付け焼き刃の覚え書き

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「捕鯨船団 女ドクター南氷洋を行く」 田村京子

2008-03-31 | 冒険小説・旅行記・秘境探検
 麻酔科の女医が北洋漁船団に参加した『北洋船団 女ドクター航海記』の続編。
 北洋からの帰還後に「北洋は凄いけれど、南氷洋はもっと凄いぜ」とか「北を見たなら南も見なくちゃ」とかなんとかあおられて、ついその気になって、あれよあれよという間に捕鯨船団に乗り組むことになります。
 荒れ狂う南氷洋で(快晴の凪の日は2日しかなかったらしい)、昼夜を問わず働き続ける男たちの健康守って7ヶ月。なにかあっても最寄りの島の病院まで緊急輸送などということはできない捕鯨船団。歯痛もあれば手首切断や末期ガンありと、医者は1人なのに押し寄せる患者は外科内科精神科に歯科と何でもありの大忙し。それでもドクターは、どんな環境でも、どんな相手でも、物怖じせずに積極的に仲間に加わっていくポジティブさと、医療に携わる者としての責任感で乗り越えていきます。
 しかし入院患者第1号はドクター自身。自己診断は急性虫垂炎! 最悪、自分で開腹してドレーンをたてることまで覚悟しますが……。

 この話、『女ドクター航海記』を読んで以来、読みたかったのですが、90年刊行の本なので在庫無し。アマゾンで中古でそろえようと思ったら、1円商品が何点もあると思ったのにクリックした途端に売り切れで、残っているのは1冊3500円のボッタクリ商店ばかり。いい加減にしろよーっ!
 さすがにそこまで出して読みたい本ではなかったので放置していたのだけれど、たまたま立ち寄ったブックオフの105円コーナーで発見。これが相場ってもんでしょ。

【捕鯨船団 女ドクター南氷洋を行く】【田村京子】【集英社文庫】【捕鯨】【赤道祭】【肩ふり】【注射器が足りない】【オーロラ】
コメント
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