CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【映画】仕掛人・藤枝梅安 弐

2023-05-04 21:01:22 | ドラマ映画テレビ感想
さて、ようやく見ることができました
前作がかなり面白かったので、すぐにでも見たいと思っていた
映画・仕掛人・藤枝梅安続編
配給側に思惑があったのかわからんが、
近所で朝早くの放映ばっかりで、勤め人が会社終わってから見に行く時間に
まったくやってなくて、年寄りしか見ないだろうなどと
メインターゲットから外された感じがしてならなかったんだが、
なんとか休日早朝やってる映画館で見られたのでありました
それにしても、朝から映画見る人って、結構いるんだなと
驚いたのであるが余談

京都篇ということで、白子屋との因縁も描きつつ、
彦さんの仇と、梅安さんを仇とするものという入り組んだ内容ながら、
わかりやすく消化されていて、見ていて楽しかったのでありました
仕掛け人梅安としては100点満点なんだが、
この物語の設定上、小杉さんが出てこないと、時代劇お約束の大立ち回りが、
ばっさばっさの殺陣が、主人公陣営でできないというのが残念だなと
最終対決を見ていて思ったのでありました
梅安さんとしては、ああいう戦い方しかできないんだから、そりゃそうなんだが
時代劇としては、なんだろう、もうちょっと見たいシーンがあるなと
悪いわけじゃないというか、むしろ、期待の仕方を間違えてしまっているんだが
なんとも考えさせられたのである
そういう層向けに、敵方の殺陣を大盤振る舞いしていたので
まぁそれはそれでよかったんだが、
若い俳優さんの二刀剣術がなかなかかっこよかったので、もうちょっと見たかったというか
主人公サイドとやっぱり、そういう剣術での戦いが見たかったな
相手が悪い

仕掛けへの準備が、もうちょっと丁寧に描かれてもよかったかもと、
仕掛け人梅安という物語の一番の見せどころが、結構映像にしづらいんだなと
二十両の使い道とかが、もうちょっと丁寧でもよかったかと
セリフだけで片付けるには惜しいなと思ったりしたのである
そういう、殺しへの準備の丁寧さが見所だと思うんだが、
それだと、本当に地味な映像になってしまうし、仕方ないんだろうな

と、まぁ、そんなことを思ったんだが、相変わらずうまそうな飯が唐突にぶっこまれるのと、
梅安さんの死への覚悟みたいな話がすごくよかったので、
あの悲壮感と、その芝居、演技というのが色気があってたまらなかったので
なんとか続編で、小杉さんが出てくるところまでやってほしいとか思ってしまったんだが
映画のラスト、まず、エンドロールで「長谷川平蔵」のキャストがあって、
ヤベェ見逃した!とか衝撃を受けていてからのご登場に思わずにやにやしたというか、
ああ、次は梅安さんじゃなくて、鬼平の方をやるんだ
こりゃ剣客も雲切も順番待ってたらやるんだろうかと期待が高まったのでありました

白子屋との話は、結局いい感じで終わってしまっているが、
そのあとの顛末がやっぱり一等面白いと思うので、
なんとかそのあたりやってほしいなぁと願うばかりなんだが
興行がそこまで成功していたのか、わからんけども
難しいのかなぁと思ってしまうのでありました
鬼平やってくれるなら、それはそれでいいんだが
剣客か、梅安さんで小杉さんのどっちか、
ようは、殺陣が見たいと思うのでありました

【テレビ】羽生善治 52歳の格闘 〜藤井聡太との七番勝負

2023-04-21 21:12:11 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりのNHKスペシャルでの将棋話
とても楽しく見られたので、満足したというメモをおいておく

52歳という字面がやっぱりすごいなと改めて思わされるばかりなんだが、
せんだっての王将戦を追ったドキュメンタリで、
あの夢のような連戦の裏側を取材していて
大変よかったのでありました
基本的に羽生先生の感想ばっかりだったので、
藤井先生の方の話も聞きたいと思ってしまったんだが、
それはそれ、インタビューであんなに朗らかにしゃべってる羽生先生
初めて見た気がするなと思ったのでありました
過去何回かNHKスペシャルに出ておられるが、
今回のインタビューが一番ゆったりというか、よい感じで喋っておられたと感じたのである
まぁ、そのインタビューで、藤井先生がまた闘いたいと言ってた話を聞いて
本当に嬉しそうに「リップサービスじゃなくて?」って聞いている羽生さん、
あの瞬間を捉えただけで、このドキュメンタリの価値があったなと
嘆息見舞ったのでありました

実際のところは、結局二人にしかわからないところであろうけども、
羽生さんが用意していたものをぶつけてという闘いだったし、
最高に盛り上がる星の取り合いでかっこよかったと
感激していたわけだけども、
こう、ドキュメンタリでまとめられてしまうと、羽生さんが用意した作戦は限られていて
結局角換わりのハイリスクなそれに踏み込んで最終局はあっさりだったと
そんな風に見えてしまったのでありました
個人的には後手番からで振り飛車とかやってほしかったなと思ってたんだが
そういう話にはならないドキュメンタリだったので、一人やきもきしてしまったんだが
勝ちに不思議の勝ちありを地で言った内容だったような気がしたのでありましたとさ
いかん、感想が飛躍しすぎている

王将戦恒例の罰ゲームも、惜しげなく披露されていて、
羽生さんを楽しむためのドキュメンタリとして最高の出来栄えだったなと
ほれぼれとして見たのでありますが
NHKがドキュメンタリを作ってくれる棋士としては、これから藤井先生に移っていくのか、
個人的に康光先生の会長期間についてやってほしいとか思うんだが
あまりにも需要が限定的すぎるだろうかと悩みつつ
米長先生の話とかもやったわけだし、証言羽生世代みたいなのを見たいなぁとか
要望というよりも、妄想を書き散らかしておくのでありました

