読者諸氏にお送りする久しぶりの戸山原古墳である。この一帯を古墳公園にするほどの整備がなされているのではないかということを小耳に挟んだのでそそくさと出かけてきたのである。綺麗に整美されていることに驚かされたと言っていい。
しかし、なぜかしらここにくるとホッとする。亡くなった伯母さんの一言が思い出される「あんた人の墓に行って何が楽しいのかね」
白い。オーバーだ。申し訳ない。
石室道床に溝がある。築造時のものなのか、それとも最近のものなのか判別しかねる。梱石があったであろう痕跡が見えることからすると最近のもののようか。
御神木に足るのではなかろうという位の楠が迎えてくれる。この楠は4〜500年位しか経ってなかろう。ある出来事は今から1800年前でなければならないからな。
田川地区での数少ない古墳である。近所には猫迫古墳もある。ほんとにご近所、隣組だ。田川地区で有名なのは夏吉、位登だろうな。しかし、セスドノが一番人と接している古墳なのである。住宅街の中で公園化され、ちょっとした遊具もある。公園化されているからといってどこかの古墳とは違って「悪戯」という言葉と全く縁がないと言っていい。
これ以上近寄ることが出来なかった。ここから見える範囲では丁寧な造りであることは判る。この一帯はこうした横穴墓が特に集中していた。そう、ご多分に漏れず破壊に会いこのような取り扱いになってしまっている。残念だ。
この地域に四基の円墳があるということだけが頭に入っているが何処にあるのかは判らない。案内もない。それでも確実に三基目を確認した。残念ながら石室はない。