CLASS3103 三十三組

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【ドラマ】江戸川乱歩短編集Ⅱ 妖しい愛の物語 第3回「人間椅子」

2020-09-06 17:12:03 | ドラマ映画テレビ感想
いったいいつやってんのか、
シリーズなので、目に付いたらできるだけ見るようにしてるんだが
多分何作か見逃していると思われる江戸川乱歩シリーズ
大好きだわと思っていたら、昨晩ちょうどやっていて、
そして、なかなか衝撃的な内容だったので
大河もやらないらしいから、本日メモっておこうと思うのである
*「麒麟がくる」は台風注意喚起のため放送中止だそう

さて、作品は「人間椅子」
さっぱり知らなかったけども、相当の掌編ながら
かなり人気の高い原作なのだそうで、
これまでにも何度か映像化された、クリエイターの何かを
刺激してやまない作品でありました
今回、寡聞にして、初めて観て、あまりの衝撃にメモとろうと思ったくらいで
なんというか、凄いなと、あれこれ思ったことを書いておくのであります

ドラマについて

映像作品としての気概というか、
並々ならぬ執念みたいなのを感じて
度肝を抜かれた感じでありました
なんだこの執拗な尻シーンの数々は、
そして、女ばっかりで責めてくるあたりの露悪加減というか、
あえて低俗感のあるフェチをぶっこんできたような羅列が
なかなか衝撃的でありました、まぁ、何せ夜とはいえ、NHKだからなぁ

正直、このシーンを撮りたいだけのための作品なんではないかと
思わされるくらい、かなり執拗に続くのがなんともいえないところだったんだが、
あれは、もうちょっとおっさんというか、男のも入れたほうが
変化があって面白かったように思うんだが、俺のフェチ感がずれてんだろうかな
あまりに露骨すぎると、なんともげんなりするというか、
尻に、ふんどしを絡めてきたのは衝撃的だったけども、
パンツが、結構安易というか、そのガラはなかろうというのがあって、
なんというか、ちょっと違くね?と感じたのでありました
と、書いて気付いたが、完全に俺の趣味じゃなかったとか
そういう話なのかこれ、おかしい、そんなはずじゃ…

かなり凝った撮影だったみたいで、透明なフィルム越しで、
ライトの強弱をつけるという不気味な撮り方が面白かったんだけども、
モデルの数の問題なのか、尻というか、その顔の見えない個人
あるいは、人間というものを描いていくのに
バリエーションを感じなかったのでありましたとさ
でも、尻で殴打みたいなのが何回かあったんだが
あれどうやって撮ったんだろう、光の加減だけだったんだろうか
右尻と左尻を交互に打ち付けるとか、ぱっと考えると
やるの相当難しいなと思ったりしたのである

明智小五郎役のときの妖艶さのほうが上回ったように感じたのだけども、
今回のも、満島ひかりさんの存在が素晴らしかったと思うのでありました
台詞なしだから、より、仕草というか体を使ってという感じが
なまめかしくてよかったんだが、文学的倒錯感みたいなのが
薄れたように思ったのである
ただの男装フェチの感想みたいになってきてやだなぁ
しかし、どんどん朝ドラヒロイン役から離れていっているように思えてならない
確か、凄い朝ドラ主演を熱望してると聞いたと思うんだが

物語について

さて、この変態度が高いものをしゃらっと書いていたという
江戸川乱歩に衝撃を受けたわけでありましたが
文章力の高さというか、今回の映像で朗読されていた部分が
おそらくは、元小説の大半でもあったんじゃないかと思うんだが
独白と、そこから漂う変態性の高さが
実に素晴らしくてよかった
エログロの一種にあたるんだそうなんだが、絶妙なフェチ加減というか、
そういう種類の嗜好がありそうだ、かつ、嫌悪感が凄いという、
もう、このやむにやまれぬ業すら感じさせる
変態性の高さが見事でありました
本当に凄いものを生み出してくれたなと思うのである

この作品も、かなり人気の高いそれだそうで、
その頃の文壇というか、そういう世界については
読み手も書き手も変態が多かったのではないかと、また、
読み手の変態度が、書き手に書かせていたということではないかなとも思えたり
なんというか、サロンとか、文壇というもののあり方みたいなのを
考えさせられたのでありました
いや、凄い偏見だと思っているが、そうであって欲しいという感情が
抑えきれない具合である
自分が、その頃の金持ちなら間違いなくそうであろうと思うばかりなのでありましたとさ

追記
今更ながら、尻のバリエーションが少ないと思っていたが、
あれ、ひょっとして満島ひかりが一人で演じているのか、
だとしたら、それはそれで凄いなと思ったんだが
そうなってくると、パンツバリエーションで挑まざるを得なかったあたりは
仕方ないとも思えるのであった