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本シリーズも、いよいよ最終盤。いよいよWWⅡのところまで来た。
最近、中国、韓国の行動により、右よりの発言が力を得ているが、本書は、その方々が非難するであろう自虐史観から書かれた本かもしれない。
ただ、是非その方々にも、読んでおいてもらいたい真実に近い内容が書かれているように思う。
この悲劇は、やはり、日本人の、中国人、韓国人に対する蔑視がベースにあったといわざるを得ないように思う。私が、小さいころ、韓国の人を蔑視する風潮が、まだ残っていたように思う。
それが、侵略を生み、終戦後の彼らに対する配慮のない諸施策が、今の三国間の関係に尾を引いていると言わざるを得ないのではないか。そして、それが、今の我々に跳ね返ってきている。
国益は大切だが、過去に他国の国益に対して何をして、その後、どういう対応をしてきたかという認識も必要だ。
日本は、WWⅡの終盤、大空襲や、原爆投下によって、多大な民間人の被害を受けた。これは、今のルールで言えば、米国のやりすぎなのだが、このような攻撃は、日本軍の重慶爆撃が最初だという。
日本国の無謀な戦争により、日本の軍人、民家人に対し、いかなる悲劇を産んだか。もちろん他国にも。そして、戦後、どういう処理をしたのか。
二度とこんな悲劇を起こさないために、何を国家としてすべきかという視点が大事であることを、今さらながら、考えさせられた。