リスペクトコラムです。
久しぶりの栃木さんの記事です。今季J2に復帰された同期クラブですが、今日の試合では地元岡山が勝たせてもらいました。でも、いいサッカーで強かったですよ。途中、負けるかもと思って観ていました。栃木さんもJ3に降格した頃から、フロントさんも様変わりしたようですね。最近、SNSにやたら「えとみほ」さんという女性フロントさん(江藤氏)が登場するようになりました。ツイッターをフォローすると、毎日様々な情報が出てくるようになりました。
そんな江藤氏と、これまた最近ご活躍の鳥取さんの高島特命部長の対談コラムがありましたので、紹介させていただきます。鳥取さんはまた後日。コラムでは、Jリーグクラブのスタッフはやりがいはあっても、人材不足、低賃金、長時間労働と厳しいだそうで、そんなJクラブの経営状況を打破しようと、外部出身者を招く動きが活発になっており、村井チェアマンを象徴に今回の2人も、IT業界という異業種出身の視点から、地方サッカークラブの活性化に取り組んでいるとしています。
長い引用紹介ですが、途中ところどころに当ブログとして、コメントを挟ませていただきました。
【異業種からの転身で気づいた 「Jクラブ経営」の危うさ (前編)】
〔Jクラブへ転職したきっかけ〕
「きっかけは、年明けにたまたま、テレビ東京の『ワールドビジネスサテライト』に栃木SCの橋本社長が出ていたのを見たことです。元々はいちサポーターとしてJリーグを観戦していたのですが、それから徐々にJクラブの運営に興味がでてきて。2月には別のサッカークラブの執行役員の選考を受けて、最後の数名まで残りました。そこで情報収集をするうちに、Jリーグの問題点、どこを目指しているかを知って。そして、『お役に立てるかもしれない』という手応えを掴めたんです。」
「栃木SCは、『うちはデジタルが全般的に弱い』と社長が認識しているので、広告代理店だった経験と知見がお役に立てるかなと。また高島さんと似ていますが、Jクラブ全てに言えることとして、新しい収益源の獲得が必要だと感じました。これまで会社や新規事業を立ち上げた経験から、その課題にも挑戦してみたいと思っています。」
noteを拝見すると、江藤さんは富山のご出身ですが、千葉サポだったようですね。千葉ではない理由は「趣味と仕事では視点が違う」との事ですが、共感できます。当ブログの価値観と同じですね。趣味と仕事が一緒になると、趣味感が消えるとかいい話を聞かないので。「ダメなところも含めてすべて受け入れる」というところも全く同じ。当ブログが辛口な理由です。企業チームではなく市民クラブだったからという理由もいいですね。
あと、応募方法は何と毎日テレビCMを目にするあの「Indeed」だったようですね。無茶苦茶意外な展開の印象。栃木の橋本社長に感化された感が強いですね。橋本社長の社長就任はJ3降格直後だとか。また調べてみます。
〔サッカークラブという新たな環境で働いてみて、驚きや発見〕
「これまでは利益を上げれば褒められたのに、サッカーは勝利がともわないとダメ。栃木SCが試合に負けて、『えとみほのせいだ!』と言われることもありましたが、フロントがうまくいっていてもチームが勝たないと意味がないという点は、とても難しいところです。」
「予算が20%以上も削られたら、普通の会社ではリストラが起きますからね。一般企業に置き換えて考えると、ありえない状況です。その中でもチームは勝たないといけないし、負けると経営状況に直結する。難しい仕事だと改めて感じています。」
「Jクラブの収入源は『3本柱』に支えられています。ただ上述の通り、スポンサー、チケット、グッズの収入は全てチームの結果とほぼ連動するものなので、これらの収入源だけを見ているだけでは安定しません。試合の勝ち負け、リーグの昇格降格に依存する収入源しかないって、企業としてすごく不安定ですよね。勝ち負けはコントロールできないし、チケット収入は天候に左右されます。雨が多いだけで、入場者は2〜3割減ってしまう。アンコントローラブルな面が多く、そこに頼りきれないんです。」
そうですね。当ブログでも経営数値がいくら良くても、あまり評価していません。むしろ「商業主義」としてネガティブに書いてきました。そういう面では川崎さんや山雅さんは素晴らしいクラブだと思っています。どれだけ地域に根付くか、馴染まれているかだと思います。そういう面では成績も関係ないと思っています。100年続くクラブかどうかという目線で見ているので。成績もただやみくもに補強して強くなるよりも、ホームタウンの全ての力を注力し、みんなで強く強くなるべきかと。
〔栃木SCの新規事業について〕
「うちは新規事業を始める前に、まずは興行面を改善していこうと思っています。栃木がいままでできてなかったのは、マーケティング。来場者に関するデータをとっていなかったので、性別や年代など詳しい情報がわかりませんでした。Jリーグ全体でデータを活用していく流れが出てきているので、栃木でも徹底したいですね。」