ともかく、羽生先生の生の声ともいえそうなインタビューが見られただけで
最高によかった番組でありました
でも、矢倉を古いとしたのは少々ひっかかるのであった
矢倉は終わってもないし、古くもない

【ドラマ】生理のおじさんとその娘

2023-04-18 21:10:00 | ドラマ映画テレビ感想
NHKでやってた特集ドラマであります
誰向けの、どういうドラマなんだという感想ではあるんだが、
結構面白かったし、なかなか楽しめたので
俺向けだったんだろうと納得しているところであります
家庭がある身分で、家族と一緒に見るにはキツいという印象だが、
あんがい、世間の家族風景ではそういうものなんだろうか
わからんけども、これを見て、じゃぁお父さんが生理のおじさんになってしまったら、
このドラマに描かれて以上の大惨劇になるなと思ったわけで、
ひっそり、ドラマがみたいという独身男性、あるいは女性が
じっと見るべきものなんだろうかと、思ったり考えたりしたのでありました

生理への理解というものについて、
昨今のジェンダーがどうしたの観点からも、もうちょっとみんな
ちゃんと勉強しましょう、世の中もそれに伴って変わりましょうというのは
わからんでもないというか、それが社会の成長というか、変化のありかたかもなぁと
思ったりした次第でありました
結局経済損失の話になってしまうと思うのだけども、
それに、言葉悪くいえば「すり替える」ためには、こういう啓蒙によって、
それがない会社はどうなんだという社会になっていけば、
必然、女性が働きやすいという本当の意味での改革になるのかもなぁと
思うのでありました
社会人を20年近くやってると、だいたい、前例というか、
すでに出来上がっているスキーム内で、新しいことをいれるというのは
デバック的な面倒さが伴うので、よっぽどよい効果がないと
やってくれないよなぁと思うのでありました
男性というものの既存利権的なものを守るというよりは、
全体的に面倒くさいというのが本音でなかろうかしら

と、まぁ、そうだとすれば、こういう試みと理解、それも、正しい理解というものによって
社会全体で、よい方向になるんだろうかしらと思ったりしたのでありました
千差万別であるというのも一つの重要な情報であるし、
それを頭ごなしにこういうものとするのが、コストパフォーマンスや組織計画にとっては
肝要な部分でもあるかもと思ったりもする、
標準化が、最適化であるという考え方にどうやって対抗して
より高いパフォーマンスを目指すか、考えさせられるばかりなのでありましたとさ

ま、そんな難しいことを考えるという話ではなく、
ただただ、原田泰造の演技が見られたという、その一点においてのみですらおつりがくると
個人的には、大変満足して見たドラマなのでありました
やっぱり好きだわ、もっと出てくれんだろうかと願うばかりである
ラップとの融合とか、もはや、コント空間ではないかという展開も、
違和感なくドラマとコントのはざまをうまく縫い合わせていたように思うし
本当、凄い役者さんになったよなと、感動してばかりいたのでありました

多分彼でなくては、このドラマをこの水準までもってこれなかったんじゃないかい
そうとすら思うほど、よい演技だったと思うのである

【ドラマ】舞いあがれ!

2023-04-13 21:10:47 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」
無事視聴完了しました
方々で、まいんちゃんが凱旋!などと言われていましたが、
正直、まいんちゃん時代知らないので、ゆるキャン、あるいは、正直不動産の子という印象だったんだが
どっちも同じ感じの演技だし、大丈夫かなと、いらぬ心配をしながら見たんだけど
凄いいいヒロインというか、もう、なんていい子なんだと
そういう印象のまま終わったのでとてもよかった

脚本家が三人体制ということだそうで、途中、大丈夫かとパイロット篇で不安になってたんだが、
あれが伏線になって、最終回につながったので、大したもんだなと驚いたのでありました
ああいった場合、大枠は誰かが考えていて、そこに至るまでを三人で書いたと
そういう話なんだろうかしら、わからんけど、まぁ、多少強引に見えなくもないが、
ほどよくつながったので、よかったかなと思うのである

全体的には、ふんわかほんわかしているし、
嫌なことがないので、実に朝みるのにふさわしいといった感じで
何一つ文句はないのでありますが、
いかにも、時代を反映しているなといっていいのか、
旦那が完全にヒモというやつじゃないかという体たらくを
舞ちゃんが、ガンガン働いて支えているというのが、
まぁ、朝ドラって、だいたいそういう話じゃんと言われたらそれまでだけど、
女性が支える家庭というのを違和感なくといっていいか、
選びとったうえで、支えてやるわいという気持ちで支えていたというか、
なんとも、頼もしい限りだったのが印象的でありました
おくびも、そんな言葉出したりしないんだけど、
そういうことを行動で示してきたというか、凄いわ舞ちゃん、嫁に来てくれ

今回の朝ドラは、基本的にみんな優しいというか、
変に癖が強い人というのが、たかしくんの担当さんくらいだったので、
最終的にちゃんと本をまた出していたようだが、
そこでの担当さんの反応が見たかったなと思ったのであります
あんな親身になってくれるやり手の編集者
なかなかいないんじゃないかと、勝手に思ってしまったんだが、
あの人の仕事の仕方、スタンスというのが好きだなと思ったのである
たかしくんは、色々な人に支えられすぎだな、
落ち着いてみると、彼がむしろ、ヒロインという立場だったのかと
思わなくもないのであった

パイロット篇の人たちが、もうちょっと出てきてもよかったなと
少々残念に思わなくもなかったけども、
それやりだすと、多分登場人物が多すぎて
大変なことになるんだろうなとも思いつつ
半年楽しめたのでよかったと〆ておくのでありました

