わたしの本の空白は 作:近藤史恵
記憶を失った女性が、
周りの人たちと話をしていくにつけ、違和感を覚え、
誰が嘘を、本当はなんなのか、自分の気持ちも正しいのかと
煩悶しながら、その失われた記憶を補完して、
全容が見えてくるという物語でありました
なかなか凝ってた
あるシーンが、まさかこのことだったとわと、
時間軸で見事にだまされたと思うような内容で、
なかなか面白く読めたのでありました
とはいえ、別に楽しい物語ではなく、
あまりよくないことがあったんだろうなと、
それを掘り返していく作業のようにも見えつつ、
それとはまったく別のベクトルで、邪悪でもないが、
触れてはいけないものという存在がわかり、
それを忘れるという状態が、
幸か不幸か、それはまったくわからず、
戸惑いでもなく、でも、前へと生きていく姿が
なかなか興味深かったのでありました
恋情や愛情というものにも肉薄しようとするけど、
多分それができない人たちの集まりなんだと
そういうキャラクタたちの狂騒というか、喜劇のようにも見えて
不思議な読み応えを味わえたのであります
途中というか、キーマンとなる、夢の中の人という存在、
そしてその正体というのが、ちょっとしたホラーというか
サスペンスというか、このあたり、がらりと印象が変わってしまうようで
すごい文章、いや、物語だと思わされたのでありました
結局なんだったのか、それは、まったく決着を見ない話しなんだけども、
そういう、ある種の通りもの的なもの、
そういう人間との出会い、そしてそれは、避けられないし
これから来るかどうかも、出会ってしまわないとわからないし、
そして、出会ってしまったらもう、手遅れだというのは
含蓄でもないけど、世の中のそういう面を強く感じる内容でありました
イヤミスでもないけど、じわじわと嫌な話でありました
記憶を失った女性が、
周りの人たちと話をしていくにつけ、違和感を覚え、
誰が嘘を、本当はなんなのか、自分の気持ちも正しいのかと
煩悶しながら、その失われた記憶を補完して、
全容が見えてくるという物語でありました
なかなか凝ってた
あるシーンが、まさかこのことだったとわと、
時間軸で見事にだまされたと思うような内容で、
なかなか面白く読めたのでありました
とはいえ、別に楽しい物語ではなく、
あまりよくないことがあったんだろうなと、
それを掘り返していく作業のようにも見えつつ、
それとはまったく別のベクトルで、邪悪でもないが、
触れてはいけないものという存在がわかり、
それを忘れるという状態が、
幸か不幸か、それはまったくわからず、
戸惑いでもなく、でも、前へと生きていく姿が
なかなか興味深かったのでありました
恋情や愛情というものにも肉薄しようとするけど、
多分それができない人たちの集まりなんだと
そういうキャラクタたちの狂騒というか、喜劇のようにも見えて
不思議な読み応えを味わえたのであります
途中というか、キーマンとなる、夢の中の人という存在、
そしてその正体というのが、ちょっとしたホラーというか
サスペンスというか、このあたり、がらりと印象が変わってしまうようで
すごい文章、いや、物語だと思わされたのでありました
結局なんだったのか、それは、まったく決着を見ない話しなんだけども、
そういう、ある種の通りもの的なもの、
そういう人間との出会い、そしてそれは、避けられないし
これから来るかどうかも、出会ってしまわないとわからないし、
そして、出会ってしまったらもう、手遅れだというのは
含蓄でもないけど、世の中のそういう面を強く感じる内容でありました
イヤミスでもないけど、じわじわと嫌な話でありました