2005年7月に死去したイギリス(ローデシア生まれ)の冒険小説家、A.J.クィネルの1作。
1971年ウィーン近郊。
突如押し入ってきた3人組によって1人の老人が殺害され、14歳の少女イローナ・マレイターが誘拐された。一足違いで駆けつけたイローナの父親たちは彼女を助けるべく、直ちに行動を開始する。
イローナには4人の父親がいた。その中で本当の父親が誰かは解らなかったけれど、4人とも命を賭けて娘を取り戻そうとするくらいには愛していたのだ。そして イローナの4人の父親の職業は、CIA、スペッツナズ、BND、MI6。世界各国の秘密工作員であり特殊部隊だったのだ。
国際謀略を扱ったスパイアクション小説は他に幾らでもあるけれど、それを「誘拐された娘を奪回しようとする4人の父親」という形にしたのは他にはないと思います。原題の『THE SHADOW (影の存在)』そのままのタイトルにしないで、『イローナと四人の父親』という邦題にしたのは成功だと思う。願うなら表紙のイローナはもっと可愛い方が良い。ライトノベルじゃないんだけれどさ。やっぱ大事でしょう。
スパイアクションの王道を行く、裏切りと嘘と真実の物語。命を賭けて娘を救った父親たちの物語でした。もちろんクィネルなので萌えアクションではなく、非情なハードボイルド。男がいかに生き、命を賭けて戦い、死んでいくかという話です。
【ブダペスト】【二重スパイ】【父親】【嘘をつく理由】
1971年ウィーン近郊。
突如押し入ってきた3人組によって1人の老人が殺害され、14歳の少女イローナ・マレイターが誘拐された。一足違いで駆けつけたイローナの父親たちは彼女を助けるべく、直ちに行動を開始する。
イローナには4人の父親がいた。その中で本当の父親が誰かは解らなかったけれど、4人とも命を賭けて娘を取り戻そうとするくらいには愛していたのだ。そして イローナの4人の父親の職業は、CIA、スペッツナズ、BND、MI6。世界各国の秘密工作員であり特殊部隊だったのだ。
国際謀略を扱ったスパイアクション小説は他に幾らでもあるけれど、それを「誘拐された娘を奪回しようとする4人の父親」という形にしたのは他にはないと思います。原題の『THE SHADOW (影の存在)』そのままのタイトルにしないで、『イローナと四人の父親』という邦題にしたのは成功だと思う。願うなら表紙のイローナはもっと可愛い方が良い。ライトノベルじゃないんだけれどさ。やっぱ大事でしょう。
スパイアクションの王道を行く、裏切りと嘘と真実の物語。命を賭けて娘を救った父親たちの物語でした。もちろんクィネルなので萌えアクションではなく、非情なハードボイルド。男がいかに生き、命を賭けて戦い、死んでいくかという話です。
【ブダペスト】【二重スパイ】【父親】【嘘をつく理由】