CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

殺陣あれこれ 塚原卜伝を見て

2013-02-25 21:08:11 | ドラマ映画テレビ感想
NHK時代劇「塚原卜伝」
まだ放送中(再放送中)なので、
話そのものについては、またのちのちと思ったんですが
非常に殺陣がよかったので
しれっと触れておこうと思います

ワイヤーアクションとか、なかなか
斬新といえば聞こえがいい、ちょっとやりすぎた感を覚える
そんな内容でありますものの、
一生懸命に新しいシーンを見せようという気概というか、
そういう挑戦が見て取れるので
なんだかんだというか、むしろ、積極的に楽しんでおります
なかなかよい殺陣が披露されていると思う

次々といろいろな剣豪と立ち会っていく、
そしてその中で、必殺技ではないが、
いちいち、目玉になる技なり、武器なりがあって
それが非常に楽しいのであります
殺陣はこうあるべきでありますね

最初のスーパーマリオみたいなジャンプは
ちょっといただけないと思ったものの
多人数殺陣を、ほとんど舞のように見せたあたりは、
基本をなぞったといっていいのか、
流れるようでよかった
リアリティからは遠いけども、それはそれ、
ああいう、一つ一つの動きに意味が見て取れる殺陣は
久しぶりに見られたので大好きでありました
切り上げ、切り下げ、振りかぶるといった動作が
連綿となってて、無駄がないというあたりが
舞っぽく見えてしまうけども、非常に流麗でステキでしたね
もうちょっと旨くなってくると、あれが
さらに剣戟として見えるようになるんだろうが
そんな贅沢をいってはいけない

もう一つ、チャレンジというか、
なんか、いろいろなところで見るバージョンでありますけど
スローモーションでの見せ方がありました
横なぎを紙一重でかわすというシーンを
非常に効果的に見せていると思うところ
陳腐ともとれるんですが、漫画的な表現でありながら
なかなか緊迫してみえてステキです
もう少しこれもまた、自然に見せられるような技術が
今後培われるとしたらステキすぎてたまらんでしょう
だいたい、昔から、ジャッキーチェンの動きは速すぎるから
スローモーションでやってたとかいう話もあるし
それはそれなんだ、殺陣ってのは剣戟の偽者であるべきだから
あれが正しい

そんな興奮を覚えながら、今回というか先週なんでありますが
奥津という最強の敵との戦い
これが、また、私の大好きな二刀術というわけでありまして
二刀の殺陣が考えたそれでありながら
非常に面白かった、
本当かどうかは二の次として、あの、両手をバランスよくふりわけ、
片一方が遅れて落ちてくるという剣戟
その技もよかったんだが、今回の一番優れているところは、
その受けが実に理にかなった動きだったのがステキ

一発目を浅く流して、その軌道がぶれることで、
寸出の二発目を受けるなんていうのが、
これまた実によくできていて、ほれぼれしてしまった
この話は録画しておいてよかった
しばらくとっておこうと思う、本当にすばらしい

二刀で、短い方の柄頭をもって前に出して威嚇の姿とか、
いかにも時代劇といった感じも楽しくて仕方なく
この回は、大当たりでありましたと
ちょっと我慢できなくなったのであります
ただただすばらしい
一拍子についても、殺陣で見せるとあんなものかというあたりは
残念でありましたが、まぁ、あの類は、
小説だからかっこいいという部類のそれだし
実際はあんなところだろうとも思ったり、
それを思えばこそ、一瞬を、本当に一瞬で済ませたというのも
なかなか凄い殺陣だったように感じるのであります

と、そんなわけで、あと二回くらいしか残ってないようで
こっからは苦悩する様ばっかりだろうから
これが最高峰だろうと思ったり侮ったりしながら
楽しみに待つというお話であります
ああ、いい殺陣は本当に物語を引き立てますね
満足であります