昭和50年8月30日 土曜日 晴れ
尾道9:10出発 瀬戸田フェリー 瀬戸田耕三寺 三原 竹原 広 音戸(泊地)
尾道の旅館の大女将に丁寧にお礼と別れの挨拶をし、呉方面へと向かう。途中、生口島に渡り瀬戸田耕三寺へ行く。三原上陸。泊地音戸大橋である。さてさて、ここで奇妙なことに出くわすのだ。さて寝るかと寝袋に入ってうとうとしかけた時だった。下の方からバイクの爆音とそれを追いかけるようにしてパトカーのサイレンだ。暴走族が追われているのである。つい暴走族が下まで来た。エンジン音が消えたからそれで判った。バイクを捨てこちらに向かって走って来る。どたどたと足音が聞こえる。うわー!こりゃやばいと思って空気入れを抱いて狸寝入りを決め込んだ。もう目の前まで来ているようだ。すると足音が止まりリーダー格の男の声がした。「おい、自転車のやつが寝ているぞ。静かに行け」その声を聞いたとたん我輩はもう夢の中だった。警察も追っては来なかったようだぞ。我々世代は何かにつけわきまえていたのかもしれん。