イワクラ復活劇が、あまりにも劇的すぎるというか、
最初から、奥さんが社長していたら、こんなことにならなかったのではと
思わなくもないところもあるわけだけども、
結果論でしかない話だろうし、とりあえず、
あれだけしっかり働いて、最後は故郷に帰って、ばんばと暮らすというのは
とてもいい人生であるなとしみじみ思ったのである
かくありたいが、難しいものである

【ドラマ】超人間要塞ヒロシ戦記

2023-04-11 21:09:44 | ドラマ映画テレビ感想
NHKのよるドラ枠でした
前にRPG世界で子育てやるとかやってたやつの亜種かー
なんて思ってみてたんだが、原作があるんだそうで、
こうなってくると、前のあれも原作ありだったのか、後で調べようと思うところ
さておいて、NHKだから許されたといっていいのか、
凄い大がかりなコントみたいな印象だったんだけども、
前作のわたサバが低予算っぽかったから帳尻あってるのかなと
いらんことを考えつつ、壮大な無駄話を見たという
なんともいえぬ満足感があったのでした

正直、打ち切りエンドか?と思ってしまったんだが、
案外大団円というか、それでいいんだという受け入れられ方したのが衝撃的だった
ラブコメとしてどうなんだという体たらくだったと思うというか、
スカベリア人の熱意と、実際ヒロシ社会とのギャップが
ちょっと寒暖差ありすぎだろうと、冷めて観てしまったのがいけないところで、
こういうところは、漫画だとすごいシームレスだったのかなと思うところ
ドラマでは、そのムダにシリアスしている部分がなんか滑ってるように見えて
惜しいというか、エリックのなりふり構わない感じの熱い演技はすごいよかったなと思ったんだけど、
女性陣がどうしてもコントっぽい動きに見えてしまって、
なんだろう、これはひょっとすると舞台とかで見たら面白いというやつだったんだろうか
そんなことを考えてしまったのである

まぁ、なんだかんだ面白かったというか、
最終的にはラブコメだったんだという感じなので、それはそれとして面白かったと
十分に楽しませてもらったわけだけども、
多分、スカベリア描写に力が入りすぎてて、もっとヒロシが青春でもないけど、
日常をエンジョイしているところを見ていたら、面白かったんじゃないか、
しずかちゃんとのあれこれが、もっと身近に感じられて
その中身の右往左往が映えたんじゃないかと、考えたりしながら見たのでありました

最近のNHKは、コントに力入れ過ぎてて、ドラマと境目がなくなってきてんじゃないかと
思ったりしてしまうのである

追伸
やっぱり前の子育てのやつも原作アリだったと今更知ってショック
そうか、そうだったのか、NHK凄いの拾ってくるな

【ドラマ】大奥

2023-04-04 21:17:22 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの渾身の一作といって過言ではなかろう
実に面白い時代劇でありました
元漫画を読んでないので、ドラマがどうであったのか
そのあたりはわからないのだけども、
原作がしっかりしているからこそであろう、話の面白さに
くぎ付けとなったのでありました
そして、何よりも女優陣が誰も彼も抜群に上手くて半端ねぇと
毎回ゆるぎなく面白かったドラマでありました

正直感想まとめるのも大変というか、もうみんなよかった!
そして、続きあるんだ嬉しいなと
それで終わってもいいくらいだったんでありますけども、
なんか書いておきたいとメモを置いておく次第

家光こと堀田真由さん
初めて見た女優さんだったんだが、家光の女体化というか、女性化として完璧じゃないかと思うくらい、
儚さとも異なる繊細さ、危ういとすら思うような壊れ物感が、
見た目というではなく、所作、仕草に滲みでていて、実に素晴らしかった
キャラクタとして、役目の悲惨さによって、この大奥という悲劇の初代となった
まさに始祖としての堂々たる迫力が出ていて、最終シーンの「滅ぶまで」というあたりが
最高にかっこよくて実に素晴らしかったと思うのでありました
これはなんというか、凄いな
相手役の福士蒼汰もまたよかったんだが、彼女を引き立てるかのように、
出しゃばらない、このドラマならではの男女関係が見事に描かれていて
すげぇドラマだと、感激したのでありました
そして、このターンにおいては、斉藤由貴の怪演が図抜けてすごかったのも見所でありました
春日局の狂気といっても差し支えない迫力が、
言動と行動と両方に出て見事すぎて震えるほどだった
思うに、このドラマは、将軍と補佐の女、そして男が一人という
その繰り返しになってるわけだけども、それぞれが実によい仕事をしていたと
感動したのでありました、血塗られた母とでもいうような、
架空の時代なのに、あの時代なら仕方ないとすら思わされる悲壮と覚悟が
演技を通して伝わってくるようですごくよかったのでありました

時代降って綱吉・仲里依紗さん
こっちはすでに名女優と知っていたので安心して見ていたけども、
こちらもまた淫蕩をそういう風に見せるんだという感じが素敵で素敵で、
その裏腹ともいうような本心を、睦事を見られるということの意味を、
山本耕史に語らせるという構図が実に素晴らしくて
これもまた、男女の間というものを描いているんだが、
そこに悲劇しかないというのがまたなんとも素晴らしい
それを支えた柳沢吉保の倉科カナも、なんかあるだろうと思っていたら案の定という感じで
人間不条理じゃないが、感情の発露が際立つシナリオになってて、
ここもまた、全員の仕事が完璧に折り合って、実に見ごたえがあったと思うのであります
ただ、ドラマのためのスペシャル番組で見た、
綱吉が桂昌院を振り切って、打掛を残して前に出るシーン、
あの漫画の迫力というか、絵から伝わる情報量に対して、
ドラマはそこまでのものがなかったように見えたのは、演出の問題なのか、
漫画の方もすごい気になるなと思わされたのでありました
ああいうのを見ると、漫画ならではという見せ方があって、ドラマでそこの再現をしたかったんだが
それは漫画の妙に追いつけないということなのかもとも思わされたのである
よかったんだけどな

