付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ハルマゲドンの少女」 平井和正

2007-10-28 | その他SF(スコシフシギとかも)
 平井和正の「幻魔大戦」シリーズの枝編であり、「幻魔大戦」の主人公東丈の姉である、東三千子の視点から幻魔大戦を描いた物語。

 イラストはたまたま部屋の書庫の整理をしていて発掘したテレホンカード。
 そのうち「テレカ」といっても通じなくなるといけないので今のうちに補足しておくと、戸外や公共の場に電話が設置されている公衆電話の料金は現金かプリペイドカードで支払うのですね。そのカードがテレカで、NTTが発行する正規品の他に、個人や企業が贈答品や販促物あるいは商品としてオリジナルデザインのカードも作れるのです。
 やったことがあるけれど、500円相当のテレカの制作費がプリント代込みで1000円くらいかな。企業はアイドルやアニメキャラとかでデザインしたのを1500円とか5000円で売ったりします。

 で、このテレカ。イラストは小説と同じ泉谷あゆみですが、これが売価500円のNTT正規版。バイトしていたコンビニに入荷してきたのをその場で買いました。一時期はNTTはこんなのも出していたんですね。

【ハルマゲドン】【テレホンカード】
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「謎の円盤UFO」 APF

2007-10-28 | 破滅SF・侵略・新世界
 特撮番組で「地球を宇宙人の魔の手から守る!」……というと、日本の作品だと特撮ヒーローの仕事ですが、海外の場合は生身の地球人が地道に戦って守る話が多いですよね。『インディペンデンス・デイ』とか『V』とか『インベーダー』とか、『X-ファイル』もその手の範疇に入るのかな。一般人が侵略の秘密を知って逃げ回るというのもパターンなら、秘密組織が頑張るというのもパターン。

 後者の代表が、TV『謎の円盤UFO』における<SHADOW>。<SHADOW>は冷戦下の東西主要国のトップ会談によって極秘に結成された組織。月には核弾頭装備の迎撃用宇宙戦闘機を配備した前線基地を完成させ、世界の大洋には高々度迎撃戦闘機用の潜水母艦を配備しています。
 その地球圏を網羅した迎撃網の司令本部がイギリスの映画会社の地下深くに作られているというのが、この作品最大のポイントでしょう。一般人にも知らせず、異星人の目を欺くには、映画の製作会社が最適。巨大な資材搬入も「新作のセットです」と言い切れば、大がかりな機材の搬入も秘密主義も納得いきます。
 しかし製作がイギリスだけあって、『UFO』の展開は意外と地味です。月面基地のインターセプターや大洋上のスカイダイバーのインパクトはとても強いし、デザインも特撮も今でも一線級ですが、能力的にはリアルすぎてショボイです。最前線のインターセプターにしても、推進剤が無限に続くミサイルやビーム兵器などありはせず、ただ命中すれば威力絶大な核弾頭1発のみ! しかも真空の宇宙では爆風による追加効果など望めないので直撃しなければ意味なし。
 ストーリーも地味なサスペンスと人間ドラマが主流(『マイティジャック』もこういうのを目指していたのかな)。人間ドラマが中心といえば聞こえは良いけれど、ストレイカー司令官なんか、個人的なエピソードになるたびに家庭が崩壊していったもんなあ……。

【核】【UFO】【ムーンベース】
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「囮のテクニック~暗号編」 ダドリ・ポープ

