かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

建築から見た日本古代史

2017年05月13日 | Culture・Arts
今日は、ゴルフで、実際函南まで行ったのだが、あえなく中止。
午前いっぱい潰れたが、午後は雑務に集中できた?



武澤さんの久しぶりの本が出た。
ほとんど武澤さんの本は読んでいるのだが、本書は、その集大成的な本。
そういった意味で読み応えはあったが、評価はなかなか難しい。

古代史と、当時の都、建築、古墳等を結びつけながら、真実を見つけ出そうという試みだが、流石に、当時の都、建築、古墳の資料は、まだまだ不足しているので、武澤さんの得意分野の活かせる部分は、限られ、結局、当時の文献が主にならざるを得ない。

その中でも、この手法から編み出した結論は、天武、持統の、パワーと功績だ。
文書からの分析のみならず、遷都のプランと経過、古墳の形態、伊勢神宮の歴史等比較していくと、その日本創世記の功績は、明らかで、今の天皇制につながる基礎は、この時期にできたとして間違いない。
特に、持統は、天智の兄だったかもしれない天武の革命!をコントロールし、日本書紀により、自分がアマテラス的存在になり、孫への権力引き継ぎを果たした。
唐、新羅の女帝をクローズアップした本の紹介はしたが、当時の規模は小さいと言えど、当時の日本で、それを実践したのが持統であったのかという印象を持つ。

大陸(特に韓国)の寺院と、日本の寺院との比較も興味深い。
さらに、考古学的発見を積み重ね、文献との突合が進めば、新たな定説が生まれていくのだろう。

そう言えば、今月の文藝春秋に、全く同じこと言ってる記事があった。
こちらは、実際の発掘に当たった考古学者の記事で、どうしても、説得力が高くなる。

古代史ファンは、必読の書になったのではないか。
コメント
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