リスペクト(事例紹介)コラムです。
当ブログで「カリスマの存在」カテゴリで取り上げるカリスマクラブについてです。日本代表の主要選手がいるわけでなく、J1の経験がほどんどない若い指揮官、元J2の「無名選手」ばかりの若いチームが、次々とJ1の強豪をなぎ倒していき、今や単独首位です。「なぜ強いのか?」と聞かれると、「アカデミー力」と答えてきましたが、個人的にもそれ以上の要因がわかっていない。どうして今年の某黄色いチームは強いのか、そう思う中で2つコラムを見つけました。まずは8連勝の頃の話。開幕当初は15位とかに低迷していました。そこからどう蘇生したのかです。以下、抜粋して紹介。
【破竹のリーグ8連勝。柏レイソル、絶好調の要因とは?:J論】
〔分岐点は第3節・川崎戦での敗戦〕
第3節川崎戦まではJ1柏は守備崩壊で危機的状況。ゾーンで見過ぎて、相手に前でボールを触らせれば良いという守備に固執。誰かが人に行くという強さが改善されず。ボールホルダーに対して自由を与えないこと、それがプレスだと栗澤選手のコメント。
今季、ブラジル人トライアングルができたので引き気味に守備陣形をセットし、奪ったボールを素早く攻撃へ転じることで、FW3人の破壊力を生す狙いがあったが、この守備戦術が機能せず、序盤は苦戦。この川崎戦の敗戦が一つのターニングポイント。
「自分たちから守備のアクションを起こしたい」という選手側から挙がった声に下平監督は守備の仕方を変更。それまでの自陣にリトリートした"待ち構える守備"から、前線からアグレッシブにプレスを仕掛けて"奪いにいく守備"へと切り替え。それで公式戦の連敗はストップ。
〔"苦肉の策"が上昇気流に乗る契機に〕
ビルドアップの飛躍的な改善も復調の要因。昨季までパスの供給源だった選手の移籍で開幕当初はパスがスムーズに機能していなかったが、手塚選手がボランチの一角に定着すると、チームとして得意とする縦と横幅を使ったスムーズなビルドアップが復活。それらに加えて、最終的な決め手が下平監督の"苦肉の策"とも呼べる采配。
D・オリヴェイラ選手の負傷欠場に伴い、クリスティアーノ選手と中川選手で2トップを形成。2選手はハイプレスをかけ続け、攻撃でも相手DFの背後やサイドのスペースへ流れて起点を作る。更に中盤左サイドに入った大津選手も献身的に守備をこなしたことで、チーム全体の守備が安定感を増し、「良い守備が良い攻撃へつながる」というサイクルを生み出す。
もちろん、ビッグセーブを連発したGK中村選手の力も大きいが、フィールドプレーヤーが90分間サボらずに走り、プレスをかけ続け、球際でも戦う仲間たちのプレーに中村のほうが引っ張られている面もあるとか。この8連勝中、喫した失点はわずかに4、完封は5試合。開幕3試合での6失点を喫した面影は無し。連勝をしても自分たちを見失わない。この先も、地に足をつけて柏は進んでいくと締めくくっています。
J論該当記事:http://j-ron.jp/jron20170616.php
これが現在のハイプレスが高まった背景ですね。選手の自主的な提案や、下平監督の苦肉の采配も結果に結びついた訳ですね。何と言っても90分間プレスを掛け続けるというのが大きい。90分間のハイプレスというのはどのクラブも理想とするところですが、これがなかなかできない。日本代表も。有名選手が少ないJ1柏でなぜできるのか、そこがミソですね。そして、その後の戦い方です。以下、抜粋して紹介。
【柏・Dオリベイラの背中に見た確信。サイドからの撮影で得た「ゴールが決まる」感覚:フットボールチャンネル】
第6節の清水戦以降負けなしで、現在首位に立つ。第6節までに4敗してスタートダッシュできなかったが、しっかりと勝ち点を獲得。多くの勝利で1点差ゲームをものにし、前節札幌戦でも1点差で勝利して11勝目。得失点差は+10。粘り強い試合を展開。まもなく折り返しを迎えるため、理想のサッカーをできるのは上位陣のみ。ここから現実サッカー(=勝ち点を取るサッカー)に転じるチームが増えてくるはず。J1柏は理想のサッカーで勝ち点を重ね、大谷主将など育成組織出身が多く、学んできたサッカーを体現。
前節札幌戦でも先発の11人中、8人が育成組織出身。そこに、味の濃い伊東、クリスティアーノ両選手がいいスパイスに。相手を崩すときは「三角形を形成して突破する」とよく言われるが、J1柏の場合は四角形を作って相手を崩す。右サイドは小池、大谷、中川、伊東。左サイドは輪湖、手塚、武富、クリスティアーノらの選手達。両サイドで四角形を作って、前線はクロスの動き、後ろは外か中の選択で多彩な攻撃を見せ、両サイドとも攻撃のスイッチを入れるのはサイドバックの選手。
攻撃が手詰まりになればCBの中谷、中山両選手まで下げて、サイドチェンジ。前節にバランスの取れた攻撃を前半から何度も見せたが、J1札幌の3バックがしっかり中を固めて、GKと一緒に柏の攻撃を跳ね返す。
外からのクロスを多用していた前半だったが、42分に中央から攻め込み、武富選手がうまく3バックの間へ抜け出してPKを獲得。クリスティアーノ選手が決めて先制。 失点後、下平監督から「裏を狙え」と指示を受けたD・オリヴェイラ選手投入。柏は最後の場面でも四角形から相手を崩す。単純な話だが、3人よりも4人のほうが攻撃の選択肢が多い。甲府戦から1試合で引いた相手を攻略できた柏。シーズン前の目標をACL出場から優勝へと変更。目標を遂行するために取りこぼしない強さを見せたと締めくくっています。
フットボールチャンネル該当記事:https://www.footballchannel.jp/2017/06/27/post219070/
確かに「三角形」とはよく聞いていた言葉でしたが、某黄色いチームは四角形なのですね。その辺りの戦術が首位の戦い方なのか。下平監督は少し前に目標を勝ち点60から70に上方修正し、優勝を目指す事になりました。何でも60にしていて、折り返し点の手前で31に達したためで。70にすると引き分けではダメ、勝たないといけないと選手が自覚するためとか。
試合結果も素晴らしいですが、試合後の勝利のダンスも素晴らしいです。みゃ長さんの選手とのやり取りも面白いが、ゴル裏サポーターと選手との距離感の近さも素晴らしい。あと、レイくんカメラも臨場感があって、毎試合楽しみにして観ます。さて、いよいよ次節は鹿島戦。正直今まで相性は良くない。現在の天王山と言われ、会場の日立台は完売とか。鹿島さんに勝てば、これで勝てないチームは一応無くなり、J1優勝がかなり近づいてきます。さて、どうなるか。
日立台柏熱ch・札幌戦動画:https://www.youtube.com/watch?v=1OXwn8aGTwY
レイくんカメラ・札幌戦動画:https://www.youtube.com/watch?v=seQtlnHBtqM
みゃ長さんブログ(柏市役所)札幌戦:http://www.city.kashiwa.lg.jp/fanfun/bloghakunchu/bloghakunchu5/index.html#2017/06/29