そして、吉宗・冨永愛さん
この人確かモデルじゃなかったっけと思ってたら、
最終シーンで現代人の恰好させていたら、そのかっこよさたるやという感じで
あれは作ったスタッフがよくわかってるよなと、見せる絵というものを女優というツールを最大限に生かして見せてくれていて
最高によかったと思ったのでありました
また、上背もあるし、線が細いがシャープで迫力をもってるのがよかった、
演技云々よりも、その風格というか、見た目で納得させる力があったなと観ていて伝わってきたのであります
この編に関しては、語るべき女優が二人で、加納久通の貫地谷しほりさんと家重・三浦透子さん
久通との話が最後に明かされるあたりは、サスペンスドラマの最終回みたいな感じもあって、
緊張感のある会話、そして感動に包まれて、これまたすげぇいいなと感激したし、
家重のどうしてもという感じ、そして、喋ることができないという演技の凄さが
あれは相当に負担のかかる演技だったろうに見事にやりきっていて感動したのでありました
思うにならないのが、体だけではなく、世の中もという悲しさと
そこに偉大な吉宗という親がいてという、シナリオの妙もあるんだが
それぞれが役割を見事にやりきった感じがして
このシリーズの〆として見事としか言いようがなかったと思うのでありました

まぁ、長々こんなこと書いてどうなるでもないんだが
すごく感動したし、秋が楽しみでならないので
メモを置いておくのである

【映画】湯道

2023-03-22 21:10:26 | ドラマ映画テレビ感想
普段だったら、見に行かないタイプの映画だったんだが、
自慢話でもないけど、エキストラで参加していたので
自分が銀幕デビューできているか確認も含めてみてきたのでありました
見てみたら、いい塩梅で面白かったというか、
結局何か?というと、なんでもない映画なんだが、
ほのぼの見られて、そして、お風呂入りたいと思わされたので
多分大成功だと思われる映画でありました

湯道という、茶道とか華道とかに並ぶものとして、
お風呂に入ることに道を見出したものが存在するという
変わったお話なわけなんだが、
湯道のお話かというと、そういうわけでも、あるような、ないような…
もう一本の話の筋として、銭湯を継いだ弟のところに、
東京でうまくいってない建築家の兄が、地上げのようにやってくるという話もあるんだが、
そっちが本道のような話で、銭湯をどうするかということになっていくんだけども、
それも結局どうなんだ、なんも解決してなくないかという話だし…

と、まぁ、なんだかんだしながら、結局「お風呂入るのいいよね」と、
そういうお話を終始していただけのようにも思えるわけで、
この企画よく通ったな、そして、なんとなく映画になってるの不思議だなと
自分の気持ちをうまく表現できないけども、とりあえず、面白かったからいいやという感じが
なんともよかった映画でありました
ともかく出演陣が豪華で、芝居がコメディ寄りでも破綻してないというか、
偏ったシリアスさはなく、さりとて、バカ騒ぎのような笑いにもふらないという
ゆらゆらした感じがほどよいと思えたのであります
俺は好きだけど、他の人はどうなんだろうか
テレビドラマでも成立しそうな感じだけど、テレビでやってたら絶対見ないから
やっぱり映画がよかったんだよなと思うのでありました

派手なやりとりも、物語の起伏もさして存在せず、
珍妙な湯道のやりとりが、小日向さんと窪田くんの演技でのみ成立しているのが面白かったり、
凄いキャラかと思わせぶりにでてきて、そのまま思わせぶりでいなくなる吉田鋼太郎が面白かったり、
クリスハートと天童よしみが親子で、一番風呂で歌いだすデュエット聞けたりと、
ポイントで面白いジャブが連打されるような感じで、
主役三人のやりとりも自然で嫌味ないのも含めて、
実にお風呂っぽいものだったのかもしれないと思ったりしたのでありました

自分も、なんだかんだ風呂好きなので
描かれていたほんわかとした風呂に関わるやりとり、
そして、そこに無理やり道としていることを否定もせず、
物語として下町人情話へと安易に落ち着かせたりもしない
説教臭さがまったくないところがよかったんじゃないかと
なんとも、しまらない感想だけども、とりあえずよかったなと書いておくのでありました

余談ながら、自分が写っているかについては、
自分じゃないと判別できない範囲で映っていたのだけ確認できたので
まぁ、よしとするのであった

【ドラマ】DOC あすへのカルテ

2023-03-16 20:54:27 | ドラマ映画テレビ感想
NHK海外ドラマ枠でありました
イタリアのドラマって、多分人生で初めて見たと思うんだが
医療ドラマなので、イタリアっぽさはあんまりなくて
普通に病院で奮闘するお話を楽しめた

本筋というか、医療ドラマでありながらも、
主人公が記憶を失って、それを取り戻すことによって、
その過去やら、また、そもそも原因となった謎を解いていくという
ミステリ部分もスリリングで面白かったんだけど、
それはそれとして、しっかりと医療ドラマ部分ががっつり入ってきて
正直、最初の3回くらいまで、このドラマの作りというか、
なんか、入り込めないで見ていたんだが、毎回難しい症例が出てきて、
それが二つか三つくらい絡み合いつつ、最終的にそれらが、
良い方向に解決するものと、ビターになるものに分かれて
いずれにせよ決着するという繰り返しが、
かなり癖になるというか、いい塩梅で、楽しかったのでありました

