昭和50年8月29日 金曜日 晴れ
吉備津神社6:38出発 国分寺 清音駅 倉敷文化センター 玉島 笠岡 福山 尾道割烹旅館さち幸(尾道ロープウェイのりば前 泊地)
土産物屋の大女将にお礼を言って出発だ。どーも気分がすぐれない・・頭が痛い。尾道に差し掛かって・・偶然だろうな旅館の案内があったので行ってみた。玄関先で声を掛けると大女将が出てきて「〜〜ちゃんのお友達?」孫の友人と勘違いされたようだ。「いえ、違います。少々気分がすぐれず頭が痛いので泊めて頂けないでしょうか」大女将は大きな声で仲居さんを呼んだ。仲居さんは合点だと言わんばかりに部屋を作りに行った。すぐさま戻ってきて部屋に案内された。布団がひかれてあったのですぐ着替えて布団に潜り込んだ。眠りに着いたのは布団に潜り込むや否やあっという間だったようだ。
それから暫くたったのだろうが、物音がするので目が覚めた。よく眠った。先ほどの仲居さんが来ていた。皿に山盛りにされたカレーライスとよく冷えた大きな巨峰を持ってきてくれていた。「大女将が食べなさいと言ってましたよ」有難いことではないか。ふと見ると着替えが無い。仲居さんに聞いてみると「大女将が洗濯してましたよ」心遣いが心にしみた。
気分もよくなり洗い立てのジーパンに着替えて千光寺公園散策にと決め込んだ。
それから何十年経ったかな、家族で尾道に遊びに行くのでここに泊ろうと電話を入れると・・・こうこうこうでお世話になったのですがと・・お孫さんかな「旅館はもうやってないんですよ。祖母は〜に亡くなりました」涙が出て来たな。