付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「名探偵登場」 監督:ロバート・ムーア

2007-10-26 | ミステリー・推理小説
 叩き売りで買ってきたDVD、1976年の『名探偵登場』。ピーター・フォーク、デビッド・ニーブン、ピーター・セラーズ、マギー・スミスといった面々が名探偵のパロディに扮し、トルーマン・カポーティ演じる謎の大富豪の挑戦に挑むというもの。好きだったんだよね。映画公開時の新聞広告は切り抜き、FMラジオでエアチェックしたテーマ曲を何度も聞き返し、ノヴェライズ版を購入し…………いやあ、映画の出来はC級で、ミステリとしては論外で、冷静に考えれば新春スター隠し芸大会とかスマスマのレベルの話なわけで、映画の方はず~っと後にテレビ放映した時に数分見ただけだけどもさ(この映画のDVDを買ったと聞いたときの嫁さんの呆れ顔といったら)。

 とにかく「推理小説の名探偵」が好きだったのですよ。エラリー・クイーンやクリスティ、ヴァン・ダインあたりを読みふけってはいたけれど、いちばんの愛読書は山村正夫の『名探偵紳士録』。古典から捕物帖まで内外のミステリについて探偵の推理法やら趣味やらあれこれ詰め込んだ入門書。そういうのが好きだったので、古今東西の名探偵が集結というと、それだけで嬉しかったのです。「全員集合!7人の仮面ライダー」とか「ウルトラ兄弟勢揃い」というのと同じ感覚。
 で、映画の方に登場するのはサム・スペード、ニック&ノラ、チャーリー・チャン、エルキュール・ポワロ、ミス・マープル……の名探偵モドキさんたち。そんな中でも盲目の執事役のアレック・ギネスの怪演が目立ってました。
 ネタ的には小説版の「ロンドンのタクシーはどこへでも行くの」とばかり英国から延々と世界の果てまでタクシーで駆けつけるミス・マープル(もどき)が秀逸でしたね。

【名探偵登場】【ロバート・ムーア】【豪華晩餐の殺人】【実は……】【嵐の山荘】
コメント
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