Jリーグうんぬんは、村井チェアマンの功績だと思っています。そういえば、新しく就任されや専務理事さんはお元気にされているのでしょうか。とんと情報が入らなくなりました。海外ばかり行って、ほとんど日本にいないのかな。「地域に根付く」という事をしっかり学んで欲しいものです。
〔クラブ運営に役立つIT業界の知見〕
「(IT業界の当たり前が通用しない)クラブ運営は確かに大変ですが、全く不可能なことばかりではない気がします。」
「『とにかくやってみよう』という感覚は、Jクラブ運営でも大切だと思います。私も高島さんも、スタートアップで働いた経験がありますが、ITの中でもスタートアップ業界は、『これ無理じゃない?』という状況をどうにか覆すのに快感を感じる人の集まりなんじゃないかな(笑)。いまの状態は、まさに『どうにかしてやる』って感じです。」
「ただ優秀な人がクラブ運営に加わるだけで変わるなら、とっくに問題は解決しています。すでに優秀な人はたくさんいるはずなのにそうなっていないのは、普通の感性の人では解決できない問題なんだろうなと。」
〔今後取り組もうとしていること〕
「取り組みたいことは大きく2つ。1つは、スタッフやサポーターに成功体験を積ませること。栃木県民もけっこう自虐的なんです。関東の中にいると、地味な県だと思いこんでいるのかもしれなくて。転職を機に栃木に軸足を置いた私からみたら、すごく素敵な場所なので、もっと誇っていいのにと思うんです。だから、県民が栃木SCを自慢したくなるように、地方や全国に発信される機会をどんどん作って、成功体験を積んでほしいですね。それもクラブスタッフだけでなく、サポーターにも。もう1つはリーグ全体に対してです。サッカー界に飛び込んでみると、女性の幹部が圧倒的に少ない。」
「社長は全員男性ですし、わたしは部長を任されていますが、部長クラスの女性もまだ見たことがない。完全な男社会です。これが、Jリーグの集客やマーケティングに影響している気がしていて。」
「いま現場には女性スタッフがたくさんいるので、まずは彼女たちが結婚や出産を経ても働き続けられる職場になるといいなと思っています。私のようなちょっと変わったキャリアの女性が活躍することで、多様な価値観の人たちがJリーグに興味を持って、地域のクラブを盛り上げていってくれればと思っています。」
栃木県民が自虐的とありますが、岡山県民もそうなのかもしれません。どうせうちは田舎だからだからと。どこかで見た「大都会岡山」というネーミングが象徴しているかな。そうですか、Jリーグはまだまだ男尊女卑的ですか。社員レベルは女性が多くても、経営者レベルはそうなんですね。まぁ日本のビジネス界そのものがそうなのかもしれませんが。女性目線での商業活動は、ずっと常識なので早く女性経営者が増えたらいいですね。
異業種出身の視点からJクラブがどう変わっていくのは楽しみです。江藤さんのツイッターのフォロー後はとにかく、「えとみほさんがいいねしました」という情報にあふれています。面白く見させていただいています。江藤さんの話題をまた紹介させていただきたいと思っています。シーズン前は、栃木さんはJ3降格候補筆頭みたいなイメージがありましたが、頑張っていますね。結果的に岡山と近い順位で終えるのではないかと個人的に予想しています。
フォーブスジャパン該当記事②:https://forbesjapan.com/articles/detail/21769
〃 ①:https://forbesjapan.com/articles/detail/21770
えとみほ公式ツイッター:https://twitter.com/etomiho
J2栃木関連⑯:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20171215
〃 ⑮:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20151205
〃 ⑭:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140424
〃 ⑬:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140424
〃 ⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131219
〃 ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130111
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