刑務所図書館の人びと 著:アヴィ・スタインバーグ
小説じゃなくて、ノンフィクションだと思われます
刑務所図書館という、そんな場所あったのかと思うそこで
何年か働いた記録というのか、そこで出会った人との物語を
ステキにつづっているというそういう本でした
かなり面白かった
文章全体のテイストが、いわゆるガイジンのそれというのは
訳文ということで仕方ないところなんでしょうが、
非常にシニカルというのか、古典的な言い回しも含めて、
皮肉とユーモアがちりばめられている
面白い文章だったのであります
主人公であり、著者であるアヴィさんが、
だいぶ人生に疲れておりましたところ、
なぜ人生に疲れたか
それはユダヤ人でありムスリムとして敬虔にすごしてきたある日
突然タガがはずれたからさ
そういうお話から始まりまして、
その挙句にたどり着いたのが、刑務所図書館で司書をするという仕事
よいのか悪いのか、どうなのかまるでわからない
その不安というか、期待というか、
ごたまぜの感情を抱いたままその仕事についたさまから
出会った人とのこと、起こる事件、様々な思い出といったことを
懺悔でもないけども、明らかな間違いも含めて
そのときの感情とともにつづっているというスタイルで
ちょっと前に読んだ、原発ジプシーと同じスタイルだよなと
改めておもうところですが、こっちのほうが
より物語性が高いという具合でありました
アメリカには山盛りの刑務所があって、
そこに収監されている人々もいろいろいて、
その娯楽であり、独立されたものとして図書館が用意されている
また、更正プログラムのように授業まで提供していて
そこで講師も勤めていた、そういうお話を交えて
数人との思い出は展開していきます
刑務所内という独自の環境でありますが、そこで
その図書館を切り盛りする社員は、いくつかの囚人からなっていたり、
それらも囚人というレッテルではあるけども
あまり差がないというか、人間であるという当たり前のことも描かれていたり
メッセージとしては、その壁の向こうと外とで
さほどの違いはなかろうというお話だったように思われますが
センチメンタルな内容も多くて、
親子の情と、それにはさまれてというか、
自分の心に勝てない人たちみたいなのがたくさんでてきて
いたたまれない事件も数多く記されているのであります
まぁ、非常に面白いんだけども
特にここがどうでしたとか、タイトルから凄いことがおきているかと
そんなわけでもなく、むしろ、ノンフィクションとして
淡々と描かれている情景が、当たり前だけども
退屈じゃなくて、非常にすぐれた本だなこりゃなんて
感心と感動を催したのであります
本当の凶悪犯みたいなのはどうも違うところにいるんだろうと
思ったり思わなかったりもするんですが、
簡単に人は死ぬし、さまざまなコミュニティに属することによって
劣悪な人生を送ることになる、そしてそれを選ぶのは本人で、
負けるのも本人なのであるという
事実というか、それこれがありまして
なんとも身につまされるというほどではないにしても
考えさせられたと、そんなまともな感想文を書くのでありました
面白かったけど、まじめになってしまうから
よろしくないですね、秀作
小説じゃなくて、ノンフィクションだと思われます
刑務所図書館という、そんな場所あったのかと思うそこで
何年か働いた記録というのか、そこで出会った人との物語を
ステキにつづっているというそういう本でした
かなり面白かった
文章全体のテイストが、いわゆるガイジンのそれというのは
訳文ということで仕方ないところなんでしょうが、
非常にシニカルというのか、古典的な言い回しも含めて、
皮肉とユーモアがちりばめられている
面白い文章だったのであります
主人公であり、著者であるアヴィさんが、
だいぶ人生に疲れておりましたところ、
なぜ人生に疲れたか
それはユダヤ人でありムスリムとして敬虔にすごしてきたある日
突然タガがはずれたからさ
そういうお話から始まりまして、
その挙句にたどり着いたのが、刑務所図書館で司書をするという仕事
よいのか悪いのか、どうなのかまるでわからない
その不安というか、期待というか、
ごたまぜの感情を抱いたままその仕事についたさまから
出会った人とのこと、起こる事件、様々な思い出といったことを
懺悔でもないけども、明らかな間違いも含めて
そのときの感情とともにつづっているというスタイルで
ちょっと前に読んだ、原発ジプシーと同じスタイルだよなと
改めておもうところですが、こっちのほうが
より物語性が高いという具合でありました
アメリカには山盛りの刑務所があって、
そこに収監されている人々もいろいろいて、
その娯楽であり、独立されたものとして図書館が用意されている
また、更正プログラムのように授業まで提供していて
そこで講師も勤めていた、そういうお話を交えて
数人との思い出は展開していきます
刑務所内という独自の環境でありますが、そこで
その図書館を切り盛りする社員は、いくつかの囚人からなっていたり、
それらも囚人というレッテルではあるけども
あまり差がないというか、人間であるという当たり前のことも描かれていたり
メッセージとしては、その壁の向こうと外とで
さほどの違いはなかろうというお話だったように思われますが
センチメンタルな内容も多くて、
親子の情と、それにはさまれてというか、
自分の心に勝てない人たちみたいなのがたくさんでてきて
いたたまれない事件も数多く記されているのであります
まぁ、非常に面白いんだけども
特にここがどうでしたとか、タイトルから凄いことがおきているかと
そんなわけでもなく、むしろ、ノンフィクションとして
淡々と描かれている情景が、当たり前だけども
退屈じゃなくて、非常にすぐれた本だなこりゃなんて
感心と感動を催したのであります
本当の凶悪犯みたいなのはどうも違うところにいるんだろうと
思ったり思わなかったりもするんですが、
簡単に人は死ぬし、さまざまなコミュニティに属することによって
劣悪な人生を送ることになる、そしてそれを選ぶのは本人で、
負けるのも本人なのであるという
事実というか、それこれがありまして
なんとも身につまされるというほどではないにしても
考えさせられたと、そんなまともな感想文を書くのでありました
面白かったけど、まじめになってしまうから
よろしくないですね、秀作