スモールワールズ 作:一穂ミチ
不思議な読み応えの短編集でした
ほの暗いというか、少し怖いと思うような内容で
どれも、ある種一方通行な、登場人物たちの我想で成り立っているというのか、
あるシーンを感情や、第三者的な介在をまったくなくして描いている
そういう印象を受けたのであります
登場人物たちが、ただ、それぞれが思ったことをそのまま言葉にしている
そういう感じで、そこで描かれた関係性や、問題点なんかに
疑問をさしはさむ言葉がまったくないというべきか、
読み手はなにかしら思ってしまうんだけども
それを掬い取ってくれないような突き放された感覚を覚える短編でありました
基本的に現代劇なんだけども、
扱うテーマ、いや、シチュエーションが重いといった感じで、
実際、それを描いて何か訴えるものがあるかというと
多分そういうのはなくて、そういうシーンをリアルに描いている
ただそれだけともいえるような内容が
なかなか怖いというか、そういう人や、場面ってあるかもなと
まざまざ、傍観者として見るばかりを堪能できるのでありました
少しだけ連作というか、関連性のある短編もあって
その部分については驚いてしまったんだけども
それもまた、情緒的な何かは介在しない、
突き放したというか、案外冷めたものだなといった感想すら抱くようなそれで、
登場人物たちは、そこではないところに悩んでいて
その独白が続くといった感じ
なんてちぐはぐなんだけど面白いんだろうかしらねと
そんな風に思いながら読み終えたのでありました
一遍だけ、魔王の帰還という話だけ
少しいいというか、明るい気分になれてよかったと思うのだが
全体的に厭世的とは異なるが、
どこか暗い印象のある物語ばかりであった
不思議な読み応えの短編集でした
ほの暗いというか、少し怖いと思うような内容で
どれも、ある種一方通行な、登場人物たちの我想で成り立っているというのか、
あるシーンを感情や、第三者的な介在をまったくなくして描いている
そういう印象を受けたのであります
登場人物たちが、ただ、それぞれが思ったことをそのまま言葉にしている
そういう感じで、そこで描かれた関係性や、問題点なんかに
疑問をさしはさむ言葉がまったくないというべきか、
読み手はなにかしら思ってしまうんだけども
それを掬い取ってくれないような突き放された感覚を覚える短編でありました
基本的に現代劇なんだけども、
扱うテーマ、いや、シチュエーションが重いといった感じで、
実際、それを描いて何か訴えるものがあるかというと
多分そういうのはなくて、そういうシーンをリアルに描いている
ただそれだけともいえるような内容が
なかなか怖いというか、そういう人や、場面ってあるかもなと
まざまざ、傍観者として見るばかりを堪能できるのでありました
少しだけ連作というか、関連性のある短編もあって
その部分については驚いてしまったんだけども
それもまた、情緒的な何かは介在しない、
突き放したというか、案外冷めたものだなといった感想すら抱くようなそれで、
登場人物たちは、そこではないところに悩んでいて
その独白が続くといった感じ
なんてちぐはぐなんだけど面白いんだろうかしらねと
そんな風に思いながら読み終えたのでありました
一遍だけ、魔王の帰還という話だけ
少しいいというか、明るい気分になれてよかったと思うのだが
全体的に厭世的とは異なるが、
どこか暗い印象のある物語ばかりであった