一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

初タイトルの内訳

2023-09-25 23:18:29 | 将棋雑記
おとといの記事の姉妹編で、タイトル経験者が最初に獲ったタイトルを調べてみた。
結果は以下の通り。

■名人■
木村義雄十四世名人
塚田正夫名誉十段
谷川浩司十七世名人
丸山忠久九段
森内俊之九段
佐藤天彦九段

■九段・十段・竜王■
大山康晴十五世名人
加藤一二三九段
福崎文吾九段
島朗九段
羽生善治九段
佐藤康光九段
藤井猛九段
渡辺明九段
糸谷哲郎八段

■王位■
高橋道雄九段
郷田真隆九段
深浦康市九段
広瀬章人八段
菅井竜也八段
木村一基九段

■叡王■
高見泰地七段
永瀬拓矢王座

■王座■
塚田泰明九段
中村太地八段
斎藤慎太郎八段

■棋王■
大内延介九段
久保利明九段

■王将■
升田幸三実力制第四代名人
二上達也九段
中村修九段

■棋聖■
山田道美九段
中原誠十六世名人
内藤國雄九段
有吉道夫九段
米長邦雄永世棋聖
森雞二九段
森安秀光九段
桐山清澄九段
南芳一九段
田中寅彦九段
屋敷伸之九段
三浦弘行九段
豊島将之九段
藤井聡太竜王・名人

最多は93期を数える、棋聖戦の14名。リーグ戦があった時期があったものの、基本的には挑戦者決定戦までトーナメント戦なので、若手がその勢いで勝ち進んできやすい。
きのうとおとといの「最強月」ではないが、「最強棋戦」を考えてみると、大山十五世名人、羽生九段、佐藤九段、渡辺九段を擁する「九段・十段・竜王」と、中原十六世名人、米長永世棋聖、藤井竜王・名人を擁する「棋聖戦」の激突となろう。
現状では「九段戦・十段戦・竜王戦」がやや有利だが、藤井竜王・名人の今後の頑張り次第で、「棋聖戦」に代わる可能性がある。
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タイトル経験者の誕生日<女流棋士編>

2023-09-24 20:12:39 | 将棋雑記
きょう、Suicaで改札を出たら、残額表示が「7777」だった。7並びは気分がいい。これからはいいことがあると思った。

   ◇

きのう、「タイトル経験者の誕生日」を書いたが、きょうは「女流棋士編」を書いてみよう。

清水市代女流七段…1月9日
矢内理絵子女流五段…1月10日
林葉直子さん…1月24日
里見香奈女流五冠…3月2日
加藤桃子女流四段…3月9日
蛸島彰子女流六段…3月19日
香川愛生女流四段…4月16日
千葉涼子女流四段…4月21日
甲斐智美女流五段…5月30日
中井広恵女流六段…6月24日
渡部愛女流三段…6月26日
西山朋佳女流三冠…6月27日
伊藤沙恵女流四段…10月6日
石橋幸緒さん…11月25日
斎田晴子女流五段…12月4日
山下カズ子女流五段…12月8日

以上、16名。現役11名、引退3名、退会2名。
最強の月を選びたいが、3月は里見女流五冠、蛸島女流六段、加藤女流四段。6月は西山女流三冠、中井女流六段、渡部女流三段。どちらの月も人気、実力ともに十分で、簡単に優劣は決められない。
さらに1月も、清水女流七段、矢内女流五段、林葉直子さんと、女流棋士マニアにはたまらないメンツである。
私としては、渡部女流三段が入っている6月を「最強の月」としたいが、どうか。
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タイトル経験者の誕生日

2023-09-23 22:17:14 | 将棋雑記
今年は大山康晴十五世名人の生誕100年にあたり、「将棋世界」でも特集が組まれている。
それとはまったく関係ないが、タイトル経験者の誕生日を記してみよう。

加藤一二三九段…1月1日
二上達也九段…1月2日
佐藤天彦九段…1月16日
屋敷伸之九段、広瀬章人八段…1月18日
三浦弘行九段…2月13日
深浦康市九段…2月14日
島朗九段…2月19日
木村義雄十四世名人…2月21日
大山康晴十五世名人…3月13日
郷田真隆九段…3月17日
升田幸三実力制第四代名人…3月21日
谷川浩司十七世名人、森雞二九段…4月6日
菅井竜也八段…4月17日
斎藤慎太郎八段…4月21日
渡辺明九段、高橋道雄九段…4月23日
田中寅彦九段…4月29日
豊島将之九段…4月30日
中村太地八段…6月1日
南芳一九段…6月8日
米長邦雄永世棋聖…6月10日
木村一基九段…6月23日
高見泰地七段…7月12日
藤井聡太竜王・名人…7月19日
有吉道夫九段…7月27日
塚田正夫名誉十段…8月2日
森安秀光九段…8月18日
久保利明九段…8月27日
中原誠十六世名人…9月2日
永瀬拓矢王座、丸山忠久九段…9月5日
羽生善治九段…9月27日
藤井猛九段…9月29日
佐藤康光九段…10月1日
大内延介九段…10月2日
糸谷哲郎八段…10月5日
桐山清澄九段…10月7日
森内俊之九段…10月10日
中村修九段…11月7日
内藤國雄九段…11月15日
塚田泰明九段…11月16日
福崎文吾九段…12月6日
山田道美九段…12月11日

