CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】日本唐揚協会のつくりかた

2014-06-27 20:46:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
日本唐揚協会のつくりかた  著:安久鉄兵

さらっと読める本をと手に取りました
案の定というか、さらっと読めて楽しめました
いや、思ったよりも不思議なテイストといいますか、
角度をかえた感じの自伝的読み物でありました
面白かった

本当に日本唐揚協会を作ってしまった作者の
栄光と挫折といっていいのか、挫折と栄光というところか、
早くから苦難につぐ苦難を乗り越えてきて、
その陰でもないけど、あれこれ思うところがあり
成功を収めた唐揚協会の設立が描かれておりまして
なかなか読み応えのある内容でありました

著者の苦難というか、かなり厳しかった半生についても
結構衝撃的な内容でありまして、
これはこれで一本の物語だなと思わされたりしつつ
あとがきにありました、この恐ろしい体験を
つづることで、また一つ克服しようと思ったのか、
そういう商売なのか、わかりませんけども、
なんとなし、まだそこまですかっと書けていないような
不穏というか、おっかなびっくりといった印象が
透けてくるようで、迫るものがありました
本当に怖い目にあったんだろうなと
そういうお話であります

で、その一方、成功体験というか、
成功のお話として、唐揚協会設立にまい進する方法と
そのときにとった手段が描かれておりました
こっちはこっちで、なるほどなという
今となったら、それは当たるかもなと
時代に乗った方法が書かれていました、
楽しみながら当てるというのは、
口でいうほど優しくないけども、
実際行われた現物を見ると、不思議なもので、
これならそうだろうな、そんなに凄いことでもないよなと
そう思うほど当たり前っぽくてステキであります
これを最初にやったというか、
わかっていて、張ったというのが立派なのだなと
思わされるのでありました
炎上マーケティングというでもないですが、
まぁ、それに近しいことを山ほど仕掛けたのでありましょう
多分、現在では、この手法は何かしら
名前がつくとか、攻略法みたいなのも書かれてんじゃないかな
そういう、出掛けだから使えた戦法のようでもあり
楽しく読めるのでありました

そんなわけで、順風満帆に協会で成功していくという話と、
暗くて怖い過去の話とを織り交ぜて、
楽しそうに語った一冊でありまして
もっと深くは、何か隠れたものがあるのかなとも
思わされたりしつつ、楽しんで読み終えたのであります