広瀬八段がちょっと趣向を凝らし、それに藤井竜王が乗ったため、広瀬八段は金がいびつな形になった。森安秀光九段が指しそうな手だが、むろんこれは広瀬八段が用意した手。1勝した余裕……なわけがなく、藤井竜王の研究を外したと思われる。
しかしそれで局面が奏功するわけでもなく、難しい局面が続く。
藤井竜王は交換した銀を中央に据える。これが素人には指せない、考えもつかない手。しかし腰が入った手というか、あとでじわじわ効いてくる手に見える。
そういえば以前も藤井竜王はこの類の手を指した。それに関連して、大山康晴十五世名人VS植山悦行五段の、お互い銀を打ち合う将棋を紹介したはずだ。
こののちも私には分からない展開が続くが、藤井竜王は8筋を凹まされ、自陣を攻め込まれ、苦しい展開に思える。しかし藤井竜王は間隙をぬって広瀬陣の急所を衝き、気が付けば勝勢になっていた。以下、藤井竜王が勝った。
さて、これで五番勝負の振りだしに戻ったわけだが、残り5局を広瀬八段が3勝2敗で乗り切るのは相当難しい。
ということは、もう藤井竜王の防衛濃厚である。
広瀬八段が竜王を奪取するには、先手番の第3局を取るしかない。
第3局は28日・29日。
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里見女流五冠、白玲を奪取!!

2022-10-22 23:03:19 | 女流棋戦
第2期白玲戦第7局は21日に行われ、里見香奈女流五冠が西山朋佳白玲に勝った。女流棋界初の七番勝負としては堪えられない展開で、里見女流五冠は○○●●○●○の4勝3敗で、白玲を奪取。優勝賞金1500万円を手にした。里見新白玲は約3年ぶりに女流六冠に復帰し、西山女王は一冠に後退した。

この日私はヒマだったがネット中継を見るのを忘れ、最初に見たときは図になっていた。

後手は△8七成香の存在が大きく、△5五銀と出た形は次の△6六銀の進出が痛快だ。
対して先手は飛車角が封じこまれた上、壁銀が痛すぎる。プロ同士なら9割方後手が勝つだろう。ということは、この局面はすでに終わっている。西山白玲は、なんでこんな将棋にしちゃったんだろう。
発端はその数手前の▲9五歩の仕掛けで、先に香損したのち、▲9五歩と香を取り返そうとした。
ところが先に香得した里見女流五冠に△8五香と打ち返され、▲5九角△8七香成となったわけだ。
先に香損して取り返そうとすると、その香で角を狙われるのは、初心者講座に頻出する手筋。
よって西山白玲もこの手順は想定済だったはずだ。それを承知でどうして踏み込んでしまったのだろう。
なかんづく自陣の囲いもひどい。▲2八銀の形はいいとして、それなら玉は3八であろう。しかるにその位置には金がいる。これでは玉の囲いようがなく、こんな金銀など、むしろないほうがよい。
実戦は図以下▲3九玉△6六銀と進んだ。▲3九玉は危険地帯から遠ざけた手だが、前述の通り、▲2八銀▲3八金がフン詰まっているので、まるで一手の価値がない。
対して里見女流五冠は予定の△6六銀が実現し、もう温泉気分だ。将棋には逆転しやすい形、しにくい形があるが、この局面は後者である。このあたり里見女流五冠は、手を考えているのが楽しかっただろう。
以下、里見女流五冠の完勝。名勝負に名局なし、を地で行く将棋になってしまった。
棋士編入試験で不合格になった里見女流六冠。さぞかし肩を落としているのかと思いきやさにあらず。むしろ吹っ切った感じで、以降の将棋は冴えている。結果、1500万円の収入まで確定しては、先の悔しさも半減したというものだ。
対して西山女王は、一冠が女流棋士転向時の青写真だったとは思えず、忸怩たる思いがあると思う。
とにかく、ふたりのタイトル数が6対1であってはならない。西山女王の巻き返しに期待するものである。
そして里見先生、白玲獲得、おめでとうございます。藤井聡太竜王より一足早く、タイトル八冠を達成してください。そちらも応援しています。
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