以上、45名。内訳は、現役30名、引退6名、故人9名。
最多は4月生まれの8名で、谷川十七世名人、渡辺九段、豊島九段は竜王、名人経験者。さらに名人戦挑戦者も3名いる。最多かつ最強といえよう。
そして5月生まれのタイトルホルダーは皆無だった。名人戦が創設されてから90年近く。ここまで5月生まれのタイトルホルダーがいないのである。これは新たな発見といえまいか。
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4月6日のLPSA麹町サロンin DIS(後編)

2023-09-22 23:04:52 | LPSA麹町サロンin DIS

第5図以下の指し手。△9五歩▲同歩△9六歩▲同銀△9七歩▲同角△6七歩成▲同金直△同銀成▲同金△9五香▲同銀△9六金(第6図)

第5図で受けるなら△5二歩であろう。以下▲6二成銀△同金▲6三金で、これは千日手もあり得る。しかし「攻めの島井」が受けの手を選択するはずもなく、島井咲緒里女流二段は△9五歩から端攻めに出た。
たしかに「シマイ攻め」は怖い。しかし大山康晴十五世名人ではないが、受けているほうは気が楽でもある。実際、そんなに悪い手は指さなかったと思う。
島井女流二段は金を入手し、△9六金。カナケが入れば、8七に打って詰みだ。そしてその駒は5三に落ちている。

第6図以下の指し手。▲4三成銀△9七金▲同桂△9六歩▲3三成銀△同桂▲4四角△6九角▲7八銀△4七角成▲5三歩成(第7図)

私は▲4三成銀と逃げた。これが角取りと▲5三歩成も見た、一石三鳥の手だった。
ここで島井女流二段は△9七金と角を取ったが、どうだったか。こちらは角金交換の駒損でも、金が入るのが大きい。しかもその前には香もいただいているから、実質二枚換えだ。のちの感想戦で出たが、ここは黙って△9五金と銀を取り、次の△9六歩や△9六銀に期待する手もあったかもしれない(参考図)。

本譜▲9七同桂にも△9六歩があるが、ここで▲3三成銀が間に合い、やや良くなったと思った。
△6九角には手堅く▲7八銀と打つ。島井女流二段は「成ってるようじゃダメです」と、△4七角成とした。島井女流二段は三味線を弾かない。ということは、私が相当いいのだろうか?
私は▲5三歩成。第5図の▲5四歩が、24手後にと金に昇格した。

第7図以下の指し手。△6六歩▲同金△5七馬▲9四香△7九馬▲9二金△7一玉▲6二と△同金(第8図)

第7図から△6六歩▲同金△5七馬。この手も怖いが、この金には▲4四角のヒモが付いているので大丈夫。
ここで▲9四香が期待の一手だ。これは、△9五金と銀を取られていたら、生じなかった。
▲6二とで金得したが、自玉は詰めろ。次の受けは、まあ当然であろう。

第8図以下の指し手。▲8七玉△9七歩成▲同香△4二飛▲3三角成△5二飛▲6三桂△6一玉▲5一金△7二玉▲5二金△同金▲8二金△6二玉▲7二飛(投了図)
まで、105手で一公の勝ち。

▲8七玉が好手で、だいぶ良くなったと思った。
▲6三桂に△6一玉は、わざと王手飛車(▲5一金)にかかりに行っているようだが、ここ△7二玉は、▲8二金以下詰むから仕方なかった。
以下、▲7二飛まで私の勝ち。

私の飛車は一手も動かなかった。ちなみに、3月16日に教えていただいたときも、私の飛車は、島井女流二段に取られるまで、一手も動かなかった。五段時代の谷川浩司十七世名人が、広津久雄九段とのC級1組順位戦で、飛車を一手も動かさず勝ったのだが、「近代将棋」の自戦記では「飛車の使い方が下手なのかなァ」と記していたのを思い出した。
感想戦は軽くやる。その最中、島井女流二段が△9七金と角を取るところで、△9五金が発見された。
その局面もむずかしいが、こう指されたら私は、銀をボロッと取られたショックで、負けていたと思う。勝敗はいつも紙一重なのだ。
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4月6日のLPSA麹町サロンin DIS(中編)