医療そのものもあるんだが、そこに関わる人たちの人間関係も結構入り組んでいるというか、
がっつり恋愛事情が入ってるのが、そもそもお国柄っぽいところだろうかと、
イケメン医師がいっぱいでてきて、惚れた晴れたをしていくのが
違和感ないというか、あんまり恋愛ものって得意じゃなかったんだけど、
そういうのと違う、いや、違わないんだが、
人間模様として面白いなと、くぎ付けになってしまったのでありました

かなり面白かったので当然のようにまた、続きが作られているようで
それも放映が約束されているので、アストリッドとラファエルに続く楽しみが増えたわけだが、
とりあえず、今作で、医師チームの何人かがいなくなるのが確定しているのが少々残念なんだが、
その二人のそれぞれの重石も見所で、かなりよかったと思うのでありました
人生の選択を迫られるというのと、
それを支える環境で、医長とは何か、そのリーダーシップが発揮されている姿みたいなのが
最高にかっこいいなと描かれているものに感心してしまったんだけど、
そうなればなるほど、撃たれる前の人格はどうだったのか、
もう一回、一話を見たいと思わされたのでありました
正直、その時のDOCの印象が、いまいち残ってないので
過去回じゃないが、ひどかった頃の話とかを次のシーズンでは見たいなと思うのである

それはそれとして、医療の見立てってのは大変なんだなと
なんの病気あるいは、けがなのかというのを推理するのは
素人目で相当に面白かったので、これもまた見所であるとしみじみ感じるのであった

【読書】村雨辰剛と申します。

2023-03-13 21:05:25 | ドラマ映画テレビ感想
村雨辰剛と申します。  著:村雨辰剛

個人的には筋肉体操で有名な人という感じだったけども、
この半自伝によると、庭師が本業なんだが、それよりも日本人でありたいということが強い
そういう人物だったようで、ある種人生という冒険をすごく楽しんでいる人だなと
感想を抱いた次第でありました

スウェーデン生まれで、なぜかわからないけども日本への興味が愛着にかわり、
そのまま日本人になってしまうという行動力が凄かった
そこに至るまでに、留学をしようと画策するあたりの活躍が凄くて
かたっぱしから、学校へ直接問い合わせをかけたりとか、
もう、受けた方は大変だったろうなと
日本人というか、自分が教師だったら困って仕方ないであろうそれに
慄くばかりでありました

庭師という職業だとは知っていたけども、そこに至る経緯も、
よくよく読んでみると、アプローチが憧れの解釈違いというか、
日本にいたい、日本の師弟関係みたいなのを経験したい、
という周辺の集約として庭師になったという感じで、
必ずしも仕事のありようとは、それがよいというだけではない、
何かするとして、そのモチベーションの源泉は直結でなくてもよいのかと
そういうことを考えさせられたのでありました

なかば押しかけのようにして高校生の時に留学してきて、
どうやらインターナショナルスクール的なところに顔を出していたようだけども、
正規ルートじゃないから単位がでないので留学が短期になってしまうけど、
部活をやってみたい(このあたり日本への誤解というか、海外におけるアニメの影響の強さがうかがえる)
と、無理やりにアメフトをやらせてもらったり、このあたりも強引というか、
強い想いを実現に帰るという行動力が見えて、
こういう人が人生を切り開いていくというんだなと感心してしまった

その学生時代を経て、日本に住むにはどうしたらいいかと考えて、
とりあえず英会話学校の先生なら働けると即行動に移して、
このあたり、両親の話は許してくれたくらいのくだりしかなかったんだが、
家族の様子というのは、ちょっ気になったりしたのであった
まぁ、家族は家族だが、自分というものがあってこそという
メンタリティというか、心のありようの違いなのかしらとも思うのである、面白い

日本きてから311の震災があって、その時に日本にいるということが海外から
とても心配されるというか、報道の違いというものがあるという事実に気づいたことなんかは、
さらっとしているが、なかなか恐ろしい話でもある
とはいえ、やはり日本にとなって、さらには英会話学校の先生ではやる気がでないとのことで、
新しい仕事をここで徒弟制度がまだ残るであろう庭師の仕事が出てきたと
そんな流れも不思議ながら面白かった
で、当初名古屋にいたものから、少し南へ、西尾にとなるあたり
そんなところに住んでたのかと衝撃を受けたんだが
さらに、そこであれこれと悶着もありながら、今にいたる繋がりが続き
ひょんなことから、テレビに、そしてドラマに出てと
まぁその転がるような人生は大変面白いし、これからもまだまだ続くんだろうと
誰かの眼にとまるためではなく、自分であるためにあるがままに生きているというのが
凄いなと感心しつつ、次の活躍が見たいと思えるようでありました

読んだ感じだけだが、友達にすると骨が折れる感じの人なんだろうとも思ったりした

【ドラマ】探偵ロマンス

2023-03-07 21:24:47 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの土曜ドラマ枠でありました
かなり気合入れて作ってるなとわくわくしながら見たんだが、
ちょっとパンチが弱かったというか、これはこれで面白かったけど、
もっと面白くなりそうな雰囲気だったのにと
思わなくもないのは、期待しすぎたせいであろうか

アクションも派手で、セットも豪華でと
かなり面白かったのだけども、主人公の江戸川乱歩感があんまり伝わってこなかったように思われるのが
このもうちょっと盛り上がってほしかったのところの原因であろうかしら
明智小五郎の名前も出てきたし、その内大先生になるんだろうと思いつつも、
その江戸川乱歩っぽさというか、いや、よくよく考えると
俺がちゃんと江戸川乱歩のこと知らないだけなんじゃないかと
反省してしまう感じだったんだが、同じNHKでやってた、短編集の方の雰囲気で
もっと不可思議不条理的なのを見たかったとも思ったのでありました

