今日は、通常勤務。
帰りに銀座マツヤでやっている銀座名匠市に行ってみた。
初めてだったが、素晴らしい。
日本の伝統工芸品が、ずらりと並んでいる。
訪れる人も多い。
外のブランドショップは、外国人ばかりだが、ここは、ほとんどが日本人。
日本の伝統工芸への関心の高さが感じられて嬉しい。
目の保養になること間違いなし!
鳴子の早坂さんの可愛いらしいえじこをゲット。
ちょっとお話ししたが、私が知っている工人の孫の世代になっているが、継いでいる人は少ないとのこと。
私も、前いつ行ったか思い出せないぐらい。
時間ができたら、是非訪れたい。
本書は、昨年11月に出たばかり。
ヒッタイトは、何となく聞いたことがあるがという程度で、あとは、鉄を最初に使い始めたようなイメージだったが、本書を読むとその理由もわかる。
つい100年ぐらいまでほとんと謎の国だった。
そもそもその場所もはっきりしていなかったが、その後の考古学的調査により、トルコの東方が発祥(アナトリアのハットゥシャ)であることがわかってきた。
それまでは、シリアの方が有力視されていたそうだ。
なぜ歴史に埋もれてしまったかというと、文字をあまり残しておらず、その文字(ルウィ語)の解読もあまり進まなかったことが大きい。
形状は、楔形文字だが、既に解読された言語とは違っていた。
やっと解読が進み、朧気ながら姿が見えてきたというところ。
一方、エジプトには、記録が残されており、先日行ったエジプトでは、ラムセス2世がヒッタイトと戦っていたレリーフが残されている。
ツタンカーメンの墓に残されていた戦車なども、当時の様子を知るための貴重なもの。
それほど、残された記録は少ない。
食べ物は、麦類中心だったらしいが、何を着ていたかも判然としないのだという。
ビール、ワインなども飲まれており、ヒッタイトのワインの言葉は、ヨーロッパの語源と一致する。
ビールは、日持ちがしないもので、沈殿物が含まれており、ストローのようなもので飲んだという。
今のようなビールになったのは、チェコのプルゼニ(プリスナービール)であることは、昨年チェコに行った時に知った。
ピラミッドの記録を残したギリシャの歴史家ヘロドトスも、ヒッタイトの事は記しておらず、紀元前5世紀頃には忘れられていたことがわかる。
旧約聖書にそれらしき記載はあるものの、確定はできないという。
研究が一番進んでいたのがドイツだそうで、私も、ベルリン博物館でお宝を見ていた。
ただ、現在は、トルコ人による研究・発掘が優先されているという。
お宝も一部ドイツからトルコに返却されたのだそうだ。
ヒッタイトが人類最初に鉄を使い始めたというのは、今は、否定されており、隕鉄を原料とした鉄を使用していたに過ぎない。
鋳鉄を最初に使ったというのは、誤った説とされているらしい。
紀元前12世紀頃、海の民により滅亡したと記録されているが、本書では、その海の民が何なのか不明としている。
たまたま先日のNHKの番組で、海の民が取り上げられており、その番組によれば、当時、地中海を挟んで栄えていたエジプト文明、ミケーネ文明(ギリシャ)、ヒッタイトが有力だったが、干ばつが続き、国力が低下。
そして、それらの国を出た混合民族が、海賊化し、略奪を繰り返したという内容だった。
当時の気候の分析、海の民の骨のDNA分析からの推論だ。
古代史の面白さを味合わせてくれる1冊だった。