2007-10-27 | 戦記・戦史・軍事
 さほどのマニアではないのだけれど、第二次大戦を舞台とした作品を見ていると、けっこうドイツの暗号器エニグマとかトライトンを題材にしたものが多いことに気づきます……というか、集まっちゃいました。特に最近は第二次世界大戦中に極秘扱いになった文書の非公開期限が切れ始めているので、ノンフィクション系が面白いかもしれません。
 で、暗号を巡る諜報戦といえば『暗号名エニグマ』とか『エニグマ奇襲命令』とか『暗号機エニグマへの挑戦』とか『イントレピッドと呼ばれた男』(デビット・ニーヴン主演のテレビムービー☆)とかあれこれありますが、やはりエニグマ暗号器をU-ボートごと奪取するという話が本命です。
 ちょっと前の映画『U-751』もそれをテーマにした作品でしたが、これは英国海軍の作戦を勝手にアメリカ軍の手柄話にしてしまって非難囂々だったのは自業自得。
 同じテーマで海洋冒険小説の重鎮、ダグラス・リーマンが『国王陛下のU-ボート』なんて作品を書いてますが、個人的に好きなのはダドリ・ポープの『囮のテクニック~暗号編』の方。ポープの本は至誠堂からいろんなシリーズが出ていましたが(潰れたけど)、その共通項は「説明が多く、優しく、かつ細かい」こと。B級ハードボイルドや戦記物で、よくウンチクを並べて枚数稼ぎをしているのがあるけれど、これもそう。決まり文句は「それは聞いたことがありますが、一応念のために最初から説明してください」。
 大学の先輩が「ポープって訳が読みにくくないか?」と言ってましたが、そんなことはこのシリーズでは感じませんでしたね。
 護送船団の回避運動やメリット・デメリット、暗号装置の重要性やその代表的なものまで、折に触れ読者に紹介してくれるという、初心者向けの……って、誉めてるよね。

【囮のテクニック】【暗号編】【ダドリ・ポープ】【暗号機】【潜水艦】【機密保持】
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「どくそせん」 内田弘樹&EXCEL

2007-10-27 | 戦記・戦史・軍事
 自分もまあ、かつては「男の子」でしたし、タミヤの1/35で戦車のプラモデルなんぞ作っておりましたから「独ソ戦」などは常識でした。生まれて2番目にプレイしたゲームは「スターリングラード攻防戦」でしたし。
 常識っていうのは、わざわざ確認しなくても、義務教育を終えた人間なら詳細はともかく存在は知っていて当然ということなんですが、でも常識ではなかったんですねえ。
 少なくとも妻は知らなかった。彼女にとっての第二次大戦は満州事変あたりで終わっていて、連合国と枢軸国が戦っていたことは知っていてもその中で「ドイツとソ連」という組み合わせにはピンとこなかった様子。少なくともガチで戦っていたという認識はなかったのです。
 で、「この本ってタメになるねえ」と『どくそせん』。
 確かに文章の方は、簡単な用語解説から始まり、歴史の流れに従って概要(一般的な視点では詳細)を書きつづっていて、なかなか面白く読めます。
 間に挟まるコミックの方は面白いことは面白く、コミック単独で評価するなら文句はないけれど、本編のそこかしこに挟まっている存在としては少し浮いているかな。でも、これがないとどこにも「萌え」がなくなっちゃうなあ……。

【独ソ戦】【萌え】【輪姦】【末期戦】
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「ホーンテッド・ファミリー」 草上仁

2007-10-27 | 宇宙・スペースオペラ
 草上仁という作家名とるりあ046のイラストに吊られ、『ホーンテッド・ファミリー』を購入。
 三世代6人家族の沢田家がマイホーム代わりに格安で購入した航宙船<マリー・セレステ>は、しっかり幽霊船でした……というドタバタ・ホラーSF……しまった! 昔からこの手の話は性に合わなかったんだ。梶尾真治の『占星王をぶっとばせ!』とかハインラインの『ボディの宇宙旅行』とか、一癖も二癖もある家族を乗せた宇宙船の冒険譚(特に主人公少女の1人語り)で面白いと思った試しがない……。
 草上仁は好きなんだけれど、ちょっと相性がよくありませんでした。

【ホーンテッド・ファミリー】【草上仁】【幽霊船】【家族の絆】
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「ドラッカー 20世紀を生きて」 ピーター・ドラッカー