とはいえ、草刈正雄がかっこよすぎるし、
アクションシーンのつなぎ方というか、作り方が面白いなとわくわくしながら見たのも確かで、
なんだかんだ、がっつり見てしまっていたのである
謎解きというか、いわゆる探偵ものでもあるんだけど、
その探偵業が、セリフの通り、物語っぽいそれと異なるというか、
もっとすごい探偵っぽい雰囲気なのに、やってることは地味でと、
このあたりはわかるんだが、そういう感じのまま、
唐突にアクションが派手というのに、なんか、ギャップがありすぎるなと
感じたのでありました
かっこよければ、すべて許されるというわけでもないのだ

でも最終回は、なんだかんだすごい面白くて、
どこがと言われると言い当てられない感じなんだが、
アクションと物語の収束というのが見られたようで、
凄い楽しかったのでありました
そこに、謎の女で〆るというのがまた、実に探偵ものというか、
そういう奇譚シリーズっぽい感じがよかったと
想いながら見たのでありましたとさ

なんとなく、全体的に優等生なドラマだったように思うのである
パンチがきいたやつを見たいと、やさぐれた視聴者の一人は物足りないと
のたまってしまうのであった

【ドラマ】大河ドラマが生まれた日

2023-02-28 20:55:57 | ドラマ映画テレビ感想
ちょっと前だけど、ちゃんと見ていたドラマであります
単発特集ドラマだけど、大河ドラマ誕生について、
面白おかしいといっては失礼ながら、
すったもんだをコミカルに描いていた、
当時の状況や、その仕事の面白さというのが描かれていて、
NHKの自作自演といってはなんだけども、
社内のそれを映像化というのは、なかなか面白い試みだなと
感じた一作でありました

当時の情勢、テレビという新参メディアの在り方、受け入れられ方というのが重要だったんだなと
思い知るような内容だったわけだけども、
まぁ、このドラマで、第一作の大河ドラマが、相当の苦労の末生まれたというのは
よくよくわかったし、速い段階から、撮影手法の確立とか、五社協定とか、
面白い当時の業界歴史が見え隠れしている部分もかなり面白かったんだが、
テレビというものが、世間に浸透していくという姿が、
今となっては、本当に歴史の一部となってんだなと思い知らされたようでありました

ドラマでは、当然のように東京周辺ばかりだったので、
実際に全国的にテレビがというのは、どういう感じだったか、
これはおそらく、映像化されてない分野になるのかなと思いつつ見てたんだけど、
それなりに裕福と思われる東京の過程にテレビが普及してきて、
そこでやっていたドラマにみんながくぎ付けになっていたというのは、
かなり進歩的だし、都会的なことだったんだろうなと思ったのである、
その下地があって、じゃぁ田舎はどうだったかというと
映画館があれば、そこの人気が凄かったということだろうから、
あの協定にある、映画というジャンルが、テレビを馬鹿にしていたでもないが、
下に見ていた感じというのも、よくよく理解できそうだと
妄想で補いながら見てしまったのでありました
そのあたり、田舎にテレビがやってくる感じというのを
なんかで見てみたいなと思うのである

ま、それはそれとして、熱い想いを持った男たちが真剣に仕事をしていた、
つまるところ、そういうドラマに仕上がっていて、
そこにまったく異論というか、そういうの久しぶりに見たと
楽しく見て終えた感じだったんだけど、
この個性あるキャラクタたちの中で、
やっぱり、抜群に上手いというか、ものすごくいいなと思わされたのが
中井貴一さんで、あのNHKのえらい人の、えらい人っぷりと面白さが、
面白おかしく演じているんだけど、それが自然というか、
ああいう感じだったんだろうなという、物凄い説得力をもって見せられて
感動すら覚えたのでありました
「他人が作ったルールを守らなきゃいけないというのはどうもね、
小便したかったら、そこらじゃダメだと言われても、したいんだからしちまうだろうよ」
「いや、僕はしません」
「俺だってしねぇよ!」
と、このやりとりのテンポの良さというか、その迫力と無茶苦茶さと、
なんだろうかな、いわんとするところは言葉と関係なく伝わるんだが、
言葉は言葉として生きているといっていいのか、
このシーン、ものすごくいいなと腹を抱えて笑いつつ、
その思いの強さみたいなのが伝わって、最高のシーンだったと思い知ったのでありました

内輪を描いたそれといってしまえば、そうなんだろうけども、
見ている側からして、その作り手が見えるというのは
面白いことだなとしみじみかみしめたのでありました
これとセットで放映されていた、第一回放送のカラー版も見たけど、
あの演技の重さが、今のテレビとはまるで違うそれというのがまた
すごく面白いというか、
色々なことが、進んできたものを、今見ているんだなと
なんか、いいもの見たという気持ちを抱く内容だったと思うのである

【ドラマ】ワタシってサバサバしてるから

2023-02-21 21:27:08 | ドラマ映画テレビ感想
かなり笑わせてもらったドラマだった
ドラマというか、これは長尺の連続コントなんじゃないか
LIFEとかと枠として一緒じゃないの?
そんな風に思いながら見ていたんだが、
意欲的といったら聞こえがいいけども、だいぶテケトーに作ってんじゃないか、
いや、そう思わせて、相当作りこまれているのか、
やっつけコラみたいな酷い映像で挿入歌をクローズアップして、
どこの何を狙ってんだとわけわからん感じが、
滑ってるような、当たっているような
微妙な飛行高度で、飛んでいる、危なっかしいドラマだったと感じたのでありました

出てる女優さんのことを誰も知らなかったんだが、どうも芸人さんだったそうで、
そりゃそうかという演技というか、そのままのあれこれで
大半がアドリブでできてんじゃないかといった感じが
面白く当たっていたように思ったのであります