2023-09-21 01:12:19 | LPSA麹町サロンin DIS

プロ相手にこの駒損では勝てない。もう対局時間が少なくなっていることもあり、ここで私は投了した。
感想戦は二言三言。まだほかも対局中なので、そそくさと失礼した。
次の指導対局までの間、新宿通りをぶらぶらする。だいぶ陽が長くなってきた。見たことのない立ち食いソバ屋が夕日に照らされていた。ちょっと入ってみたいが、予算的に合わず、見送りとする。私はこうして、出会いのチャンスを逃すことがよくある。
歩きながら、中倉宏美女流二段戦の終盤戦を考える。△7四桂に▲同銀△同銀で投了となったのだが、▲同銀が暴発。ここは相手角の生還を抑えるため、▲6六歩(参考A図)はなかったか。

以下△8六桂▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛に▲3八金(参考B図)でどうか。

以下△8九角には▲7七玉と立って、ギリギリ凌いでいる気もする。
LPSA麹町サロンin DISに戻ると、島井咲緒里女流二段が来ていた。指導対局の前に、私はよせばいいのに、さっきの宏美女流二段との将棋(紙片)を見せる。そこで▲6六歩以下の変化を提示し、形勢を問うたりした。
さて、島井女流二段と対局開始である。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲5六歩△4二飛▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5七銀△4三銀▲7七角(第1図)

宏美女流二段戦と同じすべりだしだったが、島井女流二段は、こちらの期待通り?四間飛車できた。
私は珍しく、▲5七銀と早く上がる。続いて▲7七角は、正統居飛車穴熊への手順だ。

第1図以下の指し手。△7四歩▲8八玉△7三桂▲6六歩△5二金左▲5八金右△5四銀▲6七金△9四歩▲9六歩(第2図)

島井女流二段は「どうしようかなー」とつぶやいて△7四歩。▲8八玉に△7三桂と跳ねた。対穴熊を見越しての牽制だが、こちらとしては、島井女流二段の穴熊がなくなったことのほうが大きい。
私も穴熊には固執しないので、銀冠を目指した。

第2図以下の指し手。△8二銀▲7八銀△6四歩▲8六歩△7一金▲8七銀△8一玉▲7八金△6二金左▲2五歩△3三角(第3図)

宏美女流二段が再び現れた。どうも、プライベートレッスンがあったようである。私は例の局面が書かれたメモを、宏美女流二段にも見せる。▲3八金までの局面で、どうかということだ。
これに宏美女流二段が真剣に考え始めてしまったので、「これ以上は時間外手当を払わなければいけなくなります」と、私がご遠慮願った。
さて局面、島井女流二段の△8二銀に驚いた。大橋貴洸七段の輝龍四間飛車にも似ているが、どうなのだろう。さらに△7一金。以前紹介した渡部愛女流三段との将棋で、左右反転でこの手順が出てきた。しかし私が対峙したのは、この島井戦が先。要するに島井女流二段も、よく研究しているということだ。
私は銀冠を完成させた。繰り返すが、私にしては珍しい展開である。

第3図以下の指し手。▲9八玉△6五歩▲6八角△6六歩▲同銀△4五歩▲2四歩△同歩▲5五銀(第4図)

▲9八玉は、将来の角の直射を避け、至当。△6五歩には、気が利かないが▲6八角と引いた。
続く△6六歩▲同銀には△6五歩と押さえられるのがイヤだったが、島井女流二段は△4五歩。これも待望の一手である。
私は▲2四歩と突き捨て、▲5五銀とぶつける。△6五歩と押さえられる前に動いたのだが、これが問題の一手だった。

第4図以下の指し手。△2二飛▲7九角△7二金寄▲6四銀△6五銀▲5三銀成△6六歩▲6八金引△5六銀▲6四歩△6二金上▲5四歩(第5図)

第4図で△5五同銀は▲同歩△同角▲2四飛で、下手が良いように見える。しかし以下△6六歩▲5七金△6七銀▲同金寄△同歩成▲同金△8八金▲9七玉△8七金▲同玉△9九角成は、下手敗勢であろう。
むろん島井女流二段も、公式戦だったらこのくらいは2秒で読む。しかしそこは指導対局であり、島井女流二段も本気で考えてないから、△2二飛と穏やかに指した。
私は▲7九角と引き、今度は8八の地点が強化でき、6八に金を引く余地もできたから、だいぶ事情が違う。
△7二金寄は玉を固めると同時に△6二飛を見た手。そこで、▲6四銀と出てみた。
△6五銀に▲5三銀成はこちらの銀がソッポに行ったが、なんとなく上手の駒の捌きを抑えている感がある。
▲6四歩に△6二歩は二歩で打てないから、島井女流二段は△6二金上とした。さすがに最強の手だ。
これには▲5四歩とつないでおく。
第5図、島井女流二段の手は、攻めか受けか?

(つづく)
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