2007-10-27 | 伝記・ノンフィクション
 2005年の11月11日に亡くなったP.F.ドラッカーは現代経営学の大家であり、20世紀を代表する思索家といわれていた人物です。大学時代の経営学では知っているのが常識という扱いでした。
 そのドラッカーが自分の生涯について日本経済新聞の『私の履歴書』で語った内容に、訳者がさまざまな注釈や本人のインタビューから聞き出したエピソードを加えたのがこの本『ドラッカー 20世紀を生きて』です。実は唯一無二の自叙伝。
 さまざまな経済学者や経営者に出会ったエピソードも十分に面白い話ですが、彼が1909年にオーストリア・ハンガリー二重帝国に生まれたことから始まる歴史的な面白さもたっぷり。ハプスブルグ帝国の外国貿易省の長官だった父親が開戦を阻止しようと奔走し徒労に終わったこと。8歳のときにフロイトと握手したこと。新聞記者になりヒトラーやゲッベルスにインタビューしたこと。1938年には処女作『経済人の終わり』を書き上げ、そこで「ナチスはユダヤ人抹殺に踏み切り、ソ連と手を組むだろう」と指摘し、タイムズにウィンストン・チャーチルが書評を書いて絶賛したこと……。
 ヤング・インディやフォレスト・ガンプみたいな人は本当にいるんだなあ。
 あっさり流されるには惜しいエピソードが満載でした。

【ドラッカー 20世紀を生きて】【私の履歴書】【ピーター・F・ドラッカー】【日本経済新聞社】【経営学】【ナチス】【ハプスブルグ帝国】
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「パーム」 伸たまき

2007-10-27 | その他フィクション
 スタートしてもう20年以上経つのが、伸たまき(獸木野生)の『パーム』。あんまり長すぎて、今でも新刊はB6版で出てるのに文庫化してるし、その文庫ですら最初の頃のは入手が難しくなってるんだから……。
 これも名言の多い作品です。

「会議って説教の腕自慢みたいなもんかと思ってたけど、要するにケンカだな」
 これは名言とは違うかな……?

 巨大シンジケートのボスの血を引く天才青年ジェームス・ブライアンを中心に、元外科医で探偵に鞍替えしたカーター、ライオンと暮らしていたアンディら、椰子のように流れ着いた人々の物語。アメリカのホームドラマのようなシチュエーションの中、刑務所の中の話が続いたかと思えば、CIAの陰謀になったり、コンゲームや環境保護の話になったりと二転三転する大河ホームコメディ。
そろそろ終わるはずなのに、連載ペースが落ちてちょっと残念。
 ただ、この話に関しては未完の大作になって結末が判らずヤキモキする心配がないので、その点は安心。そもそも第1話の「お豆の半分」が、以後の話の総集編的な内容です。さらに、もうメインキャラクターの何人かはいつどういう形で死んで、そのとき周囲の人たちがどう反応したか……まで描かれているので、あとはのんびり待つだけです。

「パーム」★★★★★

【エコロジー】【マフィア】【幽霊】【精霊】【コンゲーム】
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「ぴよぴよキングダム3~あかりの国のあかり」 木村航

2007-10-27 | その他SF(スコシフシギとかも)
「男の誇りと女の見栄はテロリズムの温床だ」
 黒い子猫、星刺されのチープの言葉。

 メルヘンチックな皮を被ってファーストコンタクトから次元を超えた認識と自我まで語り尽くそうという勢いの『ぴよぴよキングダム』。この世の外、時空のどこか、遙かなる高次元空間の無限の海と空を超えた先に、あると思えばある、ないと思えばない国で物語は展開します。

 あかりは地球人類として初めて3次元の次の段階へと進化した存在となる。だがその結果、あかりの体とチュルリラ姫が融合したあかリラと、あかりの心が実体を持った磐座あかり一世が出現して大混乱に。
 さらに海賊キャプテン・ジュリアーノが出現し、拓とチュルリラあかりをさらってしまうのだが……。


 精神世界の大冒険という、不思議の国のアリス的な展開に、このノベル本来の読者層を置いてきぼりにしそうになりながら、そこはチープという魅力的なキャラがしっかり押さえているので万事OK☆