話しは、まぁ、サバサバしてると言いながら
最高にネチネチしている、っていうか、サバサバってそういうことなの?という
自己中心的な網浜さんが、すったもんだするというだけの話なんだが
まぁ、展開があれこれ変わっていったんだが、
序盤の雑誌社で働いているところが個人的にものすごくツボって、
変な男性社員が、トゲトゲファッションしてるとか、
網浜がバナナ好きすぎて、バナナ鎧みたいに着こんでるとか
まったく本筋と関係ない、ボケとも異なるトンチキな感じが凄いよくて
かなり笑わせてもらったのでありました

まぁ、そっから転落人生というか、そういうドラマとして展開して
これも面白いことではあったんだけども、
凄い頑張ってる栗山千明がもったいなすぎるというか、
物凄いキャピついた声でしゃべらせたり、
そういうのできたんだと驚かされたわけだが

まぁ、出オチ感というか、結局見続けてしまったけど
最初の感じがすごい好きなシリーズだったと
メモっておこうと思うのである
サバサバしてるからは、口癖としてうつりそうでこわいな

【映画】仕掛人・藤枝梅安

2023-02-14 21:05:22 | ドラマ映画テレビ感想
ポスターで見掛けて思わず見てきてしまった
なんと4月に続編も決定しているんだそうで、楽しみで仕方ないと
興奮冷めやらぬ感じでありますが、
池波正太郎先生の生誕100年を記念してとのことらしく、
すげぇ楽しんできたのでありました
濃厚な時代劇を令和の今に見られるという、なんという僥倖と
大変よかったのでありました

そういうわけで、だいぶ感想が歪んでいるのは申し訳ないところなんだが、
正直、梅安シリーズの映像は初めてみたというライト層なので
楽しみにしていったんだが、期待を裏切らない、いい感じで梅安先生だと
ときめいて見終えた感じでありました

原作も序盤の話は知らないため、アレンジとかどうだったのか
このあたりを語ることはできないのだけども、のっけのシーンは
さいとうたかを版で見たやつだ!とか、ミーハーな喜び方をしてしまったんだが
仕掛け人の説明をずばっと序盤に叩き込んできて、
素人にもわかりやすいというか、もはや、その説明すらも、演出というべきか
そういう物語だという体験をさせてくれてすごくよかったのでありました
蔓、起こり、そして仕掛け人の説明が丁寧でありながら、
全然わざとらしくなく見せられるというのがよかったと思うのである

最初の話ということもあって、彦さんとの相棒感も描きながら、
それでいて、因縁とかが、ご都合のようにつながっていくのが
不思議と嫌味ではないというか、もはや因果か…とか、そんなセリフをつぶやきたくなるような
ステキすぎる展開で、あれこれの仕掛けが結びついていくのが面白かった

殺陣も派手な立ち回りも存在するし、そのあたりも見せ方が最新のそれだなと
感心して見ていたというか、かっこいい立ち回りが見られて眼福だったんだが、
剣客担当の小杉さんがまだ出番ではないので、ゲスト侍が無双していたんだけども、
まぁ、そのあたりも含めて、ちょっと殺しすぎじゃないかと
びびってしまうくらい、割とばさばさ殺していくのが、ぬるくなくてよかったと
見ていて、心が時代劇に染まっていくのを実感したのでありました
物語の梅安が手にかけざるをえない女の素性、そしてその悔恨なんかも
ものすごくよくわかる
でも、そうしていくという仕掛け人の生きざまのむごさみたいなのが
よくよく見えたようで、すげぇよかった
というか、もはや、ここまでくると、俺の妄想と映像から受け取ったものとの区別がついていない

キャストも抜群にみんなうまくて、個人的に違和感というか、
ぱっと見た感じで、彦さんに愛之助さんは男前すぎるなというところやら、
おもんさんが、ちょっと、剣客のおたかさん入ってんなとか、
おせきばあさんが完璧すぎるだろうとか、
もう、あれもこれも文句といいつつ、よいところばかりだったのでありますが
万七の女主人で、いわくつきの女をやった天海祐希さんが上手すぎた
うますぎてチビるくらいだった、本当にすげぇ、あの演技見に行くだけでもものすごい価値があると
もっていかれた感じでありました

次作を一刻も早く見たいと、4月を楽しみにする縁ができたと
快哉なのでありました

【映画】レジェンド&バタフライ

2023-02-07 21:23:27 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりに映画を見に行った気がする
さておいて、名古屋と岐阜で事前に大盛り上がりしていた話題作であります
大友監督作品ということで、これは見ておかなくてはならんと
ようやっと見ることができました
人気の「おだちん袋」は、配られてなかったので手に入らなかったがいいのだ

3時間近い長い映画なんだが、まぁ、なんとなし見られるもんだなと
それなりに楽しんで見終えたのでありました
正直なところ、微妙な出来栄えというか、自分の趣味にははまらん感じの物語だなと
斜に構えたでもないけど、ちょっと冷めてみてしまったのが
よくないようにも思うが、様々な媒体に登場してきた信長だけど、今回のアプローチは
あんまり知らないというか、色々苦心して生み出されたそれなんだろうなと感じたのでありました
歴史ものではなくて、あくまで、信長と濃姫の物語という感じに仕上がってて
このあたりは主演の使い方とか、もろもろを勘案した結果なんだろうと思わされるところ
そういう意味では、すごくいい線をついてて、よくできてると思うんだが
物凄い面白い時代大作という感じではないのが
ちょっと残念でありました

序盤から、信長よりも、濃姫の方が主役と描かれているかのようなシーンも多くて、
これがW主演で、かつ、そういう扱いでも存在感が消えないキムタクを使った最大効果だなと思わされた
信長が桶狭間で、一か八かの賭けに出る大演説シーンを
あえて描かないというか、描かないのにそれがどういうものだったかわかる
この作りは見事だなと感心してしまったのでありました
ネタバレしないように書くの難しいな

また、信長映画なのに殺陣が凝っててよかった、しかも濃姫の動きが完全に暗殺者のそれで
流れるように人を殺しまくるのは、話としてどうなんだとも思うんだが、
異世界ファンタジー的な面白味というか、まぁ、そういうこともあるかと思わされる
凄い絵面の説得力を感じたのでありました、
マムシの娘だからって、その身のこなしは違うだろうというツッコミを寄せ付けないすごみがあったわ
まだ、信長の方がまっとうに動いていると思ったんだが、ともあれよかったわ

今作では、信長の覇道は濃姫と二人で作り上げたといっても過言ではないシナリオになってて、
そう強く思わされる前半から、やがて遠くとなり離れてきた二人というのの描き方がよろしく、
その作り上げたものに苦しめられる二人みたいな感じで、
やはり歴史ものというか、二人の男女の物語だなと、信長濃姫であるからこそできる(見られる)物語じゃないかしらと
感心したのでありました
ラストシーンなんかは、ものすごくベタな感じで、ああ、そういうのを今時見られるかと
正直、二週くらい回って新鮮に感じたりしたんだけども
これもまた、二人の花のある主演だから許される〆方だなと思ったりしたのでありました

苦言でもないが、個人的に方言指導が気になったというか、
無理して尾張弁とか美濃の言葉とか喋らせる必要なかったんじゃないかと感じたのである
序盤の小勢力だったからという理由付けとして、どうしても国言葉をしゃべらせるという演出なんだろうけど
正直この発音がみんな違和感アリアリで、序盤で没入できなかったのが個人的に痛かったように思う
知らない人なら、気にならないんだろうけど、
こういうのはうそ関西弁で阿鼻叫喚というのと似た感じなんだろうが
東海地方舞台の場合、結構軽んじて使われているような、変な被害妄想があるところ

あと、徳川家康がちょろっとしか出てこないし、誰だろうと思ってたら
クレジット見て慄いてしまった
あれ、凄い特撮というか特殊メイクしてたんだよなと、そこだけもう一度見直したいとか感じたのである
見事だった
ところで、表記は、レジェンドアンドバタフライなのか、レジェンド&バタフライなのか
揺らぎがあるのはかなわんなとごちる

【ドラマ】いちげき

2023-01-31 21:05:45 | ドラマ映画テレビ感想
NHKが正月にやってた時代劇であります
史実?だったのか、よくわからんけども、
クドカンが、落語というか、講談を映像にしたかった
そういう作品なんじゃないかと思いながら、
わかりやすいようでいて、丁寧に積み上げた、敵討ちを含むお話でありました
テーマというか、色々な要素はすべて講談や落語のそれでありながら、
現代のドラマという媒体に落とし込んだ作品として
面白かったと思うのだった

NHKのクドカンというわけだからか、
幾人かあまちゃんの頃に見た懐かしい人たちが見られたわけだけども、
そんなに役者が偏ることもなく、だけど、話はそこそこに
俳優たちの迫力というか、演技による説得力で
物語そのものを押し切ったような内容で、
ながら見したときはピンとこなかったけど、
改めて録画していたのを見直したら面白くて見入ってしまったのでありました

すっかり看板女優でもないが、こういう役者の力というか
インパクトを求められるところで、最大級の仕事をする、伊藤沙莉が、
まず安定していい感じの村娘なのか、なんなのかわからん、
現代劇の調子が強いのに、全然違和感がない、この脚本にもってこいの演技で、
いちげきどもを蹴り飛ばして朝起こして回るシーンとか、
もう、すげぇ、ああいうマネージャーとか、高校の部活とかをテーマの漫画とかにいるわと
存在そのものが、フィクションの範疇になっているというすごさがよかった
それでいて、完璧にいそうな感じというのが、もう化け物だ

そういう迫力ある女優がいるかと思えば、敵役がこれまた安定の哲太さんで、
こちらもまた、絵にかいたような怖い人、という存在そのものが擬人化したみたいな
実にいい悪役で、こっちはコミカルさみたいなのもちょっと感じるところが、
本当に悪いことをしたときの、悪辣さを絶妙に緩和しているでもないが、
怖いけど、憎いとはまた違う、いや、憎いんだけども、悪感情が絶妙な塩梅になる
そんな風に見えたんだけど、これは俺が、哲太さんの演技が好きすぎるだけなんだろうか
わからんけど、役どころとして、薩摩からも煙たがられるという、
ありがちな役目を見事に演じていたと思うのでありました

と、この二人だけでも相当に面白かったんだが、
そのほかも全員凄い中、大変だったであろうウシこと染谷将太が、
いかにも主役という感じだけど、上記のようなメンツにかすむことがない、
存在感と、かっこよさを兼ね備えていて、
これまたすげぇ難しい役どころだけど、そうとしか見えない感じで
演じ切られているのがとてもよかったと思ったのでありました
途中の様々な経過を経て、最終の「いちげき」勝負にいたるところの必然というか、
気概というのが、積み上げてきた話の流れ以上に、気迫に出てたように見えて
うまいなぁと、これまた感激して見ていたのでありました

時代劇だけど、個人的には殺陣はあまりこれと思うことがなくて、
話しの面白さ、そして、時代劇っぽいというか、いかにもなキャラ造詣が
話しと、役者と、完璧にマッチングしているように見えるドラマだったというのが
一番よかったところだと思うのでありました
まぁ、そういう濃さと真逆のようでいて、これまた存在感があった島田役の松田龍平もよかったと、
クドカン脚本時の演技が一番好きだなと思わされたりしつつ
楽しんでみたドラマとなったのである