【ぴよぴよキングダム3】【あかりの国のあかり】【木村航】【竹岡美穂】 【ツンデレ】【高次元生命体】【マンガ家】【海賊】
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「ぴよぴよキングダム2~ときのしおり」 木村航

2007-10-27 | その他SF(スコシフシギとかも)
 木村航の『ぴよぴよキングダム2~ときのしおり』を購入。
 メインキャラが絞れているだけ、じっくり書き込めてます。基本設定は、頭の上に突然宇宙から来た小鳥が住み着いてしまい、異星人同士の恋の儀式に巻き込まれ、かわいいクラスメイトと金持ち二枚目のライバルとの(二重の)三角関係に翻弄されるという話。
 宇宙人がいきなり押しかけ、それによって凡庸な主人公がいきなり世界の中心になってしまうコミックやライトノベルでお馴染みの黄金パターン。今回はこの恋の儀式に異議申し立てがあったと銀河系から査察官が来る話。
 やろうと思えば、いくらでも『天地無用!』や『うる星やつら』みたいに美少女いっぱいのポップなコメディにできるのに、それをしないで過去・現在・未来の無限の選択肢に翻弄される高次元生命体の意識の話にしてしまうわけで……個人的には嬉しいけれど、営業的にはどうなんでしょう?
 そしてあいかわらず暗い部分は暗いものとして描く木村節は全開。打算とか嫉妬とか、当然あるだろう人間の内面もきちんと書くところも、好きずきの分かれるところかも。

【ぴよぴよキングダム2】【ときのしおり】【木村航】【竹岡美穂】【婚姻】【次元接続】
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「ぴよぴよキングダム」 木村航

2007-10-27 | その他SF(スコシフシギとかも)
「恋とは常に不確かなものだ。相手の心を知ったとき、恋は終わり、愛か絶望が始まる」

 ある日、ある朝目を覚ますと、森山拓の頭の上に1羽のヒヨコが住み着いていた。
 ヒヨコの正体は、高次元生命体ピッチパッチのピックル。拓の頭を領土として宣言し、伝統にのっとってこの未開の惑星・地球で恋をするのだという。
 そのお相手は、同じくピッチパッチのチュルリラ姫。そして姫もまた拓のクラスメート・磐座あかりの頭上を領地として宣言していた。さらにピックルの恋のライバル『ブラ麿』も大富豪の御曹司と融合し、恋の行方は混沌とするばかりで、世界各国はただ息を潜めてこのロイヤルウェディングの成り行きを見守っている……はいいけれど、領地にされた高校生は災難だよな~。


 ヒヨコを頭に載せた高校生の男女3人の恋のかけひきのお話で、中盤以後、愛想が悪くて乱暴なヒロイン、磐座あかりが積極的に動き出してから一気に面白くなりました。ほんわかほのぼのした物語に、ぴりりと辛い現実を薬味につける木村節も健在。

【ぴよぴよキングダム】【木村航】【竹岡美穂】【高次元生命体】【ヒヨコ】【マンガ家】【ゼニ】
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「なつき☆フルスイング!~ケツバット女、笑う夏希」 樹戸英斗

2007-10-26 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
 肩の故障から高校野球への道を閉ざされた智紀は、バッティングセンターで不思議な少女なつきと出会う。それは人の心の弱みにつけ込み取り憑く夢魔との戦いの始まりだった……。

 思春期の青少年の心の闇に取り憑く魔性の存在なんてネタは掃いて捨てるほどもあるわけで、登場人物みんながそれぞれに心の闇を抱えていて、それを個人の殻にこもって殷々鬱々と自己啓発に勤しむような話ならペぺぺのぺです。
 でも。この話において取り憑いた夢魔を祓う方法はただ1つ。特殊な金属で精錬された金属バットで尻を叩くっ!

「フリル、」
「レースつき、」
「Tバァァァァァック!」

 これで湿っぽくなりそうな展開を180度逆方向にぶっ飛ばすんです。魔物と戦う手段が金属バットですよ!? 88ゲーマーは泣きながら読むしかありません。
 ちょっといい話だね。イラストもイイカンジ。キャラも立っていて、背景もそれなりに描き込んでいて、色遣いもしっかりしていて好印象。年配者が描き分けられるかどうかは未知数だけれど、それは関係ないわな。
 ごちそうさまでした。

「なつき☆フルスイング!~ケツバット女、笑う夏希」★★★★

【金属バット】【除霊】【謎の美少女】
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「ヤクザガール・ミサイルハート」 元長柾木

2007-10-26 | その他SF(スコシフシギとかも)
「恩とは、真の地獄にいた者に投げかけられる一条の光のことだ!」
 鉄砲玉な榊塚アカリの言葉。

 舞台は太平洋戦争で原爆が投下されなかった広島。異境の技術によって、怪人や超兵器がちまたにあふれている世界。
 青少年によるシンポジウム、ジュヴナイル・サミットに出席するため広島を訪れたアドルファス少年は、ヤクザに絡まれているところを地回りの少女アカリに助けられるのだが……。


 独りよがりな外人少年が自分の義務を勝手に放り出し、余計な善意を通りすがりのヤクザ少女に押しつけようとしたあげく、ヤクザの抗争に巻き込まれるという、ぼくのいちばんキライなタイプの話。
 複線張りまくって、話引きまくって、それで最後まで読ませるから、巧いはうまいんだろうなあ。

【ヤクザガール・ミサイルハート】【元長柾木】【緒方剛志】【ヤクザの抗争】【超能力】【ボーイ・ミーツ・ガール】
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「超妹大戦シスマゲドン」 古橋秀之

2007-10-26 | 超能力・超人・サイボーグ
「ふん、地球の妹をなめてもらっては困る」

 年少の女性血縁者のパワーを増幅し自由自在に操れる妹コントローラー!
 それを偶然手に入れた烏山サトルは、愛する妹ソラを操り、コントローラーを狙う謎の組織〈プリオン〉の妹使い、ネコミミ妹・獅子神エリカやドリル妹・堀チエミらと戦う中で着々と実力を身につけていった。そして南海の孤島で開催される最強妹決定戦、S-1グランプリへと挑み、中華代表・超梁山操る108騎の妹武者軍団や蠱惑の舞踏王イーシャ・ダルシェマらと戦うことになるのだが、その行く先に待っているものは……!?


 なんかわけのわからんモノをカッコ良く描かせればピカイチの古橋秀之による、妹フェチよ永遠なれ!というか、どこまでいくんだ、こいつら……という大作(かなあ?)。バカカードのように単語と単語をあり得ない組み合わせで結合して予想外のビジュアルをつきつける勢いは健在。全2巻だけれど、まとめて一気読みがお薦め。
 さすが古橋秀之というべきか、やっぱりホラ話は行くトコまで行くから面白いという見本ですね。『ブラックロッド』でも「勇壮なマーチ調にアレンジされた般若心経」とか機甲羅漢に燃えましたねえ。妹をコントローラーで操って戦わせるというバカネタをひたすら突き詰めて、それを無理矢理大ネタに持って行き、最後は石川賢版の真ゲッターロボみたいになってしまうんだけどもさ……。

【超妹大戦シスマゲドン】【古橋秀之】【妹】【バトル】【銀河大戦】【クトゥルフ】
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「警部マクロード」 NBC

2007-10-26 | ミステリー・推理小説
 『刑事コロンボ』と同じくNBCのミステリームービーの1本だったのが『警部マクロード』で、『刑事コロンボ』の後番組で放映されました。この頃はゴールデンタイムをアメリカ製警察・探偵ドラマが占め、nonnoで海外ドラマの特集が組まれたくらい。
 『警部マクロード』も好きでしたね。『刑事コロンボ』と正反対のカラッとしたアクション・ドラマ。ニューメキシコ州から研修でやってきた保安官が、都会のスマートなやり方など知ったことかと西部劇さながらに45口径銃を振り回してニューヨークの悪漢と対決する話。牛泥棒、駅馬車強盗、列車強盗、銀行襲撃、コンボイの暴走、投げ縄、アラモ砦、騎馬警官……。
 主人公のマクロード警部を演じるのは今は亡き『激突!』のデニス・ウィーバーで、吹き替えは宍戸錠のはまり役。彼の暴走に頭を抱えるニューヨーク市警のクリフォード刑事部長の声は、横溝正史アワーや『釣りバカ日誌』でもお馴染み加藤武。この2人に、マクロードに引きずられてトラブルに巻き込まれるブロードハースト巡査部長の3人を軸に毎回の物語が進むのですけれど、丸顔にメガネのフォーク歌手ジョン・デンバーが頭の切れる保安官助手で登場する『コロラド大追跡』、市警本部が砦と化して大攻防戦が繰り広げられる市警本部三部作の『市警本部大攻防戦』がベスト・エピソードかな。『俺がハマーだ!』にも似たようなエピソードがありますね。あんな感じ……というか、あれの原点。
 単にふざけた大騒ぎだけじゃあ、面白くなりません。あくまでもみんなが真面目に収拾をつけよう、つけようとするほど裏目に出てドツボにはまり、気がつけばマクロード流の西部劇の真っ直中に放り込まれる都会の真面目警官たち……という構図が面白いのです。
 『刑事コロンボ』もDVDで出ていることだし、こちらも日本語版が出ないかなあ……。

「警部マクロード」★★★★★

【カウボーイ】【ニューヨーク】【テンガロンハット】【我が道を行く】
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「ヴァンパイアはご機嫌ななめ」  メアリジャニス・デヴィッドスン

2007-10-26 | ホラー・伝奇・妖怪小説
 不運続きのベッツィは、その日で30歳になる長身でブロンドの元モデル。寝坊して遅刻して、リストラで解雇を言いわたされあげく交通事故にあって死亡。ところがさらに不運なことには棺の中で目が覚めてしまったのだ。
 ナイフで刺されても、川に飛び込んでも死ねない身体になってしまったベッツィだけれど、教会に行っても、牧師に十字架を渡されても、謎の男たちに聖水を振りかけられても平気。開き直ったベッツィは、とりあえず自分の大事な靴を持ち去った義母の家に乗り込むのだが、そこで親友と再会し……。


 不死の身体になった上に人の血も吸いたくなるので、どうやらヴァンパイアになってしまったらしいのだけれど、ぜんぜん思い当たる節がない。そんな彼女と彼女こそが伝説の吸血鬼の女王だと自分の支配下に組み込もうとするヴァンパイアのグループ抗争を軸に、頭脳も財も兼ね備えた親友やら一本ネジの外れた小児科医とかが入り乱れての大騒ぎ……なんだけれど、ベッツィの一人称語りが非常に癇に障るんですね。
 話は面白いし、登場人物は個性的なんだけれど、主人公の考え方/しゃべり方が30歳のエグゼクティブ・アシスタントっぽくない。「やっだー、キモーい」「ゲーロゲロ」……。いや、30歳だって中身がそう簡単に20代と変わるわけはないんだけれど、ティーンエイジャーのバフィーならなんとか許せるぞってレベル。訳が悪いのかもしれないけれど、頭が悪そうに見えるなあ、確かにこんな女が部下にいたら解雇もしたくなる……。
 原文はどうあれ、もうちょっと小粋に訳して欲しかったね。
 内容的には「読むコミック」? 訳語の選択さえ気にならなかったら、軽く楽しめるラブホラーコメディ。

【ヴァンパイアはご機嫌ななめ】【メアリジャニス・デヴィッドスン】【ひろき真冬】【吸血鬼】【女王】【靴】【ブレード】【やらしいこと】【死者の書】【モンティ・